曲の紹介|Stairway to Heaven 天国への階段
インフォメーション
- 曲名:Stairway to Heaven(天国への階段)
- アーティスト:Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)
- 作詞:Robert Plant(ロバート・プラント/ボーカル)
- 作曲:Jimmy Page(ジミー・ペイジ/ギター)
- サマリー:この曲は、4枚目のアルバム”Led Zeppelin IV“に収録され1971年11月8日にリリースされました。
- アルバムタイトルについて、興味深いエピソードがあります。
プロデューサーのジミー・ペイジは「音楽そのものだけで評価されるべきだ」という強い信念を持っており、レコード会社の反対を押し切って正式なタイトルをつけませんでした。
そのため一般的にレッド・ツェッペリンIVと呼ばれています。 - この大胆な決断は成功を収め、アルバムは米国だけで2,300万枚を超えるセールスを記録し、彼らの全アルバムの中で最も売れた作品となりました。
- 「天国への階段」は、ローリング・ストーン誌の選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500で、2004年版では31位、2021年版では61位にランクインしており、現在も世界中のロックランキングで常に上位に位置する不朽の名曲です。
- 2009年には、Guitar World誌が「史上最高のギターソロ100」で、この曲のジミー・ペイジによるギターソロを第1位に選出しました。約8分という長さにも関わらず、今なお多くのギタリストが習得を目指す課題曲となっています。
- アルバムタイトルについて、興味深いエピソードがあります。
【記事参照元】Stairway to Heaven-Wikipedia
【画像引用元】Led Zeppelin-Wikipedia
【原詞引用元】Led Zeppelin–Stairway to Heaven Lyrics-Genius
曲について
この曲の歌詞は、ボーカルのロバート・プラントが作りました。
1970年、ペイジとプラントはウェールズの「Bron-Yr-Aur」という山小屋で静かな時間を過ごしており、そこで暖炉の前でペイジがアコースティック・ギターを爪弾き、プラントが鉛筆と紙を手に歌詞を書き留めたと言われています。
音楽的には三部構成の完璧な設計になっています。
静かなアコースティック・ギターのアルペジオとリコーダーの音色から、徐々にエレクトリック・ギターとドラムが加わり、最後は感情的なギターソロでクライマックスを迎えます。
この「静から動へ」「アコースティックからエレクトリックへ」という流れが、まるで「天国への階段を登る」という曲のテーマを音楽的に表現しているようです。
とても幻想的な曲の調べで、歌詞の内容はとても抽象的で中世を思い浮かべさせます。
歌詞は黄金を求め、天国への階段も金で買えると信じ込んでいる女性を中心に描かれています。これは物質主義への皮肉とも受け取れる設定で、精神的な充足と物質的な欲望の対比を表現していると思われます。
ロバート・プラント自身は後年、「もうあんな抽象的な歌詞を書くつもりは二度とない」と語っており、この曲の創作にどれほど没頭したかが伺えます。
同時に「歌と音楽自体の構成は本当に素晴らしい。ボーカルなしでも際立つことができる」とも述べており、音楽の完成度への自信を示しています。
歌詞の最後にふと作詞者が言いたいことがあるように思いました。
“When all are one and one is all”「すべてが一つにまとまり、一つがすべてになるとき」
“To be a rock and not to roll.”「それは岩となり、転がることはない」
「ロックであるべきでロックンロールではない」という解釈は、まさに核心を突いています。
「rock(岩)」は揺るぎない信念や芸術性を、「roll(転がる)」は商業主義や流行に流されることを象徴しているように思われます。
これは、アルバムに正式なタイトルをつけず「音楽そのもので評価されるべき」としたジミー・ペイジの哲学とも完全に一致します。
Led Zeppelin自体の方向性──派手な宣伝やイメージ戦略ではなく、純粋に音楽の力で勝負するという姿勢──を歌詞に込めたのではないかと私は感じます。
この曲が50年以上経った今も色褪せず、2025年2月にはForbesが「史上最高のロックバンド」の筆頭にLed Zeppelinを選出したことも、彼らの信念が正しかったことを証明しています。
「天国への階段」は単なるヒット曲ではなく、音楽の本質とは何か、アーティストはどうあるべきかを問いかける、時代を超えた名曲だと思います。
曲の動画
以下の動画をアップしています。
- Led Zeppelin – Stairway To Heaven (Live at Earl’s Court 1975) [Official Video](ページトップ)
- Stairway to Heaven Live(OLD TAPESさんの動画)
以下の動画をアップしています。
- Heart – Stairway to Heaven Led Zeppelin – Kennedy Center Honors HD(Mark Pakulaさんの動画)
歌詞の和訳|Stairway to Heaven 天国への階段
(原詞:太文字)
Stairway to Heaven
There’s a lady who’s sure
ある貴婦人がいて信じて疑わない
All that glitters is gold
輝くものはすべて黄金だと
And she’s buying a stairway to heaven
そして天国への階段を買おうとしている
When she gets there she knows
彼女は知っていてあそこに辿り着けば
If the stores are all closed
たとえ店が全て閉まっていても
With a word she can get what she came for*1
一言声をかければ求めるものが手に入る
Oh, ooh, and she’s buying a stairway to heaven
ああ、彼女は天国への階段を買おうとしている
2)
There’s a sign on the wall
壁に看板が出ているが
But she wants to be sure
彼女は確かめたい
‘Cause you know sometimes words have two meanings.
言葉は時として二つの意味があるものだから
In a tree by the brook
小川のほとりの木で
There’s a songbird who sings,
歌鳥たちがさえずっている
Sometimes all of our thoughts are misgiven *2
時に私たちの考えなどすべてあてにならないと
Oh, it makes me wonder
ああ、不思議な気持ちになる
Oh, it makes me wonder
ああ、不思議な気持ちになる
3)
There’s a feeling I get
ある思いがこみ上げてくる
When I look to the west,
西の彼方を眺めるとき
And my spirit is crying for leaving
私の魂は旅立ちたいと叫んでいる
In my thoughts I have seen
私は心の中で見た
Rings of smoke through the trees,
木々の間から立ち上る煙りの輪や
And the voices of those who stand looking
佇みながら見つめる者たちの声を
Ooh, it really makes me wonder
ああ、じつに不思議な気持ちになる
Ooh, it really makes me wonder
ああ、じつに不思議な気持ちになる
4)
And it’s whispered that soon,
そしてすでに囁かれている
If we all call the tune*3
もし私たちが皆でその調べを求めれば
Then the piper will lead us to reason*4
やがて笛吹が我々を理性へと導いてくれるだろうと
And a new day will dawn
新たな夜明けが訪れる
For those who stand long
長く待ち続けた者たちへ
And the forests will echo with laughter
そして森は笑い声がこだまするだろう
5)
If there’s a bustle in your hedgerow *5 *6
生け垣がざわめいても
Don’t be alarmed now
心配することはない
It’s just a spring clean for the May queen*7 *8
それは五月の女王のための春の掃除だから
Yes, there are two paths you can go by
そう、行ける道は2つある
But in the long run
だが長い目で見れば
There’s still time to change the road you’re on
道を変える時間はまだ残されている
And it makes me wonder
また不思議な気持ちになる
6)
Your head is humming and it won’t go
頭の中がハミングし収まらないのなら
In case you don’t know *9
教えてあげよう
The piper’s calling you to join him
笛吹があなたを仲間になれと呼んでいるのだ
Dear lady, can you hear the wind blow
親愛なる貴婦人よ、風が吹く音が聞こえますか?
And did you know
そしてご存じでしたか?
Your stairway lies on the whispering wind
あなたの階段はささやく風の上にあることを
And as we wind on down the road *10
そして我らが曲がりくねりながら進むにつれ
Our shadows taller than our soul
我らの影は魂よりも高く伸びる
There walks a lady we all know
そこによく知られた貴婦人が歩いている
Who shines white light and wants to show
白光を輝かせ、見せたがっている
How ev’rything still turns to gold
すべての物がいまだ黄金に変っていくさまを
And if you listen very hard
耳を澄まして聞けば
The tune will come to you at last
ついにその調べが聴こえてくるだろう
When all are one and one is all
すべてが一つで、一つがすべてである時
To be a rock and not to roll
それは岩となり、転がり落ちることはない
And she’s buying a stairway to heaven
そして彼女は天国への階段を買おうとしている
キーワード
*1 what she came for:”came for”は「~を取りに来る,迎えにくる」から、「求めるもの」としました。
*2 misgive:「懸念、不安、心配、疑念」の意味で「あてにならない」としました。
*3 call the tune:”call” は「求める」、”tune”は「調べ」としました。
*4 reason:ここでは「理由」ではなく「理性」と訳しました。
*5 bustle:「喧騒」「ざわめき」
*6 hedgerow : (木や低木、草などを列状に密生させて作った)生垣(生け垣)
*7 spring clean : 主に英国で行われる大掃除
*8 May queen : 五月の女王(5月にイギリスで行われる儀式)
*9 In case you don’t know:慣用句「(あなたが)知らないといけないと思って(念のため)言いますが」「ご存じないかもしれませんが」「念のためお伝えしておくと」を文脈から「教えてあげよう」としました。
*10 wind on down the road:”Wind” は風ではなく、動詞として「曲がりくねる(ワインド)」とし、”on” は継続、”down the road” は道に沿って進む意味で、「曲がりくねりながら進む」としました。
アーティストの紹介|Led Zeppelin レッド・ツェッペリン
インフォメーション
- バンド名:Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)
- メンバー:
- ロバート・プラント Robert Plant (Vo.) 1948年8月20日 –
- ジミー・ペイジ Jimmy Page (Gt.) 1944年1月9日 –
- ジョン・ポール・ジョーンズ John Paul Jones (Ba./Key.) 1946年1月3日 –
- ジョン・ボーナム John Bonham (Dr.) 1948年5月31日 – 1980年9月25日(享年32歳)
- 結成:1968年
- 出身地:イギリス イングランド ロンドン
- 活動期間:1968年 – 1980年(再結成:1985年、1988年、1995年、2007年)
- 解散:1980年12月4日(ジョン・ボーナムの死去により)
- サマリー:
- レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)は、1968年にイギリスで結成され、約12年の活動期間中にハード・ロックとヘヴィ・メタルの基礎を築いた伝説的バンドです。
- ブルース・ロック、ハード・ロック、フォーク、サイケデリックを融合させた革新的な音楽スタイルで、20世紀で最も重要な文化的アイコンの一つとなりました。
- 全世界で推定3億枚以上のアルバムを売り上げ、ロック史上最も成功したバンドの一つとして、世代を超えて愛され続けています。
- 公式サイト:**https://www.ledzeppelin.com/
アーティストの軌跡
レッド・ツェッペリンの音楽は、ブルース、ハード・ロック、フォーク、サイケデリア、ゴスペルに根ざしており、これらを融合させた革新的なスタイルを生み出しました。
彼らは、1960年代後半から1980年代にかけて音楽シーンに革命をもたらし、世界中の音楽文化に計り知れない影響を与えました。
ハード・ロックとヘヴィ・メタルというジャンル全体の礎を築き、後世の無数のアーティストに影響を与え続けています。
代表曲には「Stairway to Heaven(天国への階段)」「Whole Lotta Love(胸いっぱいの愛を)」「Black Dog(ブラック・ドッグ)」「Rock and Roll(ロックンロール)」「Kashmir(カシミール)」「Immigrant Song(移民の歌)」などがあります。
2025年2月、Forbes誌が選ぶ「史上最高のロックバンド」で第1位に選出され、ローリング・ストーン誌の「最も偉大なアーティスト100」では14位にランキングされています。
結成と初期の成功(1968-1969年)
レッド・ツェッペリンは1968年、伝説的バンド「ヤードバーズ」のギタリストだったジミー・ペイジを中心に結成されました。
ペイジは、かつてヤードバーズで共演したシンガーのロバート・プラント、プラントの友人でドラマーのジョン・ボーナム、そしてスタジオ・ミュージシャンとして活躍していたベーシスト兼キーボーディストのジョン・ポール・ジョーンズを集めました。
1968年9月、当初は「ニュー・ヤードバーズ」という名前で北欧ツアーを実施。その後「レッド・ツェッペリン」と改名してアメリカ・ツアーを行いました。
バンド名の由来は、ザ・フーのキース・ムーンが「そのバンドは鉛の飛行船(Lead Zeppelin)のように墜落するだろう」と冗談を言ったことから、あえてそれを採用したという逸話があります。
1969年1月、デビュー・アルバム『Led Zeppelin』をリリース。ブルースを基調としたヘヴィなサウンドは、当時の音楽シーンに衝撃を与え、アメリカとイギリスで大ヒットを記録しました。
黄金期(1970-1975年)
1969年10月に2ndアルバム『Led Zeppelin II』をリリースし、全米チャート1位を獲得。「Whole Lotta Love(胸いっぱいの愛を)」は彼らの代表曲の一つとなりました。
1970年10月、3rdアルバム『Led Zeppelin III』をリリース。アコースティック・サウンドを大幅に取り入れ、音楽的な幅広さを示しました。
1971年11月、4枚目のアルバム『Led Zeppelin IV』(正式なタイトルなし)をリリース。
このアルバムは、ジミー・ペイジの「音楽そのものだけで評価されるべきだ」という信念のもと、レコード会社の反対を押し切って正式なタイトルをつけませんでした。
このアルバムは世界的な大ヒットとなり、全世界で3,700万枚以上を売り上げ、歴史上最も売れたアルバムの一つとなりました。
収録曲「Stairway to Heaven(天国への階段)」は、約8分という長さにも関わらず、ロック史上最も偉大な楽曲の一つとして評価されています。2009年、Guitar World誌が選ぶ「史上最高のギターソロ100」で第1位に選出されました。
1973年には5thアルバム『Houses of the Holy』、1975年には2枚組アルバム『Physical Graffiti』をリリースし、商業的・批評的に大成功を収めました。
この時期、レッド・ツェッペリンは世界最大のロックバンドとして君臨していました。
困難と挑戦の時期(1976-1980年)
1976年、7thアルバム『Presence』をリリース。前年にロバート・プラントが自動車事故で重傷を負ったため、ペイジを中心に短期間で制作されました。
1979年、8thアルバム『In Through the Out Door』をリリース。ジョン・ポール・ジョーンズのキーボード・ワークが際立つ作品となりました。
しかし、1980年9月25日、ドラマーのジョン・ボーナムがリハーサル中にアルコールの過剰摂取により32歳の若さで急逝。
残された3人のメンバーは「ボーナムなきレッド・ツェッペリンは考えられない」として、同年12月4日に解散を発表しました。彼の死は、ロック史における最も悲劇的な出来事の一つとして語り継がれています。
解散後と再結成
解散後も、生き残った3人のメンバーは散発的に再結成を果たしています。
- 1985年 – ライヴエイド
- 1988年 – アトランティック・レコード40周年記念コンサート
- 1995年 – ロックの殿堂入り授賞式
- 2007年 – アーメット・アーティガン追悼コンサート(ジョン・ボーナムの息子ジェイソン・ボーナムがドラムを担当し、2,000万人以上が再結成を要望)
レッド・ツェッペリンは全世界で推定3億枚以上のアルバムを売り上げ、史上最も売れたロックバンドの一つです。
1995年にロックの殿堂入りを果たし、グラミー生涯功労賞を受賞。2004年のローリング・ストーン誌「史上最高のアーティスト100」では14位にランクイン。2025年2月にはForbes誌が「史上最高のロックバンド」として第1位に選出しました。
彼らの音楽と文化的影響は40年以上経った今でも色褪せることなく、多くのアーティストに影響を与え続けています。
ジミー・ペイジの革新的なギター・テクニック、ロバート・プラントの圧倒的なボーカル、ジョン・ポール・ジョーンズの多才な演奏、そしてジョン・ボーナムのパワフルなドラミング…この4人の化学反応が生み出した音楽は、まさに永遠に語り継がれる伝説となっています。
アルバムの紹介
1969年 レッド・ツェッペリン I / LED ZEPPELIN
1969年 レッド・ツェッペリン II / Led Zeppelin II
1971年 レッド・ツェッペリン IV / LED ZEPPELIN IV
1975年 フィジカル・グラフィティ/ Physical Graffiti