曲の紹介「Gimme Shelter ギミー・シェルター」

インフォメーション
- 曲名:Gimme Shelter(ギミー・シェルター)
- アーティスト:The Rolling Stones(ローリング・ストーンズ)
- 作詞・作曲:
- Keith Richards(キース・リチャーズ)
- Mick Jagger(ミック・ジャガー)
- リリース:1969年11月29日 アルバム「Let It Bleed / レット・イット・ブリード」に収録されリリース
- サマリー:ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)では38位にランキングされた。
- 記事参照元:
- Gimme Shelter-Wikipedia
- The Rolling Stones-Wikipedia
- 原詩引用元:Let It Bleed-Album
曲について
「ギミー・シェルター」は、ミック・ジャガーが1995年のローリングストーン誌のインタビューに答えたところでは、当時の汚い(Nasty War)ベトナム戦争はみんながきらいで、反対していて、この曲は戦争を終わらせる啓示だったと言っています。
また、主にこの曲を作ったキース・リチャーズは、当初のインスピレーションはベトナム戦争や社会不安がメインではないと言っています。
たまたまロンドンの友人のアパートの窓からギターを抱えて見ていると、突然信じられないほどのモンスーンがやってきて、人々が安全な場所を求めて逃げ惑う姿にインスピレーションを受けたとのことです。(Gimme Shelter-Wikipediaより)
歌詞の内容は、戦争は銃弾の一発ではじまり、子供は一回のSEXで生まれる(?)。また、レイプや殺人も「身近で一瞬のうちに起きるもの」と言っています。
この曲は1969年に作られましたが、2023年の現在も続いているウクライナ戦争を目の当たりにしてこの曲を聴くと、まさしく銃弾のように一瞬で飛んできて始まり、多くの命を奪い、レイプや殺人も行われるのが現実なのだと身につまされます。
最後の章のシスターへのくだりでは、”shot away”の韻を踏むように”kiss away“として「愛はキスの一瞬ではじまる」と言っています。まるで雰囲気が180°変わりますが、それまでの「戦争」「レイプ、殺人」が死とすれば「愛」は生を表していて、この生と死の両方が現実なんだと言っている気がします。
レコード動画(レコーディング参加)のR&BシンガーのMerry Clayton(メリー・クレイトン)とライブ動画のLisa Fischer(リサ・フィッシャー(1989年よりツアーに参加))のコーラスはすごいです。
映画「バックコーラスの歌姫たち」では、メリー・クレイトンが急に夜中にストーンズの録音スタジオに呼ばれて、「ギミー・シェルター」の歌詞(Rape!レイプ、Murder!殺人)を歌ってくれと言われ、終わったらなぐってやろうかと思ったとのこと(笑)
その後の公演等は、リサ・フィッシャーさん(Lisa Fischer)らにバトンタッチしています。
歌詞の和訳「Gimme Shelter ギミー・シェルター」
(原詞:太文字)
Gimme Shelter
Ooh, a storm is threatening
ああ、嵐が脅かしている
My very life today *1
今日、俺のこの命を
If I don’t get some shelter
どこかシェルターに入らなければ
Ooh yeah, I’m gonna fade away
ああ、俺は消えて無くなる
War, children
戦争、子供たちは
It’s just a shot away *2
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
War, children
戦争、子供たちは
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
2)
Ooh, see the fire is sweeping
ああ、火が拡がっていくのが見える
Our very street today
今日、俺たちのこの通りに
Burns like a red-coal carpet *3
熾火のカーペットのように燃えている
Mad bull lost it’s way
怒り狂った雄牛が道を見失った
War, children
戦争、子供たちは
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
War, children
戦争に、子供たちは
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
間奏)
Rape, murder
レイプ、殺人は
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
Rape, murder
レイプ、殺人は
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
Rape, murder
レイプ、殺人は
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
3)
Ooh,,The flood is threatening
ああ、洪水が脅かしている
My very life today
今日、俺のこの命を
Gimme, gimme shelter *4
俺に与えてくれ、俺にシェルターを与えてくれ
Or I’m going to fade away
そうじゃないと俺は消えて無くなる
War, children
戦争、子供たちは
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
War, children
戦争、子供たちは
It’s just a shot away
一発でやってくる
it’s just a shot away
一発でやってくる
I tell you love, sister *5
愛を君に伝えよう、シスター
It’s just a kiss away
キスの一発でやってくる
it’s just a kiss away
キスの一発でやってくる
It’s just a kiss away
キスの一発でやってくる
it’s just a kiss away
キスの一発でやってくる
It’s just a kiss away
キスの一発でやってくる
kiss away, kiss away
キスの一発、キスの一発で
キーワード
- *1. My very life:veryは「まさに」「まさしく」の意味で、「私のこの命」としました。
- *2. It’s just a shot away:”shot away”「撃つ、撃ち倒す」から「(戦争は)銃弾の一発ではじまる」の意味で「一発でやってくる」としました。
- *3. a red-coal carpet:「熾火(おきび:炭が赤くなっている状態)のカーペット」としました。
- *4. Gimme:Give meの短縮
- *5. sister:ここでは「修道女」の意味で「シスター」としました。
アーティストの紹介「The Rolling Stones ローリング・ストーンズ」
インフォメーション
- 名前:The Rolling Stones(ローリング・ストーンズ)
- 現メンバー:
- ミック・ジャガー Mick Jagger ボーカル
- キース・リチャーズ Keith Richards ギター
- ロニー(ロン)・ウッド Ronnie Wood ギター
- 主な元メンバー:
- ブライアン・ジョーンズ Brian Jones ギター(1969年死去)
- イアン・スチュワート Ian Sttewart ピアノ&キーボード (1985年死去)
- チャーリー・ワッツ Charlie Watts ドラム(2021年死去)
- ビル・ワイマン Bill Wyman ベース
- ミック・テイラー Mick Taylor ギター
- 結成:1962年4月-
- 結成地:イギリス ロンドン
- サマリー:ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)は、1962年にイギリスで結成されたロックバンドで、ブルースやR&Bの影響を受けた音楽スタイルで知られ、ロックンロールの象徴的存在となった。
- 公式サイト:https://rollingstones.com/

引用:ローリング・ストーンズ-Wikipedia
アーティストの軌跡
ローリング・ストーンズの音楽は、古典的なブルースとロックンロールに根ざしており、特に初期の作品にはクラシックブルースの影響が強く見られます。
彼らは、1960年代から1970年代にかけて多くのヒット曲を生み出し、音楽シーンに大きな影響を与えました。
代表曲には「(I Can’t Get No) Satisfaction」や「Paint It, Black」、「Brown Sugar」などがあります。
ローリング・ストーン誌の「最も偉大なアーティスト100」で4位にランキングされています。
「ローリング・ストーンズ」の結成当時メンバーは、ブライアン・ジョーンズ(Gt.&Leader)、イアン・スチュワート(Piano&KB.)、ミック・ジャガー(Vo.)、キース・リチャーズ(Gt.)で、その後ビル・ワイマン(Bass.)とチャーリー・ワッツ(Drum)が参加しました。
当初はブライアンがリーダーだったが、ミックとキースがコンビで作詞・作曲をするようになり、彼らがバンドをリードするようになりました。
その後、ブライアンの退団後ミック・テイラー(Gt.)が1974年まで加入し、その後はロン・ウッド(Gt.)が加入し現在に至っています。
残念ながらドラムのチャーリー・ワッツが2021年8月24日に他界しましたが、バンドは現在でも活動しており、半世紀以上の活動において多くのアーティストに影響を与え続けています。
ディスコグラフィ
1965年 アウト・オブ・アワ・ヘッズ / Out Of Our Heads
1968年 ベガーズ・バンケット / Beggars Banquet
1969年 スルー・ザ・パスト・ダークリー(ビッグ・ヒッツVol.2) / Through The Past, Darkly
1969年 レット・イット・ブリード / Let It Bleed
1971年 スティッキー・フィンガーズ / Sticky Fingers
1972年 メイン・ストリートのならず者 / Exile on Main St.
1973年 山羊の頭のスープ / Goats Head Soup
1974年 イッツ・オンリー・ロックン・ロール / It’s Only Rock ‘n Roll
1976年 ブラック・アンド・ブルー / Black and Blue
1981年 刺青の男 / Tatoo You
- スタジオ・アルバム
- 『ザ・ローリング・ストーンズ / イングランズ・ニューエスト・ヒット・メーカーズ』(1964年)
- 『12×5』(1964年)
- 『ザ・ローリング・ストーンズ No.2 / ザ・ローリング・ストーンズ・ナウ!』(1965年)
- 『アウト・オブ・アワ・ヘッズ』(1965年)
- 『ディッセンバーズ・チルドレン』(1965年)
- 『アフターマス』(1966年)
- 『ビトウィーン・ザ・バトンズ』(1967年)
- 『サタニック・マジェスティーズ』(1967年)
- 『ベガーズ・バンケット』(1968年)
- 『レット・イット・ブリード』(1969年)
- 『スティッキー・フィンガーズ』(1971年)
- 『メイン・ストリートのならず者』(1972年)
- 『山羊の頭のスープ』(1973年)
- 『イッツ・オンリー・ロックン・ロール』(1974年)
- 『ブラック・アンド・ブルー』(1976年)
- 『女たち』(1978年)
- 『エモーショナル・レスキュー』(1980年)
- 『刺青の男』(1981年)
- 『アンダーカヴァー』(1983年)
- 『ダーティ・ワーク』(1986年)
- 『スティール・ホイールズ』(1989年)
- 『ヴードゥー・ラウンジ』(1994年)
- 『ブリッジズ・トゥ・バビロン』(1997年)
- 『ア・ビガー・バン』(2005年)
- 『ブルー&ロンサム』(2016年)
- 『ハックニー・ダイアモンズ』(2023年)
*引用:The Rolling Stones-Wikipedia