曲の紹介
【曲名】Forever Young (いつまでも若く)
【アーティスト】Bob Dylan(ボブ・ディラン)
【作詞・作曲】Bob Dylan(ボブ・ディラン)
【概要】1973年にカルフォルニアでレコーディングされ、1974年ディランの14枚目のスタジオアルバム”Planet Waves”に2パターン(Slow&fast)のバージョンで発表された。
(参照元 : Forever Young (Bob Dylan song)-Wikipedia)
(画像引用元 : Forever Young (Bob Dylan song)-Wikipedia)
曲の解釈
この曲は、彼の長男(Jesse,born in 1966)に向けて、父親として子に託す望みを込めて書き下ろされたと言われています。
人間として正しく生きてほしいとの親心がにじみ出ているいい作品だと思います。
サビの”May you stay forever young”は普通に訳せば”いつまでも若く”となりますが、おそらくディランは「いつまでも若い、正直で純粋な気持ちを持ち続けることで、どんな環境や人生の変化が起きても、何度でも最初からやり直せる」との気持ちがあったのではないでしょうか。
ここでは、「君に持ち続けてほしい、いつまでも若い心を」の意味で「いられますように、いつまでも若く」としました。
色々なアーティストがカバーしていますが、スティーブ・ジョブズの追悼コンサートでのノラ・ジョーンズのカバーバージョンはとてもいいで、ぜひ見てみてください。
歌詞の和訳
(原詞:太文字)
Forever young
May God bless and keep you always
君に、変わらぬ神の御加護がありますように
May your wishes all come true
君の願いが叶いますように
May you always do for others
いつも、人に施しができますように
And let others do for you
そして、人からも施してもらえますように
May you build a ladder to the stars
星へ、梯子を掛けれますように
And climb on every rung
そして一段一段、登れますように
May you stay forever young*1
いられますように、いつまでも若く
2)
May you grow up to be righteous*2
君が、正義の人になりますように
May you grow up to be true*3
君が、真実の人になりますように
May you always know the truth
いつも、何が真実かを知り
And see the lights surrounding you
そして、自分を包む光を見れますように
May you always be courageous
いつも、勇気を持ち
Stand upright and be strong
真っすぐ立ち向い、強くいられますように
May you stay forever young
いられますように、いつまでも若く
Forever young, forever young
いられますように、いつまでも若く
May you stay forever young
いられますように、いつまでも若く
3)
May your hands always be busy
少しでも、手が休むことがありませんように
May your feet always be swift
少しでも、足が止まることがありませんように
May you have a strong foundation
丈夫な基盤が築けていますように
When the winds of changes shift
風向きが変わってしまう時に
May your heart always be joyful
いつも、心に歓びを持ち続けていますように
May your song always be sung
いつも、君の歌が謳歌されますように
May you stay forever young
いられますように、いつまでも若く
Forever young, forever young
いられますように、いつまでも若く
May you stay forever young
いられますように、いつまでも若く
キーワード
*1 May you stay forever young : おそらくディランはお子さんにいつまでも、純粋で、人としての道を忘れず、人生を謳歌してほしいという、身体的な若さよりも精神的な「若さ」を願っている気がします。その意味を込めて「いられますように、いつまでも若く」としました。
*2 to be righteous : 正義感をもつ人から正義の人としました。
*3 to be true : 真実を行う人から真実の人としました。
アーティストの紹介
ミネソタ大学を中退後、ミネアポリスでフォークシンガーとして活動を始める。このころから「ボブ・ディラン」と名乗るようになる。
その後、ニューヨークにてアルバム「ボブ・ディラン」でデビューする。
1963年に2枚目のアルバム「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」をリリースし、「風に吹かれて」をPPMがカバーして大ヒットし、有名となる。
彼の代表曲の「風に吹かれて」や「The Times They Are a-Changin’」などは、当時のアメリカの差別社会に対する公民権運動や反戦運動のアンセムともなった。
フォーク界の貴公子とも呼ばれ世界中に名前が広がって行ったが、1965年リリースされた「ライク・ア・ローリング・ストーン」では、エレキギターを持ち、バックにThe Bandを従えてロックの演奏に切り替え、フォークからフォークロックへ演奏形態を変えた。
(1966年ロイヤル・アルバートホールでのライブで、観客から「ユダ(裏切者)」と言われ、それに対して音量を上げて演奏したエピソードがライブ動画に残っています。)
その後、多くの賞(2012年大統領自由勲章、グラミー賞10回以上、アカデミー賞等)を受賞し、2016年「偉大なアメリカ音楽の歴史上で、新しい詩的表現を生んだ」としてノーベル文学賞を受賞している。
(彼は賞や名誉に興味がないのか、あるいは自分の音楽が文学として認められたことに対する抵抗があったのかもしれませんが、当初受賞に無反応で授賞式も欠席しています。)
アルバムの紹介
アルバム
1963年 フリーホイーリン・ボブ・ディラン / The Freewheelin’ Bob Dylan
1965年 追憶のハイウェイ61 / Highway 61 Revisited
1965年 ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム / Bringing It All Back Home
1966年 ブロンド・オン・ブロンド / Blond on Blonde
1975年 血の轍 / Blood on the Tracks
1976年 欲望 / Desire
ライブ・アルバム
1974年 偉大なる復活 / Before the Flood
ベスト・アルバム
1967年 ボブ・ディランのグレーテスト・ヒット / Bob Dylan’s Greatest Hits
1971年 グレーテスト・ヒット第2集 / Bob Dylan’s Greatest Hits Vol. II