曲の紹介(Helpless ヘルプレス)
【曲 名】Helpless ヘルプレス
【アーティスト】Crosby, Stills, Nash & Young(クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング) / Neil Young (ニール・ヤング)
【作詞・作曲】Neil Young ニール・ヤング
【概 要】
1970年にクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングがリリースした2作目のアルバム「Déjà Vu(デジャ・ヴ)」に収録され、アルバム・チャートのビルボード200の1位を獲得した。
同年公開のアメリカ映画「The Strawberry Statement(いちご白書)」の挿入歌に使われた。
【記事参照元】:Helpless (Crosby, Stills, Nash & Young song)-Wikipedia
【記事参照元】:Neil Young-Wikipedia
【記事参照元】:Northern Ontario-Wikipedia
【原詞引用元】:Crosby, Stills, Nash & Young – Helpless Lyrics – Genius
曲について
この曲は、カナダ出身のシンガーソングライター、ニール・ヤングによって作詞・作曲され、1970年にCrosby, Stills, Nash & Young(CSNY)のアルバム『Déjà Vu』に収録されました。
ニールは、歌詞の中の「北オンタリオの町」は特定の町ではなく感覚的な場所だと言っていますが、ヤングの故郷(オンタリオ州のオメミー)へのノスタルジックな想いが込められているのではと言われています。
ヤングは5歳の時にポリオに感染し、その後遺症は今でも彼の身体に残り少し足を引きずっています。”helpless(無力、無情)”という言葉で、当時少年の彼が感じていた孤独や無力感が、見事に表されています。
ヤングは、この曲を1976年の感謝祭に開催されたThe Bandのラストコンサート「The Last Waltz」で演奏し、彼が若い頃からの仲間のジョニ・ミッチェルがバックボーカルで参加しています。
- Helpless by neilyoungchannel
- Neil Young – Helpless (Live) [Official Audio]
- Neil Young – Helpless (Live Aid 1985)
- The Band & Neil Young Helpless (Video by the act)
歌詞の和訳(Helpless ヘルプレス)
(原詞:太文字)
Helpless
There is a town in North Ontario *1
北オンタリオのある町には
With dream, comfort, memory to spare
余るほどの夢と安らぎと思い出がある
And in my mind, I still need a place to go
僕の心の中では、まだ行くべき場所がある
All my changes were there
僕がすべて変われるのはそこだった
2)
Blue, blue windows behind the stars
星たちのバックには青々とした窓たち
Yellow moon on the rise
昇る黄色い月
Big birds flying across the sky
空を横切る大きな鳥たち
Throwing shadows on our eyes
僕らの目に影を投げかけながら
Leave us
離れて行く
Helpless, helpless, helpless *2
無情だ、無情だ、無情だ
Babe, can you hear me now?
ねえ、今聞こえるかい?
The chains are locked and tied across my door
鎖が千錠され、僕のドアを縛り付けてる
Babe, sing with me somehow
ねえ、なんとかして僕と歌ってくれ
Blue, blue windows behind the stars
星たちのバックには青々とした窓たち
Yellow moon on the rise
昇る黄色い月
Big birds flying across the sky
空を横切る大きな鳥たち
Throwing shadows on our eyes
僕らの目に影を投げかけながら
Leave us
離れて行く
Helpless, helpless, helpless
無情だ、無情だ、無情だ
Helpless, helpless, helpless
無情だ、無情だ、無情だ
Helpless, helpless, helpless
無情だ、無情だ、無情だ
Helpless, helpless, helpless
無情だ、無情だ、無情だ
Helpless, helpless, helpless
無情だ、無情だ、無情だ
Helpless, helpless
無情だ、無情だ
キーワード
*1 North Ontario : 「北オンタリオ地方」は北オンタリオ地方は、カナダのオンタリオ州北部に位置する広大な地域で、主に森林、湖、鉱山、そして自然豊かな風景が広がっています。先住民族も人口の12.8%を占めコミュニティも存在し、文化や自然資源が豊富なエリアです。
*2 helpless 一般的な訳では「無力」の意味が強いですが、「救いのない」という意味を深めて「無情だ」としました。
アーティストの紹介(Neil Young ニール・ヤング)
【名 前】Neil Young (ニール・ヤング)
【本 名】Neil Percival Young(ニール・パーシヴァル・ヤング)
【生誕】1945年11月12日
【出生地】カナダ・オンタリオ州トロント
アーティストの軌跡
ニール・ヤングは、1945年11月12日にカナダのトロントで生まれたシンガーソングライターであり、ロック界の重要な存在として知られています。
彼の音楽キャリアは、1960年代にバンド「バッファロー・スプリングフィールド」のメンバーとして始まりました。このバンドは、フォークロックとカントリーロックの先駆者として知られ、「For What It’s Worth」などのヒット曲を生み出しましたが、1968年に解散しました。
その後、ヤングはソロアーティストとしての活動を開始し、1969年にファーストアルバム『ニール・ヤング』をリリースしました。1970年代には『After the Gold Rush』(1970年)や『Harvest』(1972年)といった名盤を発表し、特に『Harvest』は商業的成功を収め、シングル「Heart of Gold」は彼の唯一の全米1位ヒットとなりました。
ヤングはまた、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(CSNY)としても活動し、社会問題に対するメッセージ性の強い楽曲を発表しました。特に「Ohio」は1970年5月4日のケント州立大学銃撃事件を取り上げた反戦運動をテーマにした曲であり、その影響力は大きいものでした。
彼の音楽スタイルは多岐にわたり、フォーク、ロック、カントリー、オルタナティブ・ロックなどを融合させた独自のサウンドが特徴です。1980年代にはテクノ要素を取り入れた『Trans』(1982年)など実験的な作品も発表しました。また、1990年代にはグランジやオルタナティブロックに影響を与え、「Rockin’ in the Free World」などが代表曲として知られています。
ヤングは音楽だけでなく、社会的・政治的な問題にも積極的に関与しています。彼は「Farm Aid」コンサートの創設者の一人であり、農業支援や持続可能な農業についての意識を高めるために尽力しています。また、音楽業界内でのアーティストの権利についても声を上げており、ストリーミングサービスによるアーティストへの報酬問題や音質へのこだわりなどについても意見を述べています。
近年では、2023年にリリースされたアルバム『Before and After』が注目されており、彼の音楽キャリアを振り返る内容となっています。このアルバムには新曲や過去の名曲が収録されており、彼自身のアーティスト人生を反映した作品とされています。
ニール・ヤングはその独自の音楽スタイルと社会的メッセージによって、多くのアーティストやファンから尊敬され続けています。彼の音楽は今もなお、多くの人々に影響を与え続けています。
アルバムの紹介
1970年 デジャ・ヴ (Déjà Vu) / クロスビー,スティルス,ナッシュ&ヤング
1970年 アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ (After The Gold Rush)
1972年 ハーヴェスト (Harvest)
1979年 ラスト・ネヴァー・スリープス (Rust Never Sleeps)
1975年 ズマ (Zuma)
1989年 フリーダム (Freedom)
1992年 ハーヴェスト・ムーン (Harvest Moon)
2004年 グレイテスト・ヒット (GREATEST HITS)
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