曲の紹介「Ol’ ’55 オール’55」
インフォメーション
- 曲名:Ol”55(オール’55)
- アーティスト:Tom Waits(トム・ウェイツ)、Eagles(イーグルス)
- 作詞・作曲:Tom Waits(トム・ウェイツ)
- サマリー:
- Ol”55(オール’55)は1973年にリリースされたアルバム”Closing Time”からのシングル曲で、彼のデビュー・シングルとなった。
- イーグルスのグレン・フライがこの曲を気に入り、彼らの3枚目のアルバム「オン・ザ・ボーダー」に収録した。
- 記事参照元:
- Ol”55-Wikipedia
- トム・ウェイツ-Wikipedia
- 原詞引用元:Tom Waits–Ol’ 55 Lyrics-Genius
曲について
「オール’55」は、彼が所有していた1955年製のキャデラック、あるいはその他のアメ車をモチーフにしているようです。
私には、55年製のくたびれて現役を退いた車をまるで自分に投影して、「どんなに若い奴らに追い抜かれて、バカにされてもまだ現役として走っていたい」、という気持ちが込められているように感じられます。
また、歌詞の内容は、歳を重ねて神の元へ行きつつある主人公が、55年製のくたびれた車でもう一度、人生の道路を戻って行くという絵が、私には浮かびました。
いろんな解釈ができそうな、奥深い歌詞だと思います。
この曲を青春時代に聴いていたブラザーたちには、特にジーンとくると思います。
この曲は、いろいろなアーティストカバーしていて、イーグルスは1974年リリースのアルバム”On The Border”に収録しています。
曲の動画
以下の動画をアップしています。
- Tom Waits – “Ol’ 55” by Tom Waits 公式アーティストチャンネル
- Tom Waits – “Ol’ 55” (Live ASI Studios, 1975) by Tom Waits 公式アーティストチャンネル
- Ol’ 55 (2013 Remaster) by Eagles 公式アーティストチャンネル
- Ol’ 55 (Live at the Millennium Concert, Staples Center, Los Angeles, CA, 12/31/1999) (2013 Remaster) by Eagles 公式アーティストチャンネル
歌詞の和訳「Ol’ ’55 オール’55」
(原詞:太文字)
Ol’ ’55
Well my time went so quickly,
俺の時間はあっという間に過ぎ
I went lickety-splitly *1
大急ぎで
Out to my ol’ fifty-five *1
くたびれた55年製に乗り込んだ
As I pulled away slowly, feelin’ so holy*2
俺の時間はあっという間に過ぎ
God knows I was feelin’ alive *3
生きてると実感していた
And now the sun’s comin’ up
今、陽が昇り
I’m ridin’ with Lady Luck
幸運の女神とドライブしてる
Freeway, cars, and trucks
フリーウェイに車やトラック
Stars beginning to fade
星たちは消えはじめ
And I lead the parade
俺はパレードを先導してる
Just a wishin’ I’d stayed a little longer
願いはもう少しここにいたいだけ
Oh Lord, let me tell you that the feelin’s getting stronger
ああ主よ、その想いが強くなってきたと告白させてください
2)
And at Six in the mornin’,
そして朝の6時
Gave me no warnin’
何の啓示も下されなかった
I had to be on my way *4
自分の道へ戻らなくては
Well, there’s trucks all a-passing me,
ああ、トラックたちはみんな通り過ぎていく
And The lights all a-flashin’
ヘッドライトを点滅させながら
I’m on my way home from your place *5
俺は今、あの世から戻ってきてる
And now the sun’s comin’ up
今、陽が昇り
I’m ridin’ with Lady Luck,
幸運の女神とドライブしてる
Freeway, cars and trucks
フリーウェイに車やトラック
Stars beginning to fade
星たちは消えはじめ
And I lead the parade
俺はパレードを先導してる
Just a-wishin’ I’d stayed a little longer
願いは一つ、もうしばらくここにいたいんだ
Oh Lord, let me tell you that the feelin’s gettin’ stronger
神よお聞きを、その想いが次第に強くなってきてる
3)
Well my time went so quickly,
俺の時間はあっという間に過ぎ
I went lickety-splitly
大急ぎで
Out to my ol’ fifty-five
くたびれた55年製に乗り込んだ
As I pulled away slowly, feelin’ so holy
俺の時間はあっという間に過ぎ
God knows I was feelin’ alive
生きてると実感していた
And now the sun’s comin’ up
今、陽が昇り
I’m riding with Lady Luck
幸運の女神とドライブしてる
Freeway, cars, and trucks
フリーウェイに車やトラック
Freeway, cars, and trucks
フリーウェイに車やトラック
キーワード
- *1
- go out:「出かける」「外出する」ですが、文脈から「(くたびれた55年製に)乗り込む」としました。
- lickety-splitly : lickety split「全速力で」から大急ぎでとしました。
- *2 holy : 聖なるですが、文脈から「天にも昇る」としました。
- *3 God knows : 「神のみぞ知る」から「自分だけが感じた」意味で「実感した」としました。
- *4 on my way : 「~の途中」から「自分の道へ戻る」としました。
- *5 from your place : 「あなたの場所」のあなたは神と解釈して、「あの世」としました。
アーティストの紹介(Tom Waits トム・ウェイツ)
トム・ウェイツ
インフォメーション
- 名前:Tom Waits(トム・ウェイツ)
- 本名:Thomas Alan Waits
- 生誕:1949/12/7 –
- 出身地:アメリカ カリフォルニア州ポモナ
- サマリー:
- トム・ウェイツは、カリフォルニア出身のシンガーソングライター、俳優。
アーティストの軌跡
シンガーソングライター及び俳優で、彼の楽曲の歌詞は時に社会の裏側にフォーカスしていて、そして彼の特徴的な深くしゃがれた声で届けられています。
ボブ・ディランに影響を受けて歌い始め、1973年にレコード「クロージングタイム」、1974年に「ハート・オブ・サタデー・ナイト」をリリースしました。
特に「クロージング」は、トム・ウェイツの独自の音楽スタイルを確立する出発点となり、特に「Ol’ 55」や「Martha」といった楽曲がファンの間で高く評価されています。
彼の音楽にはブルースやジャズ、フォークが融合され、その独創性と芸術性で多くのファンに支持されています。
2011年にロックの殿堂入りを果たし、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」では82位に選ばれています。
その後アメリカ、ヨーロッパ、日本をツアーし、1976年「スモール・チェンジ」、1978年「ブルー・ヴァレンタイン」、1980年「ハートアタック・アンド・ヴァイン」をリリースしてメジャーでの認識と成功を得ました。
彼はまた、俳優としても活動し、映画『ドラキュラ』や『アウトサイダー』などに出演しています。ウェイツの多面的な才能は、彼の音楽だけでなく、映像作品でも光を放っています。
トム・ウェイツはその独自のアプローチと表現力で、多くのアーティストに影響を与え続けており、彼の音楽は世代を超えて多くのリスナーに愛されています。
イーグルス
インフォメーション
- 名前:イーグルス(Eagles )
- 初期メンバー:(名前・担当パート・加入年)
- ドン・ヘンリー(Don Henley) Vo. Ds 1971年 –
- グレン・フライ(Glenn Frey) Vo.Gt.Key 1971年 – 2016年
- ランディ・マイズナー(Randy Meisner)Vo.Bs. 1971年-1978年
- バーニー・レドン(Bernie Leadon) Vo.Gt. 1971年-1975年
- ドン・フェルダー(Don Felder) Gt.Vo. 1973年 -2000年
- ジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)Vo.Gt 1975年-
- 結成:1971年 – 1980年 /1994年 – 2016年 /2017年 –
- 結成地:アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス
- サマリー:
- 1971年リンダ・ロンシュタットのバックバンドが編成され、そのメンバー中の、グレン・フライ、ドン・ヘンリー、ランディ・マイズナー、バーニー・レドンの4人がイーグルスとして「アサイラム・レコード(ロンシュタットの所属レーベル)」からデビューした。
アーティストの軌跡
イーグルスは、1971年にアメリカのロサンゼルスで結成されたロックバンドで、特にカントリーロックの分野で多大な影響を与えた存在です。
彼らの音楽スタイルは、フォーク、カントリー、ポップス、ロックといったさまざまなジャンルが融合しているのが特徴で、特に西海岸の音楽シーンを象徴する存在とされています。
「イーグルス」が、1972年リリースしたデビューシングル曲の「Take It Easy(テイク・イット・イージー)」は、当時メンバーのグレン・フライが住んでいたアパートにジャクソン・ブラウンも住んでいて、二人が共作しました。
「テイク・イット・イージー」は、1972年ビルボードホット100で12位のヒットとなり、続く「魔女のささやき(Witchy Woman)」も全米ヒットとなりました。
2ndアルバム「ならず者(Desperado)」、3rdアルバム「オン・ザ・ボーダー」を経て、1975年にリリースしたアルバム「呪われた夜(One Of These Nights)」が大ヒットとなりました。
また、同年リリースした初のベストアルバム「グレイテスト・ヒッツ 1971-1975」は全米歴代で最も売れたアルバムとなりました。
このころバンド内の軋轢によりバーニー・レドンが脱退し、代わりのギタリストとしてジョー・ウォルシュが加入しました。
1976年のアルバム「ホテル・カリフォルニア(Hotel California)」は、彼らの代表作となり、ロック史に名を刻む名盤となりました。
1979年にアルバム「ロング・ラン(The Long Run)」を発表しましたが、その後バンド内の不仲や曲作りの難航などにより1982年に解散しました。
その後、1994年に再結成、解散を経て現在に至っており、音楽界における彼らの影響力、独創性、そして持続可能性の象徴として、今なお注目を集めています。
イーグルスは、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第75位。そして、ウォール・ストリート・ジャーナルの「史上最も人気のある100のロックバンド」に選ばれており、今もなおアメリカの音楽シーンにおいて重要な位置を占めています。
ディスコグラフィ
トム・ウェイツ
- スタジオ・アルバム
- 『クロージング・タイム』 – Closing Time (1973年)
- 『土曜日の夜』 – The Heart of Saturday Night (1974年)
- 『スモール・チェンジ』 – Small Change (1976年)
- 『異国の出来事』 – Foreign Affairs (1977年)
- 『ブルー・ヴァレンタイン』 – Blue Valentine (1978年)
- 『ハートアタック・アンド・ヴァイン』 – Heartattack and Vine (1980年)
- 『ソードフィッシュトロンボーン』 – Swordfishtrombones (1983年)
- 『レイン・ドッグ』 – Rain Dogs (1985年)
- 『フランクス・ワイルド・イヤーズ』 – Franks Wild Years (1987年)
- 『ボーン・マシーン』 – Bone Machine (1992年)
- 『ブラック・ライダー』 – The Black Rider (1993年)
- 『ミュール・ヴァリエイションズ』 – Mule Variations (1999年)
- 『ブラッド・マネー』 – Blood Money (2002年)
- 『アリス』 – Alice (2002年)
- 『リアル・ゴーン』 – Real Gone (2004年)
- 『オーファンズ』 – Orphans: Brawlers, Bawlers & Bastards (2006年)
- 『バッド・アズ・ミー』 – Bad as Me (2011年)
- ライブ・アルバム
- 『娼婦たちの晩餐〜ライヴ』 – Nighthawks at the Diner (1975年)
- 『ビッグ・タイム』 – Big Time (1988年)
- 『グリッター・アンド・ドゥーム・ライヴ』 – Glitter and Doom Live (2009年)
- サウンドトラック・アルバム
- 『ワン・フロム・ザ・ハート』 – One From the Heart (1982年) クリスタル・ゲイルとの連名で発表
- 『ナイト・オン・ザ・プラネット』 – Night on Earth (1992年)
- 『子供たちをよろしく』 – Streetwise (1983年)
- コンピレーション・アルバム
- Bounced Checks (1981年)
- 『アンソロジー・オブ・トム・ウェイツ』 – Anthology (1985年)
- 『アサイラム・イヤーズ』 – Asylum Years (1986年)
- 『アーリー・イヤーズ vol.1』 – The Early Years vol.1 (1991年)
- 『アーリー・イヤーズ vol.2』 – The Early Years vol.2 (1993年)
- 『ビューティフル・マラディーズ:ベスト・オブ・トム・ウェイツ』 – Beautiful Maladies: The Island Years (1998年)
- 『ユーズド・ソングス 1973-1980』 – Used Songs 1973-1980 (2001年)
*引用:トム・ウェイツ-Wikipedia
1973年 Closing Time(クロージング・タイム)
1985年 Rain Dogs(レイン・ドッグ)
イーグルス
- オリジナル・アルバム
- 『イーグルス・ファースト』 – Eagles(1972年)※全米22位
- 『ならず者』 – Desperado(1973年)※全米41位
- 『オン・ザ・ボーダー』 – On The Border(1974年)※全米17位
- 『呪われた夜』 – One Of These Nights(1975年)※全米1位
- 『ホテル・カリフォルニア』 – Hotel California(1976年)※全米1位
- 『ロング・ラン』 – The Long Run(1979年)※全米1位
- 『ロング・ロード・アウト・オブ・エデン』 – Long Road Out Of Eden(2007年)※全米1位
- ライブ・アルバム
- 『イーグルス・ライヴ』 – Eagles Live(1980年)※全米6位
- 『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』 – Hell Freezes Over(1994年)※全米1位
- 『ライヴ・フロム・ザ・フォーラム 2018』 – ‘Live From The Forum MMXVIII(2020年)
- コンピレーション・アルバム
- 『グレイテスト・ヒッツ 1971-1975』 – Their Greatest Hits 1971-1975(1976年)※全米1位
- 『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』 – Greatest Hits Volume 2(1982年)※全米52位
- 『ベスト・オブ・イーグルス』 – The Best Of Eagles(1985年)
- 『ヴェリー・ベスト・オブ・イーグルス』 – The Very Best Of The Eagles(1994年)
- 『イーグルス・ヒストリーBOX 1972~1999』 – Selected Works 1972-1999(2000年)※全米109位、未発表およびライブ音源含む
- 『ベスト・コレクション』 – The Complete Greatest Hits(2003年)※全米3位、
- 『トゥ・ザ・リミット:エッセンシャル・コレクション』 – To The Limit: The Essential Collection(2024年)
- シングル
- 「テイク・イット・イージー」 – “Take It Easy”(1972年)※全米12位
- 「魔女のささやき」 – “Witchy Woman”(1972年)※全米9位
- 「愛のやすらぎ」 – “Peaceful Easy Feeling”(1972年)※全米22位
- 「テキーラ・サンライズ」 – “Tequila Sunrise”(1973年)※全米64位
- 「アウトロー・マン」 – “Outlaw Man”(1973年)※全米59位
- 「誓いの青空」 – “Already Gone”(1974年)※全米32位
- 「ジェームス・ディーン」 – “James Dean”(1974年)※全米77位
- “The Best Of My Love”(1974年)※全米1位
- 「呪われた夜」 – “One Of These Nights”(1975年)※全米1位
- 「いつわりの瞳」 – “Lyin’ Eyes”(1975年)※全米2位
- 「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」 – “Take It To The Limit”(1975年)※全米4位
- 「ニュー・キッド・イン・タウン」 – “New Kid In Town”(1976年)※全米1位
- 「ホテル・カリフォルニア」 – “Hotel California”(1977年)※全米1位
- 「駆け足の人生」 – “Life In The Fast Lane”(1977年)※全米11位
- 「二人だけのクリスマス」 – “Please Come Home For Christmas”(1978年)※全米18位
- 「ハートエイク・トゥナイト」 – “Heartache Tonight”(1979年)※全米1位
- “The Long Run”(1979年)※全米8位
- 「言いだせなくて」 – “I Can’t Tell You Why”(1980年)※全米8位
- “Seven Bridges Road”(1980年)※全米21位
- “Get Over It”(1994年)※全米31位
- “Hole In The World”(2003年)※全米69位
- “How Long”(2007年)※全米101位
- “Busy Being Fabulous”(2008年)
- “What Do I Do With My Heart”(2008年)
引用:イーグルス-Wikipedia
1972年 イーグルス・ファースト / Eagles
1973年 ならず者 / Desperado
1974年 オン・ザ・ボーダー / On the Border
1975年 呪われた夜 / One of These Nights
1976年 イーグルス・グレイテスト・ヒッツ 1971-1975 / Their Greatest Hits 1971-1975
1976年 ホテル・カリフォルニア / Hotel California
19791年 ロング・ラン / The Long Run
2003年 イーグルス・ベスト・コレクション / The Very Best of the Eagles