曲の紹介(Alone Again (Naturally) アローン・アゲイン)
【曲 名】Alone Again (Naturally) アローン・アゲイン
【アーティスト】Gilbert O’Sullivan ギルバート・オサリバン
【作詞・作曲】Gilbert O’Sullivan ギルバート・オサリバン
【概 要】
ギルバート・オサリバンの「Alone Again (Naturally)」は、1971年に録音され、1972年2月18日にシングルリリースされ、ビルボードのホット100で6週間連続1位を記録し、年間チャート2位となる大ヒットとなった。
【記事参照元】:Alone Again (Naturally) -wikipedia
【記事参照元】:Gilbert O’Sullivan-Wikipedia
【原詞引用元】:Alone Again (Naturally) – Genius
曲について
「アローン・アゲイン」は、明るい軽快なメロディーとは逆に、非常に重く内省的なテーマを持っています。1番の歌詞は、教会での結婚式を婚約者にすっぽかされた主人公の男性が、塔に上って飛び降り自殺を思い描きながら孤独の中に教会で一人たたずむ姿が描かれています。
2番では、自分のこれまでの人生に神の救いがなく、「神はいるのだろうか?」という神への疑念を謳っています。
3番では、亡くなった父と、その死を嘆いた母親の死について語っています。
オサリバンはこの曲は、自伝的なものではないと言っていますが、彼の父親は母親を虐待し、彼が11歳の時に亡くなり、父親とは決していい関係ではなかったようです。
この曲はオサリバンが21歳の時に書きましたが、とても内省的で孤独を感じていたのだろうと思います。
この楽曲は、様々なアーティストによってカバーされており、今でも多くの人々に時代を超えて愛され続けています。
曲の動画
- Gilbert O’Sullivan – Alone Again (Naturally) [Official Audio]
- Gilbert O’Sullivan “Alone Again (Naturally)” (Official Music Video)
歌詞の和訳
(原詞:太文字)
Alone Again (Naturally)
Oh, in a little while from now
ああ、もう少ししても
If I’m not feeling any less sour *1
もしまだ気分が晴れないなら
I promised myself to treat myself
こうするって自分に約束したんだ
And visit a nearby tower
近くの塔に行き
And climbing to the top
それから頂上へ登り
Will throw myself off
飛び降りるんだ
In an effort to make it clear to whoever *2
誰もがわかってくれるために
What it’s like when you’re shattered
心が粉々になるってどんなものかを
Left standing in the lurch, at a church *3
取り残され立ち尽くしてた、教会で
Where people saying
そこで人々は言っている
“My God that’s tough, she stood him up *4
「なんてむごいことだ、彼女に逃げられたなんて
No point in us remaining
ここにいても仕方ない
We may as well go home”
家に帰った方がいい」と
As I did on my own *5
まるで僕が自分でしたかのように
Alone again, naturally
また一人きりに、当然のように
2)
To think that only yesterday
ほんの昨日のことを思うと
I was cheerful, bright and gay *6
僕は明るく、元気いっぱいで陽気だった
Looking forward to, well who wouldn’t do
楽しみにしていたんだ、まあ誰だってそうだろう
The role I was about to play
自分に回ってくる役割を
But as if to knock me down
でも、それを壊すかのように
Reality came around
現実がやってきた
And without so much as a mere touch
そしてほんの少しも触れることもなく
Cut me into little pieces
僕を粉々に切り裂いた
Leaving me to doubt
疑念を抱かせ
Talk about God in His mercy
神の慈悲について話させる
For if He really does exist
もし本当に神がいるのなら
Why did He desert me
なぜ僕を見捨てたんだ
In my hour of need?
一番助けが必要なときに?
I truly am indeed
本当に僕はそうなんだ
Alone again, naturally
また一人きりに、当然のように
It seems to me that
僕にはこう思える
There are more hearts
より多くの心は
Broken in the world
この世界で壊され
That can’t be mended
救われることはなく
Left unattended
放置されたまま
What do we do?
どうすればいい?
What do we do?
どうすればいい?
Alone again, naturally
また一人きりに、当然のように
3)
Now looking back over the years
今、振り返えるのは過去の年月や
And what ever else that appears
起きたさまざまなこと
I remember I cried when my father died
父が亡くなったとき、泣いたのを覚えている
Never wishing to hide the tears
涙を隠したいとは思わなかった
And at sixty-five years old
そして65歳だった
My mother, God rest her soul
母は、どうか神よ彼女の魂へ安らぎを、
Couldn’t understand, why the only man
理解できなかった、なぜ唯一の人が
She had ever loved had been taken
彼女が愛した人が引き離されたことや
Leaving her to start with a heart
自分を置いていったことを心情で
So badly broken
とてもひどく壊れた心で
Despite encouragement from me
僕が励まそうとしたけど
No words were ever spoken
何の言葉もかけられなかった
And when she passed away
そして母が亡くなったとき
I cried and cried all day
僕は一日中泣き続けた
Alone again, naturally
また一人きりに、当然のように
Alone again, naturally
また一人きりに、当然のように
キーワード
*1 sour :「酸っぱい、不機嫌な」から「気分が晴れない」としました。
*2 In an effort :「~努力して」を文脈から「~(する)ために」
*3 Left standing in the lurch :”left in the lurch”は「(困っている人が)見捨てられる、見殺しにされる」なので、見捨てられて立ちすくむ状態の意味で「取り残され立ち尽くしてた」としました。
*4 she stood him up :「彼女は彼を(結婚式に来ないで)ほっぽらかした」の意味で「(彼は)彼女に逃げられた」としました。
*5 As I did on my own :”on my own”は「自力で、自分ひとりで」なので、「彼女に結婚式をすっぽかされて落ち込んでいるのは、自分だけのせい」という意味で、「僕が自分でしたかのように」としました。
*6 gay :「同性愛者」ではなく、本来の意味で「陽気な」としました。
アーティストの紹介
【名 前】Gilbert O’Sullivan (ギルバート・オサリバン)
【出生名】Raymond Edward O’Sullivan(レイモンド・エドワード・オサリバン)
【生誕】1946年12月1日
【出生地】アイルランド・ウォーターフォード
アーティストの軌跡
ギルバート・オサリバンは、アイルランド出身のシンガーソングライターです。
彼は1967年にロンドンに移住し、音楽キャリアを本格的にスタートさせました。この移住は、彼の音楽的な影響を大きく変える重要な転機となりました。
ロンドンではスウィンドン芸術大学に通いながら、地元のバンドで活動を始めました。彼はビートルズやボブ・ディランの影響を受け、独自の音楽スタイルを模索しました。
1967年にCBSからシングル『Disappear』でデビューしましたがヒットには至りませんでした。
しかし1970年にリリースしたシングル『ナッシング・ライムド』が全英シングルチャートで8位を記録しました。彼のアルバム『ヒムセルフ〜ギルバート・オサリバンの肖像』は、全英チャートで5位に達し、86週にわたってランクインするロングセラーとなりました。
1972年には、シングル『アローン・アゲイン』が世界的にヒットし、ビルボード年間シングルチャートで2位を記録しました。オサリバンは、1973年にアイヴァー・ノヴェロ賞の最優秀ソングライター賞を受賞し、音楽界での地位を確立しました。
オサリバンの音楽スタイルは、彼の独特な声とメロディーセンスによって支えられており、彼の楽曲は今でも多くの人々に愛されています。彼の影響は、後の世代のシンガーソングライターにも見られ、彼の作品は音楽史において重要な位置を占めています。
アルバムの紹介
アルバム:
Himself (1971)
Back To Front (1972)
I’m a Writer, Not a Fighter (1973)
A Stranger in My Own Back Yard (1974)
Southpaw (1977)
Off Centre (1980)
Life & Rhymes (1982)
In the Key of G (1989)
Sounds of the Loop (1991)
By Larry (1994)
Every Song Has Its Play (1995)
Singer Sowing Machine (1997)
Irlish (2001)
Piano Foreplay (2003)
A Scruff At Heart (2007)
Gilbertville (2011)
Latin à la G! (2015)
Gilbert O’Sullivan (2018)
Driven (2022)
Songbook (2024)
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