曲の紹介(Lyin’ Eyes いつわりの瞳)
【曲 名】Lyin’ Eyes (いつわりの瞳)
【アーティスト】Eagles(イーグルス)
【作詞・作曲】Glenn Frey(グレン・フライ)、Don Henley(ドン・ヘ ンリー)
【概 要】1975年6月にリリースされたイーグルス4作目のアルバム「One of These Nights(呪われた夜)」に収録され、同年8月にシングルリリースされ、Bill board Hot 100で2位を記録しカントリーチャートで第8位を記録した。
【記事参照元】: Lyin’ Eyes (Eagles song) – Wikipedia
【記事参照元】: Eagles(Band) – Wikipedia
【歌詞引用元】: Eagles – Lyin’ Eyes Lyrics – Genius
曲の解釈
この曲は、グレン・フライとドン・ヘンリーがロサンゼルスの人気レストランバー「ダン・タナーズ」でアイデアを思いつきました。
そこは美しい女性たちがよく集う場所で、二人は「浮気している美しい女性」について話をしていました。
その時、若く美しい女性が年上の富裕な男性と一緒にいる光景を見て、フライが「彼女はその嘘つきの目を隠すことさえできない」と言ったことがきっかけで、曲のタイトルが生まれました。
曲の主要な部分はグレンが作りましたが、ヘンリーも歌詞や音楽の一部に貢献しています。
歌詞の内容は、少女がリッチな老人の愛人として大きな古い家にころがり込むが、不純な関係を求めて偽りの理由をつくり、夜になると出かけていく。
昔の純な頃を思い出させてくれる少年とも出会い愛を重ねるが、彼女にはそれも一時の気休めでしかない。
どうしてこうなったのか、深く傷つきながら悩み苦しむ少女。
「君がどんなにうまくごまかそうと瞳はごまかせない。君自身が変わらない限りは」と歌詞は謳っています。
まるで、現代の日本ではびこる「援助交際やパパ活」のように、若い少女が自分で自分を傷つけて将来に大きな悔いを残す姿をイメージさせ、とても深く考えさせられる歌詞だと思います。
以下の動画をアップしています。
・Lyin’ Eyes (2018 Remaster)アルバムバージョン
・Eagles – Lyin’ Eyes (Live 1977) (Official Video)
歌詞の和訳
(原詞:太文字)
Lyin’ Eyes
City girls just seem to find out early
都会の少女たちは早くから見出すようだ
How to open doors with just a smile
笑顔一つでドアを開ける方法を
A rich old man and she won’t have to worry
リッチな老人ならもう心配はいらない
She’ll dress up all in lace and go in style
レースを着飾り、スタイルをきめて出かける
2)
Late at night, a big, old house gets lonely
夜遅く、広くて古い家は孤独になる
I guess every form of refuge has it’s price *1
どんな避難場所にも代償はつきものなんだろう
And it breaks her heart to think her love is only
彼女が心を痛めている思いは、自分の愛がただ
Given to a man with hands as cold as ice
氷のように冷たい手の男に向けられていること
3)
So she tells him she must go out for the evening
だから彼女は彼に言う、夜出かけなければならないと
To comfort an old friend who’s feelin’ down
落ち込んでる古い友人を慰めるために
But he knows where she’s goin’ as she’s leavin’
だが彼は知っている、彼女がいない時どこに行っているか
She is headed for the cheatin’ side of town *2
彼女は街の不純な場所へ向かっている
You can’t hide your lyin’ eyes
偽りの瞳は隠せない
And your smile is a thin disguise
君の笑顔は薄っぺらなごまかし
I thought by now you’d realize
やっと君も気付いたと思った
There ain’t no way to hide your lyin’ eyes
偽りの瞳はどうしても隠せないことを
4)
On the other side of town, a boy is waiting
街の別の場所では、少年が待っている
With fiery eyes and dreams no one could steal
燃えるような瞳と誰にも奪えない夢を持って
She drives on through the night, anticipating
彼女は夜の中を車を走らせる、期待しながら
Because he makes her feel the way she used to feel
彼はかつての自分の気持ちを思い起こさせてくれるから
5)
She rushes to his arms, they fall together
彼女は彼の腕に飛び込み、二人抱き崩れた
She whispers that it’s only for a while
彼女は少しの間だけよと囁く
She swears that, soon, she’ll be comin’ back forever
彼女は誓う、すぐに戻りずっと一緒にいると
She pulls away and leaves him with a smile
彼女は離れ、笑顔で彼から去っていく
You can’t hide your lyin’ eyes
偽りの瞳は隠せない
And your smile is a thin disguise
君の笑顔は薄っぺらなごまかし
I thought by now you’d realize
やっと君も気付いたと思った
There ain’t no way to hide your lyin’ eyes
偽りの瞳はどうしても隠せないことを
6)
She gets up and pours herself a strong one
彼女は立ち上がり、自分で強い1杯を注ぎ
And stares out at the stars up in the sky
外の空に浮かぶ星を見つめてる
Another night, it’s gonna be a long one *3
いつも通り、長い夜になりそう
She draws the shade and hangs her head to cry *4
彼女はシェードを下げ、顔を伏せて泣いた
7)
She wonders how it ever got this crazy
彼女はどうしてこんなことになったのかと思い悩む
She thinks about a boy she knew in school
彼女は学校で知り合った男の子のことを考えてる
Did she get tired or did she just get lazy?
彼女は疲れていたのか、それともただサボってたのか?
She’s so far gone, she feels just like a fool *5
行き過ぎてしまい、ほんとうに愚かだと感じてる
8)
My, oh my, you sure know how to arrange things *6
なあ、おい、君は物事を企てる方法をよく知っているし
You set it up so well, so carefully
うまく仕組む、とても注意深く
Ain’t it funny how your new life didn’t change things?
可笑しいと思わないか?新しい生活で何も変わらないのは
You’re still the same old girl you used to be
君は昔のまま大きくなった少女なんだ
You can’t hide your lyin’ eyes
偽りの瞳は隠せない
And your smile is a thin disguise
君の笑顔は薄っぺらなごまかし
I thought by now you’d realize
やっと君も気付いたと思った
There ain’t no way to hide your lyin’ eyes
偽りの瞳はどうしても隠せないことを
There ain’t no way to hide your lyin’ eyes
偽りの瞳は隠しようがないのさ
There ain’t no way to hide your lyin’ eyes
偽りの瞳は隠しようがないのさ
Honey, you can’t hide your lyin’ eyes
偽りの瞳は隠せない
キーワード
- *1. form of refuge:直訳では「非難する形、種類」ですが文脈から「非難場所」としました。
- *2.
- is headed for:”be headed for”は「~へ向かう、向かって進む」
- the cheatin’ side:”cheat”は「だます、あざむく」「浮気」の意味から「不純な場所」としました。
- *3. Another night:「別の夜」の意味は「今夜以外の夜も」なので、「いつも通りの夜」としました。
- *4. hangs her head:「(頭を)うなだれる」から「顔を伏せて」としました。
- *5. far gone:「かなり進んで」「かなりたって」から「行き過ぎて」としました。
- *6. My:ここでは「私の」ではなく、呼びかけの意味で「なあ、おい」としました。
アーティストの紹介「イーグルス Eagles」
インフォメーション
- 名前:イーグルス(Eagles )
- 初期メンバー:(名前・担当パート・加入年)
- ドン・ヘンリー(Don Henley) Vo. Ds 1971年 –
- グレン・フライ(Glenn Frey) Vo.Gt.Key 1971年 – 2016年
- ランディ・マイズナー(Randy Meisner)Vo.Bs. 1971年-1978年
- バーニー・レドン(Bernie Leadon) Vo.Gt. 1971年-1975年
- ドン・フェルダー(Don Felder) Gt.Vo. 1973年 -2000年
- ジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)Vo.Gt 1975年-
- 結成:1971年 – 1980年 /1994年 – 2016年 /2017年 –
- 結成地:アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス
- サマリー:
- 1971年リンダ・ロンシュタットのバックバンドが編成され、そのメンバー中の、グレン・フライ、ドン・ヘンリー、ランディ・マイズナー、バーニー・レドンの4人がイーグルスとして「アサイラム・レコード(ロンシュタットの所属レーベル)」からデビューした。
アーティストの軌跡
イーグルスは、1971年にアメリカのロサンゼルスで結成されたロックバンドで、特にカントリーロックの分野で多大な影響を与えた存在です。
彼らの音楽スタイルは、フォーク、カントリー、ポップス、ロックといったさまざまなジャンルが融合しているのが特徴で、特に西海岸の音楽シーンを象徴する存在とされています。
「イーグルス」が、1972年リリースしたデビューシングル曲の「Take It Easy(テイク・イット・イージー)」は、当時メンバーのグレン・フライが住んでいたアパートにジャクソン・ブラウンも住んでいて、二人が共作しました。
「テイク・イット・イージー」は、1972年ビルボードホット100で12位のヒットとなり、続く「魔女のささやき(Witchy Woman)」も全米ヒットとなりました。
2ndアルバム「ならず者(Desperado)」、3rdアルバム「オン・ザ・ボーダー」を経て、1975年にリリースしたアルバム「呪われた夜(One Of These Nights)」が大ヒットとなりました。
また、同年リリースした初のベストアルバム「グレイテスト・ヒッツ 1971-1975」は全米歴代で最も売れたアルバムとなりました。
このころバンド内の軋轢によりバーニー・レドンが脱退し、代わりのギタリストとしてジョー・ウォルシュが加入しました。
1976年のアルバム「ホテル・カリフォルニア(Hotel California)」は、彼らの代表作となり、ロック史に名を刻む名盤となりました。
1979年にアルバム「ロング・ラン(The Long Run)」を発表しましたが、その後バンド内の不仲や曲作りの難航などにより1982年に解散しました。
その後、1994年に再結成、解散を経て現在に至っており、音楽界における彼らの影響力、独創性、そして持続可能性の象徴として、今なお注目を集めています。
イーグルスは、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第75位。そして、ウォール・ストリート・ジャーナルの「史上最も人気のある100のロックバンド」に選ばれており、今もなおアメリカの音楽シーンにおいて重要な位置を占めています。
ディスコグラフィ
- オリジナル・アルバム
- 『イーグルス・ファースト』 – Eagles(1972年)※全米22位
- 『ならず者』 – Desperado(1973年)※全米41位
- 『オン・ザ・ボーダー』 – On The Border(1974年)※全米17位
- 『呪われた夜』 – One Of These Nights(1975年)※全米1位
- 『ホテル・カリフォルニア』 – Hotel California(1976年)※全米1位
- 『ロング・ラン』 – The Long Run(1979年)※全米1位
- 『ロング・ロード・アウト・オブ・エデン』 – Long Road Out Of Eden(2007年)※全米1位
- ライブ・アルバム
- 『イーグルス・ライヴ』 – Eagles Live(1980年)※全米6位
- 『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』 – Hell Freezes Over(1994年)※全米1位
- 『ライヴ・フロム・ザ・フォーラム 2018』 – ‘Live From The Forum MMXVIII(2020年)
- コンピレーション・アルバム
- 『グレイテスト・ヒッツ 1971-1975』 – Their Greatest Hits 1971-1975(1976年)※全米1位
- 『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』 – Greatest Hits Volume 2(1982年)※全米52位
- 『ベスト・オブ・イーグルス』 – The Best Of Eagles(1985年)
- 『ヴェリー・ベスト・オブ・イーグルス』 – The Very Best Of The Eagles(1994年)
- 『イーグルス・ヒストリーBOX 1972~1999』 – Selected Works 1972-1999(2000年)※全米109位、未発表およびライブ音源含む
- 『ベスト・コレクション』 – The Complete Greatest Hits(2003年)※全米3位、
- 『トゥ・ザ・リミット:エッセンシャル・コレクション』 – To The Limit: The Essential Collection(2024年)
- シングル
- 「テイク・イット・イージー」 – “Take It Easy”(1972年)※全米12位
- 「魔女のささやき」 – “Witchy Woman”(1972年)※全米9位
- 「愛のやすらぎ」 – “Peaceful Easy Feeling”(1972年)※全米22位
- 「テキーラ・サンライズ」 – “Tequila Sunrise”(1973年)※全米64位
- 「アウトロー・マン」 – “Outlaw Man”(1973年)※全米59位
- 「誓いの青空」 – “Already Gone”(1974年)※全米32位
- 「ジェームス・ディーン」 – “James Dean”(1974年)※全米77位
- “The Best Of My Love”(1974年)※全米1位
- 「呪われた夜」 – “One Of These Nights”(1975年)※全米1位
- 「いつわりの瞳」 – “Lyin’ Eyes”(1975年)※全米2位
- 「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」 – “Take It To The Limit”(1975年)※全米4位
- 「ニュー・キッド・イン・タウン」 – “New Kid In Town”(1976年)※全米1位
- 「ホテル・カリフォルニア」 – “Hotel California”(1977年)※全米1位
- 「駆け足の人生」 – “Life In The Fast Lane”(1977年)※全米11位
- 「二人だけのクリスマス」 – “Please Come Home For Christmas”(1978年)※全米18位
- 「ハートエイク・トゥナイト」 – “Heartache Tonight”(1979年)※全米1位
- “The Long Run”(1979年)※全米8位
- 「言いだせなくて」 – “I Can’t Tell You Why”(1980年)※全米8位
- “Seven Bridges Road”(1980年)※全米21位
- “Get Over It”(1994年)※全米31位
- “Hole In The World”(2003年)※全米69位
- “How Long”(2007年)※全米101位
- “Busy Being Fabulous”(2008年)
- “What Do I Do With My Heart”(2008年)
引用:イーグルス-Wikipedia
1972年 イーグルス・ファースト / Eagles
1973年 ならず者 / Desperado
1974年 オン・ザ・ボーダー / On the Border
1975年 呪われた夜 / One of These Nights
1976年 イーグルス・グレイテスト・ヒッツ 1971-1975 / Their Greatest Hits 1971-1975
1976年 ホテル・カリフォルニア / Hotel California
19791年 ロング・ラン / The Long Run
2003年 イーグルス・ベスト・コレクション / The Very Best of the Eagles