曲の紹介(Something サムシング)
【曲名】Something(サムシング)
【アーティスト】The Beatles(ビートルズ)
【作詞・作曲】George Harrison(ジョージ・ハリスン)
【概要】1969年9月リリースされたビートルズの11枚目のアルバム「アビイ・ロード」に収録された。
同年10月に「カム・トゥゲザー」とのダブルA面でシングルがリリースされ、アメリカのビルボードホット100をはじめ、多くの国でチャート入りするヒットとなった。
ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2004年版)では273位にランキングされている。
【記事参照元】 Something (Beatles song) – Wikipedia
【歌詞引用元】 The Beatles – Something Lyrics – Genius
曲の解釈
この曲は、ジョージ・ハリスンが作詞作曲し、ビートルズの代表的なラブソングの一つとなりました。
1969年にリリースされたアルバム『アビイ・ロード』に収録されて、ハリスンのソングライターとしての才能が、ジョン・レノンやポール・マッカートニーに匹敵するものとして評価される転機となりました。
ハリスンが「Something」を書き始めたのは、1968年の『ホワイト・アルバム』のレコーディング中で、メロディがあまりにも自然に浮かんできたため、他の曲の影響ではないかと疑念を抱いたといいます。
歌詞の出だしは、ジェームス・テイラーの「Something in the Way She Moves」からインスピレーションを受けましたが、曲全体ではハリスン自身の深い感情を表現したラブソングとなりました。
この曲は、ハリスンの当時の妻であるパティ・ボイドに捧げられたラブソングとされていますが、後のインタビューでハリスンはこの曲を書いている時に頭に思い描いていたのはレイ・チャールズだと言っています。
もちろん、パティ・ボイドへの想いもあったと思いますが、おそらく彼にとっての「普遍的な愛」をこの曲に込めたのではと思われます。
彼の弾くリード・ギターは、まるで歌っているかのように曲に溶け込んでいて、やさしいメロディと歌詞がみごとに愛を表現している名曲だと思います。
動画は、以下のものです。
1. The Beatles – Something (The Beatles Official Youtube Channel)
2. Paul McCartney, Eric Clapton Concert For George (Live)
3. “Something” Rehearsal Clip | The Beatles: Get Back | Disney+
歌詞の和訳(Something サムシング)
(原詞:太文字)
Something
Something in the way she moves
彼女の仕草の何かが
Attracts me like no other lover
他の恋人になかった魅力を感じさせる
Something in the way she woos me *1
彼女が僕へ求める仕草の何かが
I don’t want to leave her now
彼女を離せなくさせる
You know I believe and how *2
ほんとうにそうなんだ
2)
Somewhere in her smile, she knows
彼女は知っている、その笑顔のどこかが
That I don’t need no other lover
僕に別の恋人をいらなくさせると
Something in her style that shows me
彼女が魅せるスタイルの何かが
I don’t want to leave her now
彼女を離せなくさせる
You know I believe and how
ほんとうにそうなんだ
You’re asking me, will my love grow? *3
君は、僕の愛が永遠に続くの?と聞くけど
I don’t know, I don’t know
わからない、わからないよ
You stick around, now, it may show
君が傍にいてくれたら、すぐ見えるかもしれないけど
I don’t know, I don’t know
わからない、わからないよ
3)
Something in the way she knows
彼女が知りたい何かとは
And all I have to do is think of her
ただ僕が彼女のことを考えること
Something in the things she shows me
彼女が僕に魅せる何かは
I don’t want to leave her now
彼女を離せなくさせる
You know I believe and how
ほんとうにそうなんだ
キーワード
*1. woo: 「(女性に)求婚、求愛する」「(同意を)求める」「せがむ、懇願する」などの意味から、「(僕に)求める」としました。
*2. and how: 「(同意を求めて)ほんとうに」「もちろん」
*3 love grow: 直訳では「愛が育つ」ですが、「継続」という意味も強調して、「愛が永遠に続く」としました。
アーティストの紹介(The Beatles ビートルズ)
【名 前】The Beatles(ビートルズ)
【生 誕】1960年
【出身地】イギリス、リバプール
【概 要】
ビートルズは1960年から1970年にかけて活動した、20世紀を代表するグループ。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」では第1位に選ばれており、史上最も影響力のあるバンドとして知られる。
1957年にジョン・レノンが前身のバンド「クオリーメン」を結成し、メンバー交代の後、1960年に「ビートルズ / ザ・ビートルズ」に改名した。
(メンバーはジョン・レノン(Vo.Gt.)、ポール・マッカートニー(Vo.Bass)、ジョージ・ハリスン(Vo.Gt.)、リンゴ・スター(Vo.Drum))
1962年プロデューサーのジョージ・マーティンを迎え、EMIレコードと契約を結ぶ。
1962年10月初シングル「ラヴ・ミー・ドゥ」をイギリスでリリースした。
1963年1月2枚目シングル「プリーズ・プリーズ・ミー」をリリースし、ヒットし、イギリスで人気グループとなった。
1963年4月3枚目のシングル「フロム・ミー・トゥ・ユー」ではミュージック・ウィーク誌で7週連続1位を記録した。
その後、1963年8月リリースの「シー・ラヴズ・ユー」、同年11月リリースの「抱きしめたい」など連続して1位を獲得した。
1963年4月初アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」をリリースし、チャート1位を連続30週間記録し、2枚目のアルバム「ウィズ・ザ・ビートルズ」はチャート連続21週間を記録し、この2枚のアルバムでチャート連続51週間(ほぼ1年間)を記録した。
1964年にアメリカに進出し、同年アメリカでリリースされた「抱きしめたい」がシングル・チャート1位になった。
その後、世界ツアーや1964年公開映画「ハード・デイズ・ナイト」と同名のサウンドトラックアルバムの大ヒットによりビートルマニア(特に1960年代に存在したビートルズの熱狂的なファンを指した言葉)ができた。
1966年6月30日~7月2日日本武道館により唯一の日本公演が行われており、当時は社会的現象として話題となった。
1966年8月29日1966年8月29日のサンフランシスコ・キャンドルスティック・パークでのコンサートを最後にコンサート活動の終了を宣言した。
以降、スタジオレコーディングに専念するようになる。
1967年6月イギリスでアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』をリリース、このアルバムは既存のポピュラー音楽の枠を超えて多大な文化的影響を与えたと言われている。
1968年ポールがジョンの息子のために書いたとされるシングル「ヘイ・ジュード」し、初の2枚組アルバム「ザ・ビートルズ(通称ホワイト・アルバム)」はアメリカで2400万枚を売り上げ、RIAA(アメリカレコード協会)売り上げの歴代4位を記録されている。
1969年レコーディングとドキュメンタリー映画のための「ゲット・バック・セッション」が始まるが、ポールとジョンの衝突により一時頓挫するが、アップル・スタジオ(ロンドンのアップル・コア社の地下スタジオ)で継続した。
その時、アップル・コア社屋上にて非公開でライブ・パーフォーマンスが行われた。これは「ルーフトップ・コンサート」と呼ばれ、その一部は1970年のドキュメンタリー映画「レット・イット・ビー」で公開された。
同じく、2021年11月公開のドキュメンタリー映画「ザ・ビートルズ:Get Back」では全演奏が公開された。
当初「ゲット・バック」でのアルバム制作が進んでいたが、紆余曲折がありアルバム「レット・イット・ビー」に変更となった。
1970年5月8日イギリス、5月18日アメリカでアルバム『レット・イット・ビー』がリリースされ、5月20日には映画『レット・イット・ビー』が劇場公開された。
ビートルズが事実上解散(ポールの脱退意向のイギリス大衆紙の報道)した約1か月後にリリースされたことになる。
このアルバムは、全英アルバムチャート1位、全世界では1000万枚以上のセールスを記録した。
1980年ジョン・レノンが銃による殺害
2001年ジョージ・ハリスン病死
ポールとリンゴは2023年9月現在、音楽活動を続けている
彼らの残した音楽は、新しい世代にも引き継がれ愛され続けていく、永遠の存在となっている。
アルバムの紹介
1963年 プリーズ・プリーズ・ミー / Please Please Me
1963年 ウィズ・ザ・ビートルズ / With The Beatles
1964年 ハード・デイズ・ナイト / A Hard Day’s Night
1967年 サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド / Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band
1968年 ザ・ビートルズ / The Beatles
1969年 イエロー・サブマリン / Yellow Submarine
1969年 アビイ・ロード / Abbey Road
1970年 レット・イット・ビー / Let It Be
1996年 ザ・ビートルズ・アンソロジー3/The Beatles Anthology 3
2006年 LOVE
2023年 ナウ・アンド・ゼン/Now And Then
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