曲(A Million Miles Away 100万マイルも離れて)の紹介
【曲 名】A Million Miles Away(100万マイルも離れて)
【アーティスト】Rory Gallagher(ロリー・ギャラガー)
【作詞・作曲】Rory Gallagher(ロリー・ギャラガー)
【概 要】1973年にリリースしたアルバム「Tatto」に収録された。
このアルバムは彼の代表曲「Tatoo’d Lady(いれずみの女)」が収録されており、彼の最高傑作といわれている。
【記事参照元】ロリー・ギャラガー-Wikipedia
【原詞引用元】Album: BEST OF RORY GALLAGHER
曲の解釈
ロリー・ギャラガーは、アイルランド出身のギタリストでシンガーソングライターです。
エリック・クラプトンやジェフ・ベックほど有名ではありませんが、彼らに劣らない高いギター・テクニックとブルースやロック、フォーク、カントリーの要素を取り入れた演奏は高い評価を得ています。
彼は1995年47才で肝臓疾患のため亡くなりましたが、音楽に真摯に向き合ったまっすぐな生きざまと彼の音楽は、今でも多くの人々に愛され続けています。
曲の内容は、船乗りの主人公が乗っていた船が難破して、自分以外の船長をはじめクルーたちはみな助からなかった。
自分だけが100万マイル(約160万km)も遠く離れた地に漂流して助かり、賑やかなホテルのバーで一人落ち込み、亡くなった仲間のことを偲びながら、たたずんでいる様子を表しています。
100万マイルは物理的には地球40周分もある距離なので、ここでは物理的な距離ではなく、心理的にとてつもなくかけ離れて、もう帰れないという心情を表現していると思います。
彼はアイリッシュだからでしょうか、彼の弾くソロギターはまるでアイルランド民謡をイメージさせるようにメロディアスで素晴らしいです。ぜひ、動画をみてください。
歌詞(A Million Miles Away 100万マイルも離れて)の和訳
(原詞:太文字)
A Million Miles Away
This hotel bar is full of people
このホテルバーは、人であふれ
The piano man is really layin’ it down *1
ピアノ弾きは、生で演奏している
Even the old bartender is as high as a steeple *2
年老いたバーテンダーまで、酔って出来上がっている
So why tonight should I wear a frown?
なのに何故今夜、悲しい顔をしなければならないのか
The joint is jumping all around me *3
店は盛り上がってる、俺のまわりで
And my mood is really not in style
そして俺の気分は、まったく乗らない
Right now the blues flock to surround me
今ブルースが取り囲んでる、俺を
But I’ll break out after a while
だが抜け出すさ、しばらくすると
Well, I’m a million miles away
ああ、俺は百万マイルも、遠くにいる
I’m a million miles away
百万マイルも、遠くにいる
Sailin’ like a driftwood
流されて、流木のように
On a windy bay
風の吹く湾に
I’m a million miles away
俺は百万マイルも、遠くにいる
I’m a million miles away
百万マイルも、遠くにいる
Sailin’ like a driftwood
流されて、流木のように
On a windy bay
風の吹く湾に
Why ask how I feel
何故聞く?どんな気分だなんて
Well how does it look to you?
では、あんたにはどう見える?
I fell a kinda sick
まるで病気さ
Lost my captain and my crew
船長やクルーたちを失くてしまった
I’m standing on the landin’
俺は降り立っている
And there’s no one there but me
だけど、そこには俺以外だれもいない
That’s where you’ll see me
そこには、俺の姿があるさ
Lookin’ out on the deep blue sea
深く青い海を見つめる
2)
There’s a song on the lips of everybody
そこでは歌を、みんなが口ずさんでいる
There’s a smile all ‘round the room
そこでは笑顔が、部屋中あふれている
There’s conversation overflowing
そこでは会話が、弾んでいる
So why must I sit here in the gloom
なのに何故、ここに座ってなければならない?落ち込んだまま
This hotel bar has lost all its people
このホテルバーは、だれもいなくなった
The piano man has caught the last bus home
ピアノ弾きは、最終バスで家に帰った
The old bartender sleeps in the corner
年老いたバーテンダーは隅で眠ってる
So why must I still be here?, I don’t know,
それなのに何故、まだここへ居なければならないのか、わからない
let me tell you now
言わせてくれ、今
I’m a million miles away
俺は百万マイルも、遠くにいる
I’m a million miles away
百万マイルも、遠くにいる
Sailin’ like a driftwood
流されて、流木のように
On a windy bay
風の吹く湾に
Repeat)
キーワード
*1 layin’ it down : 複数の意味がありますが、ここでは文脈から「(曲などを)演奏する」としました。
*2 as high as a steeple : 直訳では「塔のように高い」ですが、バーテンダーの状態が最高に出来上がっているという解釈で「酔って出来上がっている」としました。
*3 joint : スラング的な表現で、「レストラン、娯楽のための場所」を表すことから「店」としました。
アーティスト(Rory Gallagher ロリー・ギャラガー)の紹介
【名 前】Rory Gallagher(ロリー・ギャラガー)
【生 誕】1948年3月2日(1995年6月14日没)
【出身地】アイルランド、バリーシャノン(8歳頃からコークで育つ)
【概 要】幼い頃にTVでエルヴィス・プレスリーを見て音楽に目覚め、チャック・ベリーやマディ・ウォーターズなど、R&Bやブルースのレコードを聴いてギターのテクニックを磨いた。
1963年に中古の61年製フェンダー・ストラトキャスターを100ポンドで購入し、プロとしての活動を始めた。
このギターは一度盗難に合って、公園に雨ざらしで放置されたために、塗装もぼろぼろになったと言われるが、彼は生涯このギターを愛用した。
1966年にテイストを結成し、トリオでブルース・ロックを演奏し、クリームの再来と称された。
1968年クリーム解散コンサートの前座も務めるほど、人気を得ていた。
1969年アルバム「テイスト」でデビューしたが、1970年「オン・ザ・ボード」をリリースした年に解散した。
1971年にアルバム「ロリー・ギャラガー」をリリースし、ソロ・デビューし、ヨーロッパ、アメリカツアーを行った。
1972年にライヴ・アルバム「ライヴ・イン・ヨーロッパ」をリリースし、全英アルバムチャートの9位を記録した。
1973年にアルバム「ブループリント」と彼の代表曲「Tatoo’d Lady(いれずみの女)」を収録した「タトゥー」をリリースした。
1974年にアイルランド・ツアーを行い、同年ライヴ・アルバム「ライヴ・イン・アイルランド」をリリースし、世界で200万枚を超えるヒット・セールスとなった。
その後も、精力的にツアーやアルバムをリリースしたが、肝臓の病気のため、1999年6月14日、47才という若さで亡くなった。
彼の死は、多くのファンやミュージシャンたちに深い悲しみをもたらし、その功績は今も多くの人々に愛されている。
アルバムの紹介
1971年 Rory Gallagher / ロリー・ギャラガー
1971年 Deuce / デュース
1972年 Live in Europe / ライヴ・イン・ヨーロッパ
1973年 Tattoo / タトゥー
1974年 Irish Tour’74 / ライヴ・イン・アイルランド
1975年 Against the Grain / アゲインスト・ザ・グレイン
1976年 Calling Card / コーリング・カード
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