Like a Rolling Stone /Bob Dylan( ライク・ア・ローリング・ストーン/ボブ・ディラン)和 訳

  • 2020年5月24日
  • 2020年7月26日
  • Bob Dylan
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曲の紹介

【曲名】Like a Rolling Stone (ライク・ア・ローリング・ストーン)
【アーティスト】Bob Dylan(ボブ・ディラン)
【作詞・作曲】Bob Dylan(ボブ・ディラン)
【概要】1965年シングル、アルバム『追憶のハイウェイ61』でリリースされた。この曲は彼の最大のヒット・シングルであるだけでなく、60年代のロックを代表する曲となった。
(参照元Wikipedia:ライク・ア・ローリング・ストーン)
(引用元Wikipedia:ボブ・ディラン)(この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 2.0 一般 ライセンスの下に提供されています。) 

曲の解釈

この曲のストーリーは、かつて上流階級にいた女性の転落を描いたもので、その女性へ問いかけるきびしい言葉で、当時の貧富の格差や社会体制への批判をしている気がします。
でも最後の章で、「何も手に入れてないんだから、失うものも何もないじゃないか」「今は誰もあんたを知らないんだから、何も隠さなくてもいいんだ」とあり、単に批判だけじゃなくて、「ありのままでいいじゃん?」って言ってる気がします。

余談ですが、この曲はボブ・ディランがフォークソングからロックへ変わった、きっかけとなった曲です。
この曲がリリースされた翌年1966年にNewport Folk Festival(ロイヤル・アルバートホール)のライブでのできごと、観客は従来のフォークの貴公子と呼ばれたディランのファンが多く、ロックバンドの編成でのライブに不満だったみたいです。
観客の一人が”Judas”「ユダ」(裏切者の意)と叫んで、そしてまた別の一人が “I’m never listening to you again, ever” 「お前なんか、今後二度と聴かないぞ」と叫んだ。ディランは、 “I don’t believe you.” 「お前のことは信じない」しばらく後に “You’re a liar.” 「お前は嘘つきだ」 と言い、バックのバンド(The Band)に向かって “Play it fuckin’ loud.”「やかましく演奏しよう」と呼びかたて演奏が始まる。
(これを言ったのはロビー・ロバートソンとする説も?)でも、このライブのこの1曲で、彼は既存の価値観及び世界に”Fuckin”って言ってるんじゃないでしょうか。今までのもの、既存のものを叩き壊すのがRockとするならば、彼はまさに自分のフォークというレッテルをこの曲で、たたき壊したのではと思います。このライヴはアップされています。(ほんと、かっこいいです!)
Bob Dylan and The Band – Like A Rolling Stone (rare live footage)

この曲こそ、和訳してそのすばらしさを感じました。この曲はBob Dylanの代表曲で、ローリングストーン各紙がNo.1と認めたロックナンバーですが、ほんとうに彼の生き方をそのものを表しているナンバーだと思いました。
和訳してほんとうによかったと思います。

歌詞の和訳

(原詞:太文字)

Like A Rolling Stone

Once upon a time you dressed so fine
かつて、あんたはきれいに着飾ってた
Threw the bums a dime in your prime,  didn’t you?
あんたの華やかだったころ、ルンペンにコインを投げつけてたよな
People call say ‘beware doll, you’re bound to fall’
みんなこう言ってた「お嬢さん気をつけな、あんたはいずれ落ちてゆくんだ」
You thought they were all kidding you
あんたは、そんなのぜったいうそだって思ってた

You used to laugh about
あんたはいつもあざ笑ってた
Everybody that was hanging out   *1
あてもなくぶらついている奴らを
Now you don’t talk so loud
あんたはもう声高にしゃべらなくなった
Now you don’t seem so proud
今のあんたは高慢には見えない
About having to be scrounging your next meal   *2
次の飯をあさるのに、それどころじゃないだろ

How does it feel,?
どんな気持ちだい
How does it feel?
どんな気持ちだい
To be without a home
家を失うって
Like a complete unknown
まったくの名無しになって
Like a rolling stone
まるでころがる石になって

Ah, you’ve gone to the finest school all right, Miss Lonely
あんたは一番りっぱな学校に行ってたよな、ミス・ロンリー
But you know you only used to get juiced in it   *3
でも、ただそこで薬をしてただけだろ
Nobody’s ever taught you how to live out on the street   *4
誰も、あんたに路上で生きるすべを教えてくれなかったけれど
And now you’re gonna have to get used to it
今はもう馴れなくてはいけなくなったな

You say you never compromise   *5
あの謎の流れ者には、ぜったい自分から折れないと言いながら
With the mystery tramp, but now you realize   *6
やっとあんたは気づくんだ
He’s not selling any alibis   *7
あいつにはどんな駆け引きも通じない
As you stare into the vacuum of his eyes   *8
あいつの空虚な目をじっと見つめて
And say “Do you want to make a deal?”
こう言うのさ「取引しない?」

How does it feel?
どんな気持ちだい
How does it feel?
どんな気持ちだい
To be on your own    *9
ひとりで生きるのは
With no direction home
帰る家も見失って
A complete unknown
まったくの名無しになって
Like a rolling stone
まるでころがる石になって

Ah, you never turned around to see the frowns   *10
あんたは振り返って見ようともしなかった
On the jugglers and the clowns when they all did tricks for you
あんたを上手く騙そうとしてた曲芸師や道化師たちの歪んだ顔を
You never understood that it ain’t no good
あんたはそれがまずかったなんて、まったく思わなかった
You shouldn’t let other people get your kicks for you   *11
人にたのんで快楽を得ようなんて、ぜったいやめたほうがいい

You used to ride on a chrome horse with your diplomat
あんたは、いつも口のうまい彼氏とクロムめっきのバイクに乗ってた
Who carried on his shoulder a Siamese cat
そいつは肩にシャム猫を乗せていた
Ain’t it hard when you discovered that
あんたは、すべて気がついたときは辛かっただろ
He really wasn’t where it’s at   *12
やつはほんとうは悪い奴で
After he took from you everything he could steal
結局あんたからすべてを盗んでいった

How does it feel?
どんな気持ちだい
How does it feel?
どんな気持ちだい
To hang out on your own
孤独でさまようって
With no direction home
帰る家も見失って
a complete unknown
まったくの名無しになって
like a rolling stone
まるでころがる石になって

Ah, princess on a steeple and all the pretty people   *13
塔の上の王女、そしてずる賢い奴ら
They’re all drinking,  thinking that they’ve got it made   *14
みんな酒を飲んでいる、ここまで成り上がってこれたと思いながら
Exchanging all precious gifts
たいそうな貢ぎ物のおかげで
But you better take your diamond ring,  you better pawn it babe   *15
でもあんたは持ってるダイヤの指輪を使えばいい、金にするのさ

You used to be so amused
あんたはいつも好きだったよな
At Napoleon in rags and the language that he used
あのぼろをまとったナポレオンと彼の口癖を
Go to him now,  he calls you,  you can’t refuse
さあ彼のもとへ行きな、彼もあんたを求めてくれる、あんたも拒めない
When you ain’t got nothing,  you got nothing to lose
何も手に入れてないんだから、失うものも何もないじゃないか
You’re invisible now,  you’ve got no secrets to conceal
今は誰もあんたを知らないんだから、何も隠さなくてもいいんだ

How does it feel?
どんな気持ちだい
How does it feel?
どんな気持ちだい
To be on your own
一人ぼっちになるって
With no direction home
帰る家も見失って
Like a complete unknown
まったくの名無しになって
Like a rolling stone
まるでころがる石になって

キーワード

*1. hanging out (hang out) 遊ぶ、ぶらぶらする
*2. scrounging(scrounge)あさる、ねだる
*3. get juiced(juice)ジュース、麻薬(スラング)、酒を飲む(動詞)
*4. live out 生き延びる、持ち越す
*5. compromise 妥協、和解
*6. tramp 浮浪者、放浪者
*7. He’s not selling any alibis アリバイを売っていない→アリバイが通じないから「どんな駆け引きも通じない」としました
*8. vacuum 真空、空白、空虚感
*9. on your own 各自で、自分自身で
*10. frowns まゆをひそめること、しかめっつら
*11. get a kick スリルを感じる 快感を覚える~(語源)kickとは、コカインなどのドラッグから得る刺激
*12. where it’s at すばらしい、すてきな
*13. pretty  ずるい、賢い(古典英語)
*14. got it made ~のおかげで、~までたどりついた
*15. pawn 質に入って、質に入れる