曲の紹介(Many Rivers to Cross 遥かなる河)
【曲 名】Many Rivers to Cross(遥かなる河)
【アーティスト】Jimmy Cliff(ジミー・クリフ)
【作詞・作曲】Jimmy Cliff(ジミー・クリフ)
【概 要】1969年に書かれ、録音された。アルバム「Jimmy Cliff」と「Harder They Come」に収録され、シングル・リリースされた。
この曲は、ジョン・レノン、ジョー・コッカー、アニマルズ、リンダ・ロンシュタットなど非常に多くのミュージシャンによってカバーされている。
ローリング・ストーン誌の「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)」において317位にランクインした。
【記事参照元】メニー・リヴァース・トゥ・クロス-Wikipedia
【原詞引用元】Genius: Many Rivers to Cross
曲の解釈
この曲を作曲した時、クリフは21歳でした。
10代のころから音楽への成功を夢見てイギリスへ渡ったけれど、なかなか目が出ない苦労した時期を過ごしました。
この曲は、そんな当時のことをストレートに表現しているようです。
歌詞の中で”Wandering, I am lost“「彷徨って、道に迷ったようだ」
“As I travel along White Cliffs of Dover“「白亜のドーバーの断崖を旅するうちに」は、
ドーバー海峡を渡ってヨーロッパ大陸へ何度も行ったことを表現していて、とても大きな夢をもってイギリスへ来たけれど、次第に希望がしぼんでいく、そんな悲しい経験からこの曲はできたようです。
人生はうまくいかないことのほうが多いですが、そんな時にこの曲を聴くとなぜかジーンとします。
カバーするミュージシャンが多いというのが分かる気がします。
ここでは、リンダ・ロンシュタットのカバーをアップしました。
歌詞の和訳(Many Rivers to Cross 遥かなる河)
(原詞:太文字)
Many Rivers to Cross
Many rivers to cross
たくさんの河がある、渡るべき
But I can’t seem to find my way over
でも俺には見つけられない、渡る方法を
Wandering, I am lost
彷徨って、道に迷ってる
As I travel along White Cliffs of Dover *1
旅するうちに、ドーバーの白い崖を
2)
Many rivers to cross
たくさんの河がある、渡るべき
And it’s only my will that keeps me alive
そして意思の力だけが、俺を生き長らえさせている
I’ve been licked, washed up for years
俺は打ちのめされ、だめになっていた、何年も
And I merely survive because of my pride
そして生きていられるのは、プライドがあるから
Oh, that loneliness won’t leave me alone *2
ああ、あの孤独には苦しめられた
It’s such a drag to be on your own *3
それはとてもしんどいことさ、一人でやっていくのは
My woman left and she didn’t say why
俺の彼女は去っていったけど、理由は言わなかった
Well I guess I’ll have to try
まあ、やってくしかないよな
3)
Many rivers to cross
たくさんの河がある、渡るべき
But just where to begin? I’m playing for time
だけどいったい、どこから始めたらいいのか?時間を稼いでるんだ
There’ll be times I find myself
時々あるんだ、自分自身を発見することが
Thinking of committing some dreadful crime
考えてる自分を、ひどい犯罪を犯してしまおうかと
Yes, I’ve got many rivers to cross
そう、俺にはたくさんの河がある、渡るべき
But I can’t seem to find my way over
でも俺には見つけられない、渡る方法を
Wandering, I am lost
彷徨って、道に迷ってる
As I travel along the White Cliffs of Dover…
旅するうちに、ドーバーの白い崖を
キーワード
*1 White Cliffs of Dover : ドーバーの白い崖 (ドーバーのしろいがけ、White Cliffs of Dover )とは、イギリスのケント州にあるドーバー海峡に面した白亜の崖のこと。
(ドーバーの白い崖-Wikipediaより)
*2 that loneliness won’t leave me alone : 「あの孤独は、俺をほっておこうとしない」から「あの孤独には苦しめられた」としました。
*3 It’s such a drag to be on your own : dragは「 邪魔、障害物 · 抗力 」、on one’s ownは「自力で、一人で」から「一人でやっていくことは、しんどいこと」と訳しました。
アーティストの紹介(Jimmy Cliff ジミー・クリフ)
【名 前】Jimmy Cliff(ジミー・クリフ)
【生 誕】1948年4月1日
【出身地】ジャマイカ セント・キャサリン教区
【概 要】
1962年にデビューし、1965年にロンドンに移住した。
1967年に初のアルバム「ハード・ロード・トゥ・トラベル」を発表した。
1969年のリリース曲「Wonderful World, Beautiful People」と1970年の「Vietnam」は世界中でヒットし、ボブ・ディランは「Vietnam」を彼が聴いた中で最高の抗議歌と呼んだ。
1972年にジャマイカの状況を描いた映画『ハーダー・ゼイ・カム』に主演し、主題曲の「ザ・ハーダー・ゼイ・カム」のほか、映画のサウンドトラック盤にも参加した。
1985年に発表したアルバム『クリフハンガー』でグラミー賞を受賞し、1993年には映画『クール・ランニング』の主題歌「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」が大ヒットした。
彼は、ジャマイカ音楽の代表的なアーティストの一人として、高く評価されている。
また、社会的なメッセージを込めた歌詞で知られており、ジャマイカの政治や貧困、人種差別などについても歌っている。
そのため、彼の音楽は多くの人々に支持され、影響を与え続けている。
アルバムの紹介
1972年 The Harder They Come / ザ・ハーダー・ゼイ・カム
1976年 In Concert – The Best of Jimmy Cliff / イン・コンサート
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