曲の紹介(Home ホーム)
【曲名】Home(ホーム)
【アーティスト】Bonnie Raitt(ボニー・レイット)、Karla Bonnoff(カーラ・ボノフ)
【作詞・作曲】Karla Bonnoff(カーラ・ボノフ)
【概要】ボニー・レイット(米国のロック・ギタリスト(スライドギター名手)、シンガーでカントリー、ブルースの色合いの濃いサウンドが特長)が1977年にリリースした6枚目のアルバム「Sweet Forgiveness」に収録された。
同年に作詞・作曲したカーラ・ボノフもセルフカバーで「Karla Bonoff」に収録
(参照元Wikipedia:ボニー・レイット)
(参照元Wikipedia:カーラ・ボノフ)
(画像引用元Wikipedia:ボニー・レイット)
曲の解釈
私がこの「Home」を知ったのは、ボニー・レイットのアルバムでした。
彼女について言うと、サウンドは私の大好きなアメリカンロックで、カントリーぽいけどブルージーなロックサウンドです。
そしてギターはスライドの名手、声は少しハスキーで大人のやさしい姉御、って感じです。
他にも、とてもいいレパートリーがありますので、一度聴いてみてください。
この曲の作詞・作曲は、私の大好きなカーラ・ボノフだということを、あとから知りました。
カーラ・ボノフはリンダ・ロンシュタット「Lose again」をはじめ、’70当時のいろいろなアーティストへ楽曲を提供しています。
この曲は、カーラ・ボノフが書いたので、ツアーで忙しく移動する車の中でふと故郷へ思いを馳せるシーンなのでしょうか?
あるいは、毎日せわしなく都会で暮らす主人公が、故郷への想いを語っているストーリーなのかもしれません。
「もう疲れ切った都会での生活から抜け出して、懐かしい故郷へ帰りたい。
分かっているけど、今の暮らしから抜け出せない、ああ、懐かしき心の故郷よ!」
という感覚で訳しました。
この曲は決してメジャーで幅広く知られている曲ではありませんが、私はこの曲大好きです。
自分の中にも誰にも分らない故郷があり、この曲聴くとほんと癒されます。
そんな思いからこの曲を選びました。ぜひ聴いてみてください。
歌詞の和訳(Home ホーム)
(原詩:太文字)
Home
Traveling at night
夜、旅をして
The headlights were bright
ヘッドライトは明るく照らしてた
And we’ve been up many an hour *1 *2
そして何時間も寝ないで
And all through my brain *3
そのあいだずっと脳裏に
Came the refrain
繰り返し浮かんでた
Of home and it’s warming fire
故郷と暖炉の火が
And home sings me of sweet things *4
そう故郷は、やさしい想いを歌ってくれる
My life there has it’s own wings
私の人生には翼があって
To fly over the mountains
山を飛び越えていける
Though I’m standing still
たとえ私が立ち尽くしていても
2)
The people I’ve seen
私が出会った人たち
They come in between
みんな狭間に入りこんでいる
The cities of tiring life
都会の疲れ果てた生活の
The trains come and go
列車は行き交う
But inside you know
けれど心の中ではわかっている
The struggle will soon be a fight
その葛藤はすぐに戦いへと変わっていくと
And home sings me of sweet things
そう、故郷はやさしい想いを歌ってくれる
My life there has it’s own wings
私の人生には翼があって
To fly over the mountains
山を飛び越えていける
Though I’m standing still
たとえ私が立ち尽くしていても
3)
Traveling at night
夜、旅をして
The headlights were bright
ヘッドライトは明るく照らしてた
But soon the sun came through the trees
でも、まもなく木々の間から陽が上ってきた
Around the next bend
次の曲がり角あたりで
The flowers will send
花々がきっと届けてくれる
The sweet scene of home in the breeze
風にそよぐ懐かしい故郷の情景を
Oh, home sings me of sweet things
ああ、故郷はやさしい想いを歌ってくれる
My life there has it’s own wings
私の人生には翼があって
To fly over the mountains
山を飛び越えていける
Though I’m standing still
たとえ私が立ち尽くしていても
キーワード
*1 been up: (be up)「 起きる、起きている」から「寝ないで」としました。
*2 many an hour: 何時間も、長時間
*3 all through: ずっと~
*4 sweet things: やさしい(スラング表現)想いとしました。
アーティストの紹介
ボニー・レイット
【名 前】Bonnie Raitt(ボニー・レイット)
【生 誕】1949年11月8日
【出身地】米国、カリフォルニア州バーバンク
【概 要】ボニー・レイットは、ブルース、R&B、ロック、カントリーをルーツとしたサウンドを取り入れたアルバムを、1970年代初頭からリリースした。
その音楽性の高い評価を受けながらも9枚目のアルバムまでは大きなセールスにはいたらなかった。
しかし、1989年リリースした「ニック・オブ・タイム」は全米チャートでトップを獲得し、初の商業的な成功を収めた。
このアルバムは、1990年第32回グラミー賞で「最優秀アルバム賞」と「最優秀女性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞」を受賞し、「ローリング・ストーン誌の「史上最高のアルバム500件のリスト」の230番に選ばれた。
その後、1991年にリリースした「ラック・オブ・ドロウ」でグラミー賞を3回受賞し、アメリカで800万枚以上を売り上げ、成功を確かなものにした。
彼女はスライド・ギターの名手としても有名で、ローリングストーン誌が選んだ偉大な100人のギタリスト(2011年)で89位にランキングされている。
彼女はまた、環境保護や人権などの社会問題にも積極的に取り組んでいて、アメリカの大統領自由勲章を受章するなど、数々の栄誉を受けられている。
カーラ・ボノフ
【名 前】Karla Bonoff(カーラ・ボノフ)
【生 誕】1951年12月27日
【出身地】米国、カリフォルニア
【概 要】アメリカ西海岸を拠点に活動し、そのころにリンダ・ロンシュタット、ケニー・エドワーズ、ジャクソン・ブラウン、ジェームス・テイラーや後のイーグルスのメンバーと知り合う。
メジャーデビューのきっかけは、リンダ・ロンシュタットの1976年リリースのアルバム「Hasten Down the Wind/風にさらわれた恋」に”Lose Again”, “Someone To Lay Down Beside Me”, “IF He’s Ever Near”の3曲を提供をしたことによる。
その後、ソロアルバム”Karla Bonoff”, “Restless Night”, “Wild Heart of the Young“などをリリースした。
1984年の映画「フットルース」の挿入歌”Somebody’s Eyes”が入ったサウンドトラック盤はビルボードチャート1位を記録した。
彼女の楽曲は感情豊かで心に響くものがあり、多くの高い評価を得ています。
特にその詞には愛、喪失、成長、人間関係について深く掘り下げたものが多く、聴く人に多くの共感を呼び起こします。
アルバムの紹介
ボニー・レイット
1977年 愛に乾杯 / Sweet Forgiveness
1989年 ニック・オブ・タイム / Nick Of Time
1991年 ラック・オブ・ザ・ドロウ / Luck of the Draw
カーラ・ボノフ
1977年 カーラ・ボノフ / Karla Bonoff
1979年 ささやく夜 / Restless Nights
1999年 オール・マイ・ライフ:ベスト・オブ・カーラ・ボノフ/The Best of Karla Bonoff: All My Life
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