曲の紹介「Little Wing リトル・ウイング」
インフォメーション
- 曲名:Little Wing(リトル・ウイング)
- アーティスト:Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)
- 作詞・作曲:Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)
- リリース:1967年12月1日(アルバム「Axis:Bold As Love/アクシス:ボールド・アズ・ラヴ」)
- サマリー:
- ジミ・ヘンドリックスのセカンド・アルバム(英1967年/米1968年リリース)「Axis:Bold As Love」に収録された。
- とてもメロディアスでシンプルな曲だが、この曲はヘンドリックスのもっとも人気のある曲のひとつで、多くのミュージシャンによってカバーされている。
- ローリング・ストーン誌の「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)」において357位にランクインした。
- 記事参照元:
- リトル・ウィング-Wikipedia
- ジミ・ヘンドリックス-Wikipedia
- 画像引用元:ジミ・ヘンドリックス-Wikipedia
- 原詞引用元:The Jimi Hendrix Experience–Little Wing Lyrics-Genius
曲について
「リトル・ウイング」は、タイトルがリトル・ウイング(小さな羽根、翼)とあるように妖精だと思います。
その妖精は、雲の中を歩き回るほど快活的で、クリエイティブな想像力を持ち、しかも自分を包み込んでくれるやさしさを持っています。
私が思いますに、この妖精はジミヘン(日本での愛称)の理想の人、あるいは自分は持てなかった理想のお母さん?ではなかったのではと思います。
まるで、子供のためなら命さえ投げ出す母親のような姿を、この妖精に映したのではと思います。
彼を見出したのは、キース・リチャーズ(ローリング・ストーンズのギタリスト)の恋人だったリンダ・キースで、映画「JIMI:栄光への軌跡」を観ると、もしかしたらこの妖精は彼女のような人ではと思いました。
余談ですが、この映画はほんと面白いです。特に彼が英国に渡り、エリック・クラプトンのステージに飛び入りしてジミーの圧倒的なギタ―テクを見せつけられて、クラプトンが楽屋に引っ込んじゃったシーンが印象的です。
でも、お互い尊敬しあってて、彼の死後もずっとクラプトンがこの「Little Wing」をカバーし続けてますし、ジミーの死に対してもすごく落ち込んだようです。
彼は28年の短い人生の中で、色んな苦悩を持っていたようです。
彼のプレイは評価されていましたけれど、コマーシャル的なパフォーマンスをしていました。
今でいうアフロなヘアーやサイケデリックな衣装、ギターを歯で引いたり(本当は指で弾いてた)、ギター燃やしたり、演奏中にガムかんだり(よく歌えるなと思う?)とアウトロー的なイメージを演出していました。
しかし、当時の彼を知る人の証言では、彼は礼儀正しくてワイルドなイメージとは逆だったとのことで、おそらく強要されたワイルドなパーフォーマンスは精神的にきつかったのではと察します。
そのギャップや、また当時のロック界(白人主体)で売れたことで、自分がしたかったブルース、R&Bを信望する黒人から裏切者と言われたことも合わせて辛かったようです。
それらの苦悩の中で、ドラッグにも溺れいき、そうした中で幻覚を見たのかどうかわかりませんが、「妖精よ、助けて」って言いながらこの曲を書いたのではと、私は勝手に想像しています。
曲の動画
- 以下の動画をアップしています。
- The Jimi Hendrix Experience – Little Wing (Official Audio) by Jimi Hendrix
- Little Wing (Live at the Royal Albert Hall, London, UK, February 24, 1969)
- Little Wing by デレク・アンド・ザ・ドミノス – トピック
- 以下の動画をリンクしています。
- The Corrs – Little Wing (Unplugged, 1999) by George TdR
このジミヘンの「Little Wing」のギターも素晴らしいし、またエリック・クラプトンのカバーも素晴らしいのでぜひ若い人にも聴いて欲しいです。
今回は、あまり知られていないと思いますがThe Corrs(ザ・コアーズ)のカバーをぜひ聴いてみてください。この曲を別の世界に持っていってると思うほど素晴らしいです。
コアーズはアイルランドの兄弟のアーティストですが、アイルランドはスコットランド民謡(現アイルランド含む)で有名な「The Water is Wide」のようにメロディアスな曲や、演奏するグループが多いと思います。
歌詞の和訳「Little Wing リトル・ウイング」
(原詞:太文字)
Little Wing
Well she’s walking through the clouds
彼女は雲の中を歩いてる
With a circus mind that’s running ‘round *1
駆けまわるサーカス気分で
Butterflies and zebras
蝶やシマウマや
And moonbeams
月光や
And fairytales,
おとぎ話
That’s all she ever thinks about
考えているのはそんなことばかり
Riding with the wind
風に乗りながら
When I’m sad she comes to me
僕が悲しい時に彼女はやってくる
With a thousand smiles she gives to me free *2
千の微笑みを浮かべて僕に無償で与えてくれる
It’s alright, she says, it’s alright
大丈夫、大丈夫よと彼女は言う
Take anything you want from me
何でも欲しいものは私からお取りなさい
Anything, anything
何でも、何でもね
Fly on, little wing
飛び立て、小さな羽根よ
キーワード
- *1. circus mind :直訳では「サーカスの心・気持ち」ですが、日本語的に「サーカス気分」としました。
- *2. free:「自由」「無償」などの意味がありますが、ここでは「無償」と訳しました。
アーティストの紹介「Jimi Hendrix ジミ・ヘンドリックス」
インフォメーション
- 名前:Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)
- 出生名:James Marshall Hendrix(ジェームズ・マーシャル・ヘンドリックス)
- 生誕:1942/11/27 (1970/9/18没)
- 出身地:アメリカ ワシントン州シアトル
- サマリー:父方の家系はチェロキー族で、祖母のノラ・ヘンドリックスから彼が幼少のころによくチェロキー族の昔話を聞かされたとのことです。
その影響が彼の楽曲にも影響されていると言われています。
アーティストの軌跡
「ジミ・ヘンドリックス」の母、ルシールは17才で彼を生みましたが、遊び好きで早くに亡くなっています。
彼の楽曲「Angel」はその亡き母が夢に現れたことで作られたと言われています。(ジミ・ヘンドリックス-Wikipediaから引用)
1961年に自動車窃盗の罪を受け、投獄回避のためにアメリカ陸軍に入隊をしました。
当時はベトナム戦争が開戦が始まったころでしたが、戦地には行っていません。
このころの軍隊での経験から、ウッドストックでの「星条旗(アメリカ国家)」やバンド・オブ・ジプシーの「マシン・ガン」が生まれたと言われています。
1966年にアニマルズのベーシストだったチャス・チャンドラーに見いだされて、イギリスに渡り、ノエル・レディング(Bass)、ミッチ・ミッチェル(Drum)と共に「ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス」を結成しました。
1967年にアルバム「Are You Experienced」を発表し、その収録曲の「パープル・ヘイズ(Purple Haze)」、 「ヘイ・ジョー(Hey Joe)」、 「フォクシー・レディ(Foxy Lady)」などは、ロックミュージックのクラシックとして認識されています。
映画「JIMI:栄光への軌跡」では、もともと彼をチャスに紹介したリンダ・キース(キース・リチャーズの元恋人)や演奏シーンで、その後親友となったエリック・クラプトンが登場して、当時の様子が描かれています。
その卓越したギタープレイと革新的な音楽スタイルで、ロックミュージックの歴史に不朽の名を刻み、多くのギタリストに影響を与えました。
ディスコグラフィー
- スタジオ・アルバム
- アー・ユー・エクスペリエンスト? – Are You Experienced
- 1967年5月12日(イギリス盤)/ 1967年8月23日(アメリカ盤)
- チャート順位 – 全英2位、全米5位
- アクシス:ボールド・アズ・ラヴ – Axis: Bold as Love
- 1967年12月1日
- チャート順位 – 全英5位、全米3位
- エレクトリック・レディランド – Electric Ladyland
- 1968年10月16日(アメリカ盤)/ 1968年10月25日(イギリス盤)
- チャート順位 – 全米1位、全英6位
- ライブ・アルバム
- バンド・オブ・ジプシーズ – Band of Gypsys
- 発売日 – 1970年3月25日(アメリカ盤 )/ 1970年6月15日(イギリス盤)
- チャート順位 – 全米5位、全英6位
- コンピレーション・アルバム
- スマッシュ・ヒッツ – Smash Hits
- 1968年4月(イギリス盤)/ 1969年7月(アメリカ盤 )
- チャート順位 – 全英6位、全米4位
- Electric Jimi Hendrix
- 1968年(イギリス盤 )
- ジミがジャケット・デザインに難色を示し、すぐに回収された幻のコンピレーション。アルバム『エレクトリック・レディランド』の第4面、第2面をそのまま収録しただけのものであった。
*引用元:ジミ・ヘンドリックスの作品-Wikipedia
1967年 アー・ユー・エクスペリエンスト? / Are You Experienced
1967年 アクシス:ボールド・アズ・ラヴ / Axis: Bold As Love
1968年 エレクトリック・レディランド / Electric Ladyland
1970年 バンド・オブ・ジプシーズ / Band Of Gypsys
1999年 ライヴ・アット・ウッドストック / Live at Woodstock