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Late for the Sky レイト・フォー・ザ・スカイ / Jackson Browne ジャクソン・ブラウン

目次

曲の紹介

【曲 名】Late for the Sky レイト・フォー・ザ・スカイ
【アーティスト】Jackson Browne ジャクソン・ブラウン
【作詞・作曲】Jackson Browne ジャクソン・ブラウン
【概 要】1974年にリリースされたジャクソン・ブラウンの3枚目のアルバムのタイトル曲。
彼の代表曲の一つとなり、1976年のアメリカ映画でロバート・デ・ニーロ主演の「タクシードライバー」の挿入歌として使われた。

【記事参照元】: Late for the Sky(song) -Wikipedia
【原詞引用元】:Jackson Browne – Late for the Sky Lyrics

曲の解釈

この曲のタイトル “Late for the Sky” は、「フライト便に遅れる」など色々な解釈がされています。

このサイトでは “sky” は主人公が彼女との偽りの生活から抜したい場所、あるいは自分を欺かないでいられる自由な場所の象徴として「空」と訳しています。

歌詞を読み解くと、2番に「今の僕には、言葉(歌詞)は楽に出てくる」とあるので、主人公はシンガーソングライターでジャクソン・ブラウン自身が自分を投影しているのではと思います。

彼女との生活や二人の関係が冷めていく中で、必死に話し合い、やり直そうと努力する主人公ですが、それが無理だと気付き彼女のもとを去った主人公。

しかし、それまでの苦しかった自分の中での葛藤などを振り返り、あまりに無駄な努力と時間を費やし傷ついたことを、”Late for the Sky”「空へ向かうのが遅すぎた」と嘆いています。

とても深い歌詞で、きれいなメロディとバラード的な盛り上がりをもった名曲だと思います。

以下の動画をアップしています。

・1974年アルバム「Late for the Sky」リマスタード・バージョン
・1975年ライブ・アルバム「Live At The Main Point」バージョン
・2021年11月13日 Austin City Limits on PBS. Watch live動画

Late For The Sky (Live)
Jackson Browne – Late for the Sky (Austin City Limits)

歌詞の和訳

(原詞:太文字)

Late for the Sky

Now the words had all been spoken
もう言葉はすべて語り尽くされた
And somehow the feeling still wasn’t right *1
それでもなぜか気持ちはすっきりしなかった
And still we continued on through the night
だから僕たちは夜通しずっと続けた

Tracing our steps from the beginning
初めから足あとをたどりながら
Until they vanished into the air
すべてが消え去るまで
Trying to understand how our lives had led us there
どうして生活が二人をそこへ導いたかを理解しようと

Looking hard into your eyes *2
君の瞳をじっとのぞき込むと
There was nobody I’d ever known
そこにいたのは、僕が知ってる誰でもなかった
Such an empty surprise
とても虚しい驚き
To feel so alone
とても孤独を感じる

2)
Now for me some words come easy
今の僕には、言葉は楽に出てくる
But I know that they don’t mean that much
だけど、それらはたいした意味がないのはわかってる
Compared with the things that are said when lovers touch
恋人たちの触れあいで交わすものに比べれば

You never knew what I loved in you
君は知らなかった、僕が君の何を愛していたか
I don’t know what you loved in me
僕は知らない、君が僕の何を愛していたか
Maybe the picture of somebody you were hoping I might be?
たぶん君が僕に望んでた誰かの偶像だったのかも

Awake again, I can’t pretend
また目が覚めた、僕には欺けない
And I know I’m alone
そして一人に気づき
And close to the end

そして終わりに近づく
Of the feeling we’ve known
二人で分かり合った気持ちの

How long have I been sleeping?
どれくらい眠っていたのだろう?
How long have I been drifting alone through the night?
どれくらい夜を一人で漂っていたのだろう?
How long have I been dreaming I could make it right? *3
どれくらいやり直せると夢見ていたのだろう?
If I closed my eyes and tried with all my might
もし僕が目をつぶり、精一杯努力したら、
To be the one you need?
君に必要な男になれたのかな?

Awake again, I can’t pretend
また目が覚めた、僕には欺けない
And I know I’m alone
そして一人に気づき
And close to the end
そして終わりに近づく
Of the feeling we’ve known
二人で分かり合った気持ちの

How long have I been sleeping?
どれくらい眠っていたのだろう?
How long have I been drifting alone through the night?
どれくらい夜を一人で漂っていたのだろう?
How long have I been running for that morning flight *4
どれくらいあの朝の逃避行のために走っていたのだろう
Through the whispered promises and the changing light
囁く約束や電球を変えることを繰り返し
Of the bed where we both lie
二人が寝たベッドで
Late for the sky? *5
空へ向かえずに

キーワード

*1 And somehow the feeling still wasn’t right:直訳では「そしてどうしても、気持ちはまだ正常ではなかった」ですが、文脈から「それでもなぜか気持ちはすっきりしなかった」としました。

*2 look hard:「(じっと、まじまじと)見る」

*3 make it right:「(それを)修正する」ですが、文脈から「やり直す」としました。

*4 that morning flight:”flight”を「逃避行」の意味で「あの朝の逃避行」としました。
おそらく、主人公は彼女との生活の場から「ある朝」に出て行ったのではと推測しました。

*5 Late for the sky:”sky”は主人公が求める現在からの逃避や自分を欺かないでいい生活を象徴しているものとしてとらえました。
“late”は「遅れる」ですが、文脈から「空へ向かえずに」としました。

アーティストの紹介

【生誕名】Clyde Jackson Browne クライド・ジャクソン・ブラウン
【生誕】1948年10月9日 –
【生誕地】西ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州ハイデンベルク
【出身地】米国カリフォルニア州ロサンゼルス
【概 要】彼はアメリカのロックミュージシャン、シンガー、ソングライター、政治活動家であり、アメリカで1800万枚以上のアルバムセールスを記録して、多くのアーティストに影響を与え続けている。

ジャクソン・ブラウンは、西ドイツのハイデンベルクで生まれ、1951年に家族でロサンジェルスに移住した。

1960年代中頃のロサンゼルスで10代のシンガーソングライターとしてキャリアをスタートさせた。
16歳で書いた「These Days(青春の日々)」という曲は、1967年にドイツの女性シンガーでアンディ・ウォーホルの教え子であったニコによってヒットを記録した。

アメリカのカントリー・ロックバンドのバンド、ニッティ・グリッティー・ダート・バンド(彼が1966年に短期間メンバーだった)やイーグルスのためにいくつかの曲を作曲した。
特にイーグルスの「Take It Easy」は彼が作曲をはじめて、当時同じアパートに住んでいたイーグルスのグレン・フライが歌詞の一部を提案し曲が完成され、イーグルスの大ヒットとなった。

1972年にデビューアルバム「Saturate Before Using(ジャクソン・ブラウン・ファースト)」をリリースした。
このアルバムからは「Doctor, My Eyes」や「Rock Me on the Water」といった2つのトップ40ヒットが生まれた。

デビューアルバム以降、セッションバンド「ザ・セクション」と密接に協力し、アルバム制作やコンサートツアーを行った。

2作目のアルバム「For Everyman」は1973年にリリースされ、ヒット曲は出なかったが高く評価された。

3作目のアルバム「Late for the Sky」(1974年)は彼にとって最も成功した作品で、ビルボード200アルバムチャートで14位に達した。

4作目のアルバム「The Pretender」(1976年)は、アルバムチャートで5位に達し、「Here Come Those Tears Again」や「The Pretender」といったヒットシングルを生み出した。

1977年にリリースされた5作目のアルバム「Running on Empty」は、ビルボードアルバムチャートで3位に達し、1年以上その位置をキープした。

「Running on Empty」はライブアルバムでありながら、ツアー中のミュージシャンの生活をテーマにしたコンセプトアルバムで、ライブ演奏だけでなく、ツアー中のホテルの部屋やバックステージ、さらには移動中のツアーバスで録音された。

このアルバムからは「Running on Empty」や「The Load-Out/Stay」といったトップ40シングルが生まれ、AOR(アルバム・オリエンテッド・ロック)として人気をはくした。

1980年にリリースされた6作目のアルバム「Hold Out」は彼の唯一のナンバーワンアルバムであり、映画『Fast Times at Ridgemont High』で使用されたシングル「Somebody’s Baby」も話題になった。

1983年にリリースされた7作目のアルバム「Lawyers in Love」からはシングルカットされた「Tender Is the Night」がヒットした。

1986年にリリースされた8作目のアルバム「Lives in the Balance」には、彼の最初の妻の自殺からインスパイアされた「In the Shape of a Heart」が含まれている。

2004年には、親友のブルース・スプリングスティーンがプレゼンターを務め、ロックの殿堂入りを果たした。
2015年にローリング・ストーン誌が選ぶ「100 Greatest Songwriters of All Time」の37位にランクインした。

彼は、シンガーソングライターとしての卓越した才能と社会的なメッセージを届ける活動の両方において、常に多くのリスナーやアーティストに影響を与え続けている。

アルバムの紹介

1972年 Saturate Before Using

1974年 Late For The Sky

1976年 The Pretender

1977年 Running On Empty

1980年 Hold Out

1997年 The Next Voice You Hear : The Best Of Jackson Browne

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