曲の紹介
【曲 名】Crossroads (クロスロード)
【アーティスト】Robert Johnson(ロバート・ジョンソン)
カバーバージョン:Cream(クリーム)他
【作詞・作曲】ロバート・ジョンソン
【概 要】1936年ロバート・ジョンソンが演奏を収録し、ブルースの定番曲となる。
1968年エリッ ク・ クラプトンがクリーム時代にロックバージョンにアレンジして「Wheels of Fire/クリームの素晴らしき世界」 に収録。
ローリング・ストーン誌の「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)」において409位にランクインした。
Robert Johnson 収録アルバム「ROBERT JOHNSON」
【記事参照元】Wikipedia:ロバート・ジョンソン
【写真引用元】Wikipedia:クリーム(バンド)
曲の解釈
作者のロバート・ジョンソンはギターテクニックがすごかったことから、「十字路で悪魔に魂を売り渡して、その引き換えにテクニックを身につけた」というクロスロード伝説が生まれました。
この曲はクロスロード(十字路)でヒッチハイクをしている様子をうたっていますが、とり方によってはこの伝説を想像させられます。
エリック・クラプトンのロックバージョンは何といっても彼のギターソロが素晴らしいことで有名です。ぜひ、両バージョンを聴いてみてください。
歌詞の和訳
(原詞:太文字)
Crossroads
I went down to the crossroads
俺は、十字路まで下ってきて
Fell down on my knees
崩れ落ち、ひざまずいた
I went down to the crossroads
俺は、十字路まで下ってきて
Fell down on my knees
崩れ落ち、ひざまずいた
Asked the Lord above for mercy
天上の神へ、お慈悲を乞うた
“Save me if you please”
「どうかお助けください」
2)
I went down to the crossroads
俺は、十字路まで下ってきて
Tried to flag a ride *1
何度も、車へ手を挙げた
I went down to the crossroads
俺は、十字路まで下ってきて
Tried to flag a ride
何度も、車へ手を挙げた
Nobody seemed to know me
だれも、俺のことを知らないのか
Everybody passed me by
みんな、走り過ぎちまった
3)
I’m going down to Rosedale
俺は、ローズデールへ下ってる
Take my rider by my side *2
運転手を横に乗せて
I’m going down to Rosedale
ローズデールへ下ってる
Take my rider by my side
運転手を横に乗せて
You can still barrelhouse, baby *3
お前は、まだあの安酒場にいるんだろ
On the riverside
川のそばの
4)
You can run, you can run *4
お前は逃げろ、逃げられる
Tell my friend-boy Willie Brown
言っておく、わが友ウィリー・ブラウンよ
You can run, you can run
お前は逃げろ、逃げられる
Tell my friend-boy Willie Brown
言っておく、わが友ウィリー・ブラウンよ
And I’m standing at the crossroads
俺は今、十字路に立って
Believe I’m sinking down *5
きっと、逝こうとしてる
キーワード
*1. flag a ride:「乗車の旗(合図)をふる」から「車へ手を挙げた」としました。
*2. Take my rider by my side:「運転手を横に乗せて」
本来、主人公が横に乗せてもらってとすべきなのですが、この横柄さがとても面白いです。
*3. barrelhouse:「バレルハウス」
20世紀前半の貧しい黒人労働者のための安酒場や売春宿
*4. You can run, you can:「お前は逃げろ、逃げられる」
runはいろんな意味にとれますが、当時の黒人差別からくる何かから、あるいは自分がギターテクの換りに魂を渡した悪魔から?などから逃げるイメージにしました。
*5. Believe I’m sinking down:「きっと、もうここで逝ってしまう」
believeは確信がある感じで「きっと~しまう」にしました。
Sinking downは死に向かうところを連想させるので「逝く」としました。
しかし「悪魔に魂を売ってギターテクを手に入れた」伝説を彷彿とさせるエンディングだと思います。
アーティストの紹介
【名 前】Cream(クリーム)
【メンバー】
エリック・クラプトン(ギター・ボーカル)
ジャック・ブルース(ベース・ボーカル)
ジンジャー・ベイカー(ドラムス)
【活動期間】1966-1968年
【結成地】イギリス・ロンドン
【概要】ジンジャー・ベイカーが当時「ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズ」にいたエリック・クラプトンをバンドに誘ったが、クラプトンは当時「マンフレッド・マン」にいたジャック・ブルースをベースにという条件を出した。
ベイカーとブルースは非常に仲が悪かったが、ベイカーが承諾して1966年に結成された。
各メンバーは当時それぞれイギリスにおいてミュージシャンの間では、「cream of the crop(選りすぐりのもの)」と呼ばれるほど定評があった。
このころのエピソードでは、ジミ・ヘンドリックスが憧れていたクラプトンと共演し、ヘンドリックスの演奏テクニックにクラプトンが驚いて泣きそうになったと言われている。
デビューアルバム「フレッシュ・クリーム」はイギリスのチャートで6位、アメリカのチャートで39位を獲得した。
3人の演奏はお互いの高い演奏力でアドリブをぶつけ合うもので、2年の短い活動にもかかわらず他のミュージシャンたちへ大きな影響を残した。
アルバムの紹介
1966年 フレッシュ・クリーム / Fresh Cream
1967年 カラフル・クリーム / Disraeli Gears
1968年 クリームの素晴らしき世界 /Wheels of Fire
1969年 グッバイ・クリーム / Goodbye Cream
1970年 ライヴ・クリーム / Live Cream
1972年 ライヴ・クリーム Vol.2 / Live Cream Volume II
2016年 ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・クリーム / the very best of CREAM