曲の紹介「Bell Bottom Blues ベル・ボトム・ブルース」
インフォメーション
- 曲名:Bell Bottom Blues(ベル・ボトム・ブルース)
- アーティスト:
- Eric Clapton(エリック・クラプトン)
- Derek and the Dominos(デレク・アンド・ザ・ドミノス)
- 作詞・作曲:
- Eric Clapton(エリック・クラプトン)
- Bobby Whitlock(ボビー・ウィットロック)
- サマリー:
- 1970年11月にリリースされたデレク・アンド・ザ・ドミノスの唯一のスタジオアルバム「Layla/いとしのレイラ」に収録された。
- このアルバム「いとしのレイラ」はエリック・クラプトンの最高傑作と評価され、「ローリング・ストーン誌のオールタイム・ベストアルバム500」では117位を記録した。
- 記事参照元:
- Bell Bottom Blues (Derek and the Dominos song) -Wikipedia)
- Eric Clapton-Wikipedia
- 歌詞引用元:Derek and the Dominos–Bell Bottom Blues Lyrics-Genius
曲について
「ベル・ボトム・ブルース」は、「いとしのレイラ」と同じく、クラプトンがパティ・ボイド(ジョージ・ハリスンの妻)への切ない想いを込めていると言われています。
パティ・ボイドがクラプトンへ、当時フランスではやっていたベルボトムのジーンズをお願いしたのが、この曲の発想となったようです。
この曲の歌詞をみると、人妻のパティへのうまくいかない恋への情熱やジレンマがにじみ出ているようで、当時のクラプトンのとても切ない想いを感じさせてくれます。
この当時、実際パティから交際を拒否されて彼が薬物中毒になっていく経緯を見ると、ますます曲が切なく聴こえます。
その後、クラプトンは立ち直りパティと結ばれるのですが、その愛は永遠とはいかなかったようです。
ぜひ、若い人に聴いてほしい名曲の一つです。
曲の動画
以下の動画をアップしています。
- Bell Bottom Blues by デレク・アンド・ザ・ドミノ・トピック
- Eric Clapton – Bell Bottom Blues (Official Live Video)
歌詞の和訳「Bell Bottom Blues ベル・ボトム・ブルース」
(原詞:太文字)
Bell bottom blues
Bell bottom blues, you made me cry
ベルボトム・ブルース、僕を泣かせた
I don’t want to lose this feeling
この気持ちを失くしたくない
And if I could choose a place to dieh
もし死に場所を選べるのなら
It would be in your arms
それは君の腕の中
Do you want to see me crawl across the floor to you? *1
僕が這って君に向かうのを見たいかい?
Do you want to hear me beg you to take me back? *2
僕を連れ戻してと乞うのを聞きたいかい?
I’d gladly do it because
よろこんでするよ、なぜなら
I don’t want to fade away
消え去りたくたくないんだ
Give me one more day, please
もう1日くれないか、お願いだから
I don’t want to fade away
消え去りたくないんだ
In your heart I want to stay
君の心の中に居たいんだ
2)
It’s all wrong, but it’s alright
すべて間違ってる、でもいいんだ
The way that you treat me baby
僕の扱い方さ、ベイビー
Once I was strong but I lost the fight *3
かって僕は強かったけど闘いに負けた
You won’t find a better loser *4
これ以上の負け犬はいないだろう
Do you want to see me crawl across the floor to you?
僕が這って君に向かうのを見たいかい?
Do you want to hear me beg you to take me back?
僕を連れ戻してと乞うのを聞きたいかい?
I’d gladly do it because
よろこんでするよ、なぜなら
I don’t want to fade away
消え去りたくないんだ
Give me one more day, please
もう1日くれないか、お願いだから
I don’t want to fade away
消え去りたくないんだ
In your heart I want to stay
君の心の中に居たいんだ
3)
Bell bottom blues, don’t say goodbye
ベルボトム・ブルース、さよならは言わないでくれ
We’re surely gonna meet again
きっとまた会えるはず
And if we do, don’t you be surprised
そして会っても、驚かないでくれ
If you find me with another lover
違う恋人と一緒にいるのを見ても
Do you want to see me crawl across the floor to you?
僕が這って君に向かうのを見たいかい?
Do you want to hear me beg you to take me back?
僕を連れ戻してと乞うのを聞きたいかい?
I’d gladly do it because
よろこんでするよ、なぜなら
I don’t want to fade away
消え去りたくないんだ
Give me one more day, please
もう1日くれないか、お願いだから
I don’t want to fade away
消え去りたくないんだ
In your heart I want to stay
君の心の中に居たいんだ
Chorus Repeat 2 times)
キーワード
- *1 crawl: 「這っていく」「クロールで泳ぐ」
- *2 take me back:「僕を戻す」意味で、「連れ戻す」としました。
- *3 lost the fight:「試合に負ける」「戦い(闘い)に負ける」※「レイラの魅力に負けた」と解釈しました。
- *4 You won’t find a better loser:
- ”good loser”「負けても悪びれない人、負けても潔い人」から、”a better loser”は「潔くとことん負けた」の意味で「これ以上の負け犬(敗者)」としました。
- “You”は、「君(レイラ)」ではなく、「(一般的な)誰も」とし、「誰もこれ以上の負け犬を見つけられない」の意味で、「これ以上の負け犬はいないだろう」としました。
アーティストの紹介「Eric Clapton エリック・クラプトン」
インフォメーション
- 名前:Eric Clapton(エリック・クラプトン)
- 本名:Eric Patrick Clapton(エリック・パトリック・クラプトン)
- 生誕:1945年3月30日 –
- 出身地:イングランド サリー州
- サマリー:エリック・クラプトンは、ロックとブルースを融合させたパイオニア的なアーティストで、伝説的なギタリストであり、シンガーソングライターです。
アーティストの軌跡
エリック・クラプトンは、1963年10月にヤードバーズ(The Yardbirds)に加入し、イギリスのブルースシーンで注目を集めるギタリストとなりました。
しかし、1965年3月に大ヒットした「For Your Love」をきっかけに、バンドがポップ志向に傾いたため、ブルースに忠実でありたいクラプトンは不満を抱き、同年にジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ(John Mayall & the Bluesbreakers)に移籍しました。
1966年、ドラマーのジンジャー・ベイカーから新バンド結成の誘いを受けたクラプトン。彼はベーシスト/ボーカリストとしてジャック・ブルースを指名し、3人で「Cream(クリーム)」を結成しました。
クリームは卓越した演奏技術で「cream of the crop(選りすぐりのもの)」と称されるほど他のミュージシャンに多大な影響を与えました。
しかし、ジンジャー・ベイカーとジャック・ブルースの深刻な不仲もあり、1968年11月に解散しました。
クリーム解散後、クラプトンはベイカー、スティーヴ・ウィンウッド、リック・グレッチとともにブラインド・フェイス(Blind Faith)を結成。
このスーパーグループは1枚のアルバムを制作し、1ツアーを行った後、短命に終わりました。
その後、デラニー&ボニー(Delaney & Bonnie)とツアーを行い、1970年に最初のソロアルバムをリリース。
続いてボビー・ホイットロック、カール・ラドル、ジム・ゴードンとデレク・アンド・ザ・ドミノス(Derek and the Dominos)を結成し、「Layla and Other Assorted Love Songs(邦題:いとしのレイラ)」アルバムを制作しました。
タイトル曲「レイラ」は、親友ジョージ・ハリスンの妻パティ・ボイドへの思いを綴った曲として知られ、クラプトンの代表作となりました。
1970年代、クラプトンは音楽的成功を収める一方で、ドラッグやアルコール依存症と闘っていました。
ザ・フーのピート・タウンゼントが呼びかけた「レインボー・コンサート」など、音楽仲間の支援があり、これらの依存症から回復することができました。
ソロ活動に専念するようになったクラプトンは、1974年にボブ・マーリーの「I Shot the Sheriff」をカバーし大ヒット。
このカバーはレゲエ音楽が大衆市場に浸透するきっかけとなりました。また1977年のカントリー調の「Slowhand」アルバムや1986年のポップロック作品「August」など、数々の成功作を生み出しました。
クラプトンはロックミュージック史上最も影響力のあるギタリストの一人と評価され、ローリングストーン誌の「史上最も偉大なギタリスト100人」で2位にランクされています。(1位はジミ・ヘンドリックス)
彼はグラミー賞を18回受賞し、ブリット・アワードなど数々の栄誉を獲得。さらに、ソロアーティストとして、そしてヤードバーズとクリームのメンバーとして、ロックの殿堂入りを3度果たした唯一のアーティストです。
世界で1億枚以上のレコードを売り上げ、史上最も成功したミュージシャンの一人となっています。
ディスコグラフィー
- ソロ・アルバム
- エリック・クラプトン・ソロ – Eric Clapton (1970年)
- 461 オーシャン・ブールヴァード – 461 Ocean Boulevard (1974年)
- 安息の地を求めて- There’s One in Every Crowd (1975年)
- ノー・リーズン・トゥ・クライ – No Reason to Cry (1976年)
- スローハンド – Slowhand (1977年)
- バックレス – Backless (1978年)
- アナザー・チケット- Another Ticket (1981年)
- マネー・アンド・シガレッツ – Money and Cigarettes (1983年)
- ビハインド・ザ・サン – Behind the Sun (1985年)
- オーガスト- August (1986年)
- ジャーニーマン – Journeyman (1989年)
- フロム・ザ・クレイドル – From the Cradle (1994年)
- ピルグリム – Pilgrim (1998年)
- レプタイル – Reptile (2001年)
- ミー&Mr.ジョンソン – Me and Mr. Johnson (2004年)
- セッションズ・フォー・ロバート・J – Sessions for Robert J (2004年)
- バック・ホーム – Back Home (2005年)
- クラプトン – Clapton (2010年)
- オールド・ソック – Old Sock (2013年)[258]
- アイ・スティル・ドゥ – I Still Do (2016年)
- ハッピー・クリスマス – Happy Xmas (2018年)
- ミーンワイル – Meanwhile (2024年) ※デジタル先行リリース
- コラボレーション
- ライディング・ウィズ・ザ・キング (with B.B. King) (2000)
- ザ・ロード・トゥ・エスコンディード (with J. J. Cale) (2006)
- ザ・ブリーズ~J.J.ケイルに捧ぐ (by Eric Clapton & Friends) (2014)
*引用:Eric Clapton-Wikipedia
1971年 いとしのレイラ / Layla
1974年 461 オーシャン・ブールヴァード / 461 Ocean Boulevard
1977年 スローハンド / Slowhand
1991年 24ナイツ / 24Nights
1992年 アンプラグド〜アコースティック・クラプトン / Unplugged
2002年 ワン・モア・カー、ワン・モア・ライダー〜ベスト・ライヴ / One More Car, One More Rider
2016年 ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・クリーム / the very best of CREAM