曲の紹介(The Rose ローズ)
【曲 名】The Rose(ローズ)
【アーティスト】Bette Midler(ベット・ミドラー)
【作詞・作曲】Amanda McBroom(アマンダ・マクブルーム)
【概 要】1979年のアメリカ映画「ローズ」の主題歌で、映画の主人公を演じたベット・ミドラーが歌っている。
1980年にシングルとしてリリースし、全米3位、ビルボード誌のアダルト・コンテンポラリー・チャートでは1位を記録し、大ヒットとなった。
【記事参照元】ベット・ミドラー-Wikipedia
【記事参照元】ローズ (映画)-Wikipedia
【歌詞引用元】Bette Midler–The Rose Lyrics-Genius
曲の解釈
この曲は、1979年公開の映画「ローズ」(原題:The Rose)の主題歌で、映画は女性ロックシンガーのジャニス・ジョプリン(1943年1月19日- 1979年10月4日)がモデルとなり、主人公のローズとして描かれています。
映画のストーリーは60年代のアメリカで、酒や麻薬に溺れながら歌い続けた女性ロック・シンガー「ローズ」の、孤独で波乱にとんだ人生を描いています。
当初、この映画のプロデューサーたちは、この曲を「退屈」「讃美歌であってロックン・ロールではない」と言って却下しましたが、音楽プロデューサーのポール・A・ロスチャイルド(ジャニス・ジョプリンの元プロデューサー)が強く推し、ベット・ミドラーもこの曲を気に入ったことで主題歌に採用されたとのことです。
この曲はアメリカのシンガーソングライター兼女優のアマンダ・マクブルーム(1947年8月9日- )が作りました。
歌詞の内容は、1番では「人は言う」からはじまり、「愛」とは危険なもの、常に求め続ける苦しみと言っています。
2番では「私は言う」からはじまり、「愛は花で、あなたはただの花の種」と言い、その種はいろんなことを悩み、怖がっている。
3番では「自分に自信がなく、自分には運や力もないから愛も手に入れられないと思ってる、そんな種のあなた」に対して「雪の下には、バラの種があって、春になったらバラの花になるんだよ」とやさしく教えています。
メロディー構成はシンプルですが、とてもメロディアスで情緒的なリフレインがこの素晴らしい歌詞を引き立てています。
ほんとうに、歌詞の内容を追って聴くとほんとうに泣けてきます。
この曲は、多くのアーティストがカバーしていますし、原作者のアマンダ・マクブルームもセルフ・カバーしています。
また、日本の手嶌葵のカバーも素敵です。ぜひ、聴いてみてください。
歌詞の和訳(The Rose ローズ)
(原詞:太文字)
The Rose
Some say love, it is a river
人は言う、愛それは川だと
That drowns the tender reed *1
かよわな葦を、溺れさせる
Some say love, it is a razor
人は言う、愛それはカミソリだと
That leaves your soul to bleed
魂を引き裂き、血を流す
Some say love, it is a hunger
人は言う、愛それは飢えだと
An endless aching need
果てしなく、痛む欲求
2)
I say love, it is a flower
私に言わせると、愛それは花
And you its only seed
そしてあなたは、ただの種
It’s the heart afraid of breakin’ *2
それは心、怪我を怖がる
That never learns to dance
だから、決してダンスを習わない
It’s the dream afraid of wakin’
それは夢、覚めることを怖がる
That never takes the chance
だから、決してチャンスをつかめない
It’s the one who won’t be taken
それは人、奪われまいとする
Who cannot seem to give
そんな人は、与えられないはず
And the soul afraid of dyin’
そして魂、死を怖がる
That never learns to live
だから学ばない、生きることを
3)
When the night has been too lonely
夜が、とても寂しくなって、
And the road has been to long
道のりが、長く感じた時、
And you think that love is only
そしてこう思えたら、愛とはただ
For the lucky and the strong
幸運で強い者だけのものだと
Just remember in the winter
覚えておいて、冬の間
Far beneath the bitter snows *3
深い雪の下には
Lies the seed that with the sun’s love
種が眠っていて、それは太陽の愛を受けて
In the spring becomes the rose
春には、薔薇となるの
キーワード
*1 tender reed : “tender”は「やさしい」「やわらかい」「弱い」、”reed”は「葦(あし)」
*2 It’s the heart afraid of breakin’ : 主語の”It”は前文の”And you its only seed“の”seed”「種」として訳しています。
*3 Far beneath the bitter snows : 直訳では「激しい雪のはるか下」から「深い雪のはるか下に」としました。
アーティストの紹介(Bette Midler ベット・ミドラー)
【名 前】Bette Midler(ベット・ミドラー)
【生 誕】1945年12月1日
【出身地】アメリカ・ハワイ州ホノルル
【概要】
ベット・ミドラーは、ハワイ大学マノア校で演劇を専攻していたが中退し、舞台女優を目指しニューヨークに出た。
ブロードウェイの舞台に立つようになり、1972年に歌手としてもデビュー・アルバム「アメリカが生んだ最後のシンガー / ベット・ミドラー・デビュー」を発表し、全米ビルボード200の9位を記録した。
1974年にグラミー賞で新人賞を受賞し、その後も2度のグラミー賞を受賞している。
1979年の映画「ローズ」では、主人公ローズ(ジャニス・ジョップリンがモデル)を演じ、アカデミー賞にノミネートされ、主題歌「ローズ」でグラミー賞を受賞した。
1988年の映画「フォーエヴァーフレンズ」では主演し、主題歌「愛は翼にのって」を歌い、グラミー賞の最優秀レコード賞を受賞し、全米シングルチャートで1位を獲得した。
2017年にミュージカル『ハロー・ドーリー!』でトニー賞 ミュージカル主演女優賞を受賞した。
彼女は音楽、演劇、映画、テレビのあらゆる分野で多くの賞を受賞し、エンターテインメント界で重要な存在として認められています。
また、慈善事業にも積極的に取り組んでおり、1995年にニューヨーク市の植物園の保全を目的としてプロジェクト(NYRP)を創設した。
アルバムの紹介
1972年「アメリカが生んだ最後のシンガー / ベット・ミドラー・デビュー』
1979年The Rose / ローズ オリジナル・サウンドトラック
1993年Experience the Divine: Greatest Hits / グレイテスト・ヒッツ
2008年 Jackpot! The Best Bette / ザ・ベスト・オブ・ベット・ミドラー
2015年A Gift of Love / ギフト・オブ・ラヴ〜ベスト・コレクション
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