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A Whiter Shade of Pale(青い影) – Procol Harum(プロコル・ハルム)和訳

プロコル・ハルム写真
目次

曲の紹介

【曲 名】A Whiter Shade of Pale(青い影)
【アーティスト】Procol Harum(プロコル・ハルム)
【作詞】Keith Reid(キース・リード)【作曲】Gary Brooker(ゲイリー・ブルッカー)
【概 要】1967年にプロコル・ハルム(イギリスのロック・バンド)のデビュー曲としてシングル・リリースされた。全英シングル・チャートで6週間1位をキープし、全米ビルボード・ホット100で5位を記録した。

全世界で1,000万枚以上を売り上げて、史上最も成功したシングルの1つとなった。

ローリング・ストーン誌の「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)」において57位にランクインした。

【記事参照元】A Whiter Shade of Pale-Wikipedia
【原詞引用元】A Whiter Shade of Pale-Wikipedia
【写真引用元】プロコル・ハルム-Wikipedia

曲の解釈

この曲は、ジョン・レノンをはじめ世界中の多くのミュージシャンに影響を与え、また多くのカバーがされた名曲です。

なお、発売シングルでは1番と2番の歌詞だけでしたが、プロコル・ハルムのライブで演奏された追加の3番と4番も含めて、当サイトでは訳しています。

曲の内容は私の解釈ですが、船の中のバーで大騒ぎしたあと、主人公が彼女にカンタベリー物語の粉屋の話(書生のニコラスが下宿先の大工の若妻と不倫関係となり、、、という内容)をしたとたん、彼女の顔色が蒼白になり、自ら浮気したことを認めるというストーリーです。

Aditional Verse(追加の章)では、主人公が「(浮気相手から)海から戻り(あなたのもとへ)戻ったの」という彼女へ鏡を向け、「君は海の王ネプチューンと遊んだ人魚だ(ヴェスタに仕えた巫女の例えで、純潔を義務ずけられていた)」と辛辣に責め寄り、彼女はそれに対して反論することもなく、哀しそうに笑った。

その彼女の表情に、主人公は胸をうたれ、すべてを許して二人深く潜るのです。(どこに潜る?はいろいろ想像しましょう。)

この曲のエッセンス・ワードは、この二つだと思います。

Turned a whiter shade of pale“(それからより蒼白になった)
「浮気がばれて、自責から蒼白になった彼女とその姿をみて、見なかったらよかったと思う彼」

But she smiled at me so sadly“(だが、彼女は僕を見て微笑んだ、とても哀しそうに)
「怒りをぶつけてくる主人公に対し、反論せずに自責、謝罪とあきらめの微笑みを浮かべる彼女とその姿に、怒りを消して愛おしさを募らせる彼」

この曲の日本語題名の「青い影」のように、若い二人に起こりうる青春の影を見事に情景化していると思います。

ほんとうに、どこか懐かしい、青春を思い起こさせてくれる名曲だと思います。

PROCOL HARUM - A Whiter Shade Of Pale - promo film #1 (Official Video)
Procol Harum Whiter Shade of Pale ( Rare version with the two extra verses) Lyrics in video
Additional Verse Video
Procol Harum - A Whiter Shade of Pale, live in Denmark 2006

歌詞の和訳

(原詞:太文字)

A Whiter Shade of Pale

We skipped the light fandango *1
僕たちは抜け出した、陽気な馬鹿騒ぎから
Turned cartwheels ‘cross the floor
側転して、フロアーを横断した
I was feeling kinda seasick
少し、船酔いをした気がした
But the crowd called out for more
しかし連中は囃し立てた、もっとやれと
The room was humming harder
部屋が、より大きく唸っていた
As the ceiling flew away *2
船板が吹き飛びそうなくらい
When we called out for another drink
僕たちが、酒をもう一杯とたのんだら
The waiter brought a tray *3
ウエイターは、トレイだけ持ってきた

And so it was that later
そしてまさに、それは直後だった
As the miller told his tale *4
粉屋が物語るくだりの時の
That her face, at first just ghostly
彼女の顔は、最初生気を失い
Turned a whiter shade of pale *5
それからより蒼白になった

2)
She said, there is no reason
彼女は言った、理由なんてない
And the truth is plain to see
すべては、観てのとおりよ
But I wandered through my playing cards
だが、僕は手持ちのカードから出す手を迷っていた
And would not let her be
彼女をそうさせたくなかった
One of sixteen vestal virgins *6
16人のウェスタの巫女の一人に
Who were leaving for the coast
海から陸へ上がろうとしていた
And although my eyes were open
僕の両目は開いていたが
They might have just as well’ve been closed
むしろ閉じていたほうがよかった

And so it was that later
そしてまさに、それは直後だった
As the miller told his tale
粉屋が物語るくだりの時の
That her face, at first just ghostly
彼女の顔は、最初生気を失い
Turned a whiter shade of pale
それからより蒼白になった

(Additional Verse)
3)
She said, ‘I’m home on shore leave,’ *7
彼女は言った、私は海からもどったの
Though in truth we were at sea
だけど実際には、僕たちは海にいた
So I took her by the looking glass
それで、僕は鏡で彼女を映した
And forced her to agree *8
それから、彼女に責めよった
Saying, ‘You must be the mermaid
こう言って、「君は人魚にちがいない、
Who took Neptune for a ride.’ *9
ネプチューンを虜にした、遊ぶために」
But she smiled at me so sadly
だが、彼女は僕を見て微笑んだ、とても哀しそうに
That my anger straightway died
それが、僕の怒りを一気に消した

And so it was that later
そしてまさに、それは直後だった
As the miller told his tale
粉屋が物語るくだりの時の
That her face, at first just ghostly
彼女の顔は、最初生気を失い
Turned a whiter shade of pale
それからより蒼白になった

4)
If music be the food of love
もし、音楽が愛の糧となれば
Then laughter is its queen
おのずと、笑い声が愛の王妃となる
And likewise if behind is in front
そして同じように、後ろに隠れていたものが表に現れたら
Then dirt in truth is clean
汚れは、ほんとうに消える
My mouth by then like cardboard
僕の口はそれから、まるでボール紙のように
Seemed to slip straight through my head
一気に滑り落ちたように思えた、頭の中を素通りして
So we crash-dived straightway quickly
それで、僕たちはすぐに潜り込み
And attacked the ocean bed
そして、海のベッドへ突進した

And so it was that later
そしてまさに、それは直後だった
As the miller told his tale
粉屋が物語るくだりの時の
That her face, at first just ghostly
彼女の顔は、最初生気を失い
Turned a whiter shade of pale
それからより蒼白になった

キーワード

*1 the light fandango : fandangoはスペインの民族舞踊ですが、文脈から英語圏のスラングでの「馬鹿騒ぎ、大騒ぎ」に、そしてlightを「陽気な」とし、「陽気な馬鹿騒ぎ」としました。

*2 ceiling : 「(部屋の)天井」と思えますが、seasick(船酔い)やその後に海にかかわる用語が出てきますので、ここの場面は船の中とし「船板」としました。

*3 a tray : ウェイターも迷惑だった様子が伺えるように、「トレイだけ」としました。

*4 the miller told his tale : 「カンタベリー物語」の中のthe miller(粉屋)が語る物語(*粉屋の話)を、おそらく主人公の男性が語ったことと解釈し、「粉屋が物語るくだり」としました。
(*粉屋の話:書生のニコラスが下宿先の大工の若妻と不倫関係となり、、、という内容)

*5 a whiter shade of pale : 直訳すると「より蒼白になる青白い影」ですが、「より蒼白」としました。

*6 vestal virgins : 「ウェスタの処女」とは古代ローマの火床を司る女神ウェスタに従えた巫女を意味します。
信仰上の聖なる火を絶やさないために、巫女たちは純潔を義務ずけられ、破れば地下部屋に監禁されて死を迎えさせられるなど、悲しい歴史があったようです。

*7 I’m home on shore leave : I’m homeは「家にいる」から「戻る」に、shore leaveは「(海軍水平や士官の)寄港地休暇」なので、「私は寄港してもどったの」という意味で、「海から戻ったの」としました。

*8 forced her to agree : 直訳では「彼女に同意するように迫った」から「彼女に責めよった」としました

*9 Neptune : ローマ神話にでてくる「海の神」

(別名ポセイドン、ヴェスタに求婚してふられたヴェスタの弟)

人魚は、処女神ヴェスタに仕えた巫女に例えてると解釈し、禁を破ってネプチューンと遊びでHしたと責めているのではと思います。

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