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Both Sides, Now 青春の光と影 / Joni Mitchell ジョニ・ミッチェル

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目次

曲の紹介「Both Sides, Now 青春の光と影」

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インフォメーション

  • 曲名:Both Sides, Now (青春の光と影)
  • アーティスト:Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)
  • 作詞・作曲:Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)
  • リリース
    • 1968年 10月 Judy Collins ジュディ・コリンズがシングル「Both Sides, Now / Who Knows Where the Time Goes?」リリース
    • 1969年5月 ジョニ・ミッチェルのアルバム「Both Sides, Now 青春の光と影」に収録、リリース
  • サマリー
  • 記事参照元:
    • Both Sides, Now-Wikipedia
    • Joni Mitchell-Wikipedia
  • 原詞引用元:Both Sides, Now-Genius

曲について

「青春の光と影」は、彼女がソール・ベロー(アメリカの小説家)の1959年に書かれた小説「Henderson the Rain King(雨の王ヘンダーソン)」を飛行機の中で読んでいて、インスパイアされたと言っています。

この小説の主人公がアフリカに行く機内で、ふと下を見ると雲が見えたところで、彼女も本を置いて下を見ると同じように雲が見えたとのこと。
そんなきっかけでこの曲は作られたようで、彼女もこれほど人気になるとは思ってもみなかったようです。

曲の内容は、雲にたとえて愛、人生への彼女の想いが語られています。
雲は小さいころから、天使の髪やアイスクリームの城などに見えて大好きだったけど、成長するにしたがって過酷な天候をまねく厄介な存在となった。
何事もいい面だけでなく、悪い面も併せて見て行かなくてはいけないことに気づいていく。

これは愛にたとえると、メルヘンチックな幻想だけ見ていてはだめ。愛を与える側と受け取る側の両面をみなければと言っています。

人生では、成功する側だけでなく、失敗する側からも見なくてはいけない。
雲といっしょで、上からや下からも見て行かなくてはと言っています。

ほんとうに、うまく言い当てて、深い内容の歌詞だなと思いました。
ちなみに、彼女ジョニ・ミッチェルの音楽はフォーク、ロック、ジャズなどいろいろな要素を取り入れ、その独自の私的な歌誌で多くのファンを魅了し、多くのミュージシャンから尊敬されています。

曲の動画

  • 以下の動画をアップしています。
    • オリジナル:
      • Joni Mitchell – Both Sides Now (2021 Remaster) [Official Audio]
      • Both Sides Now by Joni Mitchell(公式アーティストチャンネル)
    • カバー
      • Both Sides Now by Release – Topic
      • Both Sides Now by Kate Wolf – トピック

カバー動画は、アメリカ映画「CODA」で主演のEmilia Jones(エミリア・ジョーンズ)が歌っているバージョンと、あまり名前は知られていませんが、シンガー・ソング・ライターのKate Wolf(ケイト・ウルフ)のカバーがとても素敵なので入れています。

ちなみに、この映画「CODA」は、耳が不自由な家族の中で唯一健聴者の女の子が、家族の愛にささえられて音楽の道へ進んで行くストーリーですが、とても感動するいい映画です。
また映画の中で主人公役のエミリアが歌う「Both Sides Now」はバラード的で素晴らしいです。

歌詞の和訳「Both Sides, Now 青春の光と影」

(原詞:太文字)

Both Sides Now

2)
But now they only block the sun
だけど今はただ太陽を遮り
They rain and snow on everyone
みんなの上に雨や雪を降らす
So many things I would have done
たくさんのことをやろうとしたけど
But clouds got in my way
雲が邪魔をした

I’ve looked at clouds from both sides now
今は両サイドから雲を見るようになった
From up and down, and still somehow
上からと下から、それでやっと
It’s cloud illusions I recall *2
それは雲の幻想だと思い直した
I really don’t know clouds at all
雲のことを本当に何も知らない

3)
Moons and Junes and Ferris wheels *3
月光や憧れの6月に観覧車
The dizzy dancing way you feel
目まぐるしいダンスのような感覚
As every fairy tale comes real
すべてのおとぎ話が現実になるように
I’ve looked at love that way
そんなふうに愛を見ていた

4)
But now it’s just another show
だけど今は別の見方に変わってる
You leave ‘em laughing when you go
進むときには好きに笑わせておくの
And if you care, don’t let them know
もし気になっても、気づかれてはだめ
Don’t give yourself away *4
自分をさらけ出してはだめ

I’ve looked at love from both sides now
今は両サイドから愛を見るようになった
From give and take, and still somehow
与える側と受ける側、それでやっと
It’s love’s illusions I recall
それは愛の幻想だと思い直した
I really don’t know love at all
愛のことを本当に何も知らない

5)
Tears and fears and feeling proud
涙と不安とプライド
To say “I love you” right out loud
「愛してる」と大声で言うこと
Dreams and schemes and circus crowds
夢と計画とサーカスの群衆
I’ve looked at life that way
そんなふうに人生を見ていた

6)
But now old friends are acting strange
でも今、古い友人たちは様子がおかしい
They shake their heads, they say I’ve changed
みんな首をふり、私は変わったと言う
Well something’s lost, but something’s gained
きっと何かは失くなり、何かは得られてるから
In living every day
日々を送る中で

I’ve looked at life from both sides now
今は両サイドから人生を見るようになった
From win and lose and still somehow
成功するか失敗するか、それでやっと
It’s life’s illusions I recall
それは人生の幻想だと思い直した
I really don’t know life at all
人生のことを本当に何も知らない

I’ve looked at life from both sides now
今は両サイドから人生を見るようになった
From up and down and still somehow
上からと下から、それでやっと
It’s life’s illusions I recall
それは人生の幻想だと思い直した
I really don’t know life at all
人生のことを本当に何も知らない

キーワード

  • *1. Rows and floes: “row”は「列、並び」、”floe”は「流水」から、(天使の髪が)横に流れている意味で「流れてたなびく」としました。
  • *2. recall:「思い出す、想起する」と「回収する」の意味を合わせて、「思い直す」としました。
    • It’s cloud illusions I recallは直訳では、「それは私が想起した雲の幻影」ですが、文脈から「それは雲の幻想だと思い直した」としました。
  • *3. Moons and Junes: 直訳では「月と6月」ですが、女の子が憧れるような言葉に変え”moon”は「月光」、”june”はジュン・ブライドから「憧れの6月」としました。
  • *4. give yourself away:「内心をさらけ出す」、「(人のために)身を捧げる」
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アーティストの紹介「Joni Mitchell ジョニ・ミッチェル」

インフォメーション

  • 名前:Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)
  • 出生名:Roberta Joan Anderson(ロバータ・ジョーン・アンダーソン)
  • 生誕:1943年11月7日
  • 出身地:カナダ、アルバータ州フォート・マクラウド
  • サマリー:ジョニ・ミッチェルは、アメリカのシンガーソングライター、プロデューサーで、画家や写真家としても知られている。
    彼女の作品は、アーティスティックな感性で、音楽だけでなく視覚芸術的にも表現されている。

アーティストの軌跡

「ジョニ・ミッチェル」は、カナダ出身でアメリカのシンガーソングライター、プロデューサーです。
1960年代のフォーク音楽で注目を集めた後、ポップやジャズの要素を取り入れた独自の音楽スタイルで知られるようになりました。

彼女は11回のグラミー賞を受賞し、ロックンロールの殿堂入りも果たしています。
彼女の音楽は、個人的で詩的な歌詞と革新的な作曲で高く評価されています。

ミッチェルのキャリアは、カナダのナイトクラブから始まり、1965年からアメリカでのツアーを開始しました。

彼女は1968年にデビューアルバム「Song to a Seagull」をリリースし、その後「Both Sides,Now」、「Big Yellow Taxi」、「Woodstock」、「Blue」などのヒット曲を生み出しました。
1971年リリースアルバム「BLUE」は特に評価が高く、ローリング・ストーン誌の「歴代最高のアルバム500-2020年版」で3位に選ばれました。

彼女の楽曲は、個人的な経験や感情を反映したものが多く、特に『ブルー』や『Hejira』などのアルバムでは、失恋や自己探求のテーマが強く表れています。これらの作品は、彼女の音楽的成長とともに、リスナーに深い感動を与え続けています

1970年代半ばからはジャズに影響された音楽を探求し、ジャコ・パストリアスやハービー・ハンコックなどのジャズミュージシャンと共演しました。

ジョニ・ミッチェルの芸術性は、音楽のみならず、彼女が手掛けるアルバムのビジュアルアートにも表れています。
ミッチェルは自身のアルバムの多くをプロデュースし、アルバムカバーのデザインも自分でデザインしています。
ミッチェルのアルバムカバーは、彼女の個性と音楽を視覚的に表現した作品として、ファンの間で高く評価されています。

自らを「事情により脱線した画家」と称する彼女の多才ぶりは、音楽界だけに留まらず、視覚芸術の分野においても認められています。

2015年には健康問題を経験しましたが、その後復帰し、2021年にはケネディ・センター名誉賞を受賞するなど、数々の賞を受賞しています。

ミッチェルの独創的で影響力のあるキャリアは、音楽界において重要な役割を果たしてきました。
彼女の音楽は、今後も多くの人々の心に残り、また多くのアーティストへ影響し続けると思われます。

ディスコグラフィー

1969年 Clouds/青春の光と影

1970年 Ladies of the Canyon / レディズ・オブ・ザ・キャニオン

1971年 BLUE/ブルー

1974年 Court And Spark /コート・アンド・スパーク

1975年 The Hissing Of Sum-mer Lawns /夏草の誘い

  • シングル(発売年・タイトル・ビルボード200順位)
    • 1968年 巷の夜 – Night in the City
    • 1970年 ビッグ・イエロー・タクシー – Big Yellow Taxi – 67位
    • 1971年 ケアリー – Carey – 93位
    • 1971年 カリフォルニア – California
    • 1972年 恋するラジオ – You Turn Me On, I’m a Radio – 25位
    • 1974年 ヘルプ・ミー – Help Me – 7位
    • 1974年 パリの自由人 – Free Man in Paris – 22位
    • 1974年 ビッグ・イエロー・タクシー – Big Yellow Taxi (live) – 24位
    • 1975年 フランスの恋人たち – In France They Kiss on Main Street – 66位
    • 1976年 コヨーテ – Coyote
    • 1978年 ジェリコ – Jericho
    • 1979年 デ・モインのおしゃれ賭博師 – The Dry Cleaner from Des Moines
    • 1980年 ホワイ・ドゥー・フールズ・フォール・イン・ラヴ – Why Do Fools Fall In Love
    • 1982年 Chinese Cafe/Unchained Melody
    • 1982年 (You’re So Square) Baby, I Don’t Care – 47位
    • 1985年 Good Friends – 85位
    • 1988年 My Secret Place
    • 1988年 Snakes and Ladders – 32位
    • 1991年 Come in from the Cold
    • 1994年 How Do You Stop
    • 1996年 Big Yellow Taxi (リミックス) – 39位 (ダンスチャート)
  • アルバム
    • 1968年 『ジョニ・ミッチェル』 – Song to a Seagull (Reprise) – 189位
    • 1969年 『青春の光と影』 – Clouds (Reprise) – 31位
    • 1970年 『レディズ・オブ・ザ・キャニオン』 – Ladies of the Canyon (Reprise) – 27位
    • 1971年 『ブルー』 – Blue (Reprise) – 15位
    • 1972年 『バラにおくる』 – For the Roses (Asylum) – 11位
    • 1974年 『コート・アンド・スパーク』 – Court and Spark (Asylum) – 2位
    • 1974年 『マイルズ・オブ・アイルズ』 – Miles of Aisles (live) (Asylum) – 2位
    • 1975年 『夏草の誘い』 – The Hissing of Summer Lawns (Asylum) – 4位
    • 1976年 『逃避行』 – Hejira (Asylum) – 13位
    • 1977年 『ドンファンのじゃじゃ馬娘』 – Don Juan’s Reckless Daughter (Asylum) – 25位
    • 1979年 『ミンガス』 – Mingus (Asylum) – 17位
    • 1980年 『シャドウズ・アンド・ライト』 – Shadows and Light (live) (Asylum) – 38位
    • 1982年 『ワイルド・シングス・ラン・ファスト』 – Wild Things Run Fast (Geffen) – 25位
    • 1985年 『ドッグ・イート・ドッグ』 – Dog Eat Dog (Geffen) – 63位
    • 1988年 『レインストームとチョークの痕』 – Chalk Mark in a Rainstorm (Geffen) – 45位
    • 1991年 『ナイト・ライド・ホーム』 – Night Ride Home (Geffen) – 41位
    • 1994年 『風のインディゴ』 – Turbulent Indigo (Reprise) – 47位
    • 1998年 『テイミング・ザ・タイガー』 – Taming the Tiger (Reprise) – 75位
    • 2000年 『ある愛の考察~青春の光と影』 – Both Sides Now (Reprise) – 66位
    • 2002年 『トラヴェローグ』 – Travelogue (Nonesuch) –
    • 2007年 『シャイン』 – Shine (Hear Music) – 14位
  • コンピレーション・アルバム
    • 1972年 The World of Joni Mitchell (オーストラリア及びニュージーランドのみ)
    • 1996年 『永遠の愛の歌/ジョニ・ミッチェル・ベスト』 – Hits – 161位
    • 1996年 『永遠の愛の歌/ジョニ・ミッチェル・ベスト2』 – Misses
    • 2003年 The Complete Geffen Recordings (1982-1991年作品のCD4枚組ボックス)
    • 2004年 The Beginning of Survival
    • 2004年 『ドリームランド』 – Dreamland – 177位
    • 2004年 Starbucks Artist’s Choice
    • 2005年 Songs of a Prairie Girl (リマスター盤)
    • 2009年 『アムチトカ』 – Amchitka: The 1970 Concert That Launched Greenpeace

      *引用元:ジョニ・ミッチェル-Wikipedia
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