曲の紹介「Take It to The Limit テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」
インフォメーション
- 曲名:Take It to The Limit(テイク・イット・トゥ・ザ・リミット)
- アーティスト:Eagles(イーグルス)
- 作詞・作曲:Randy Meisner(ランディ・マイズナー)、Don Henley(ドン・ヘ ンリー)、Glenn Frey(グレン・フライ)
- サマリー:1975年6月にリリースされたイーグルス4作目のアルバム「One of These Nights(呪われた夜)」に収録され、同年11月にシングルリリースされ、Bill board Hot 100で4位を記録した。
- 記事参照元:
- Take It to the Limit (Eagles song)-Wikipedia
- イーグルス-Wikipedia
- 歌詞引用元: Take It to the Limit-Genius
曲について
「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」は、ベーシストのランディ・マイズナーが作りはじめましたが、アルバムのレコーディングまじかになっても完成せず、グレン・フライとドン・ヘンリーが歌詞を手伝って完成できたようです。
おそらく、ランディはこの曲に思い入れが強く大切に作っていたことが想像できます。
(動画をみると歌詞を大切に歌うランディに、何故か泣けてきます。)
曲の内容は、夢ばかり追って人生を逃げてきた主人公が、最後にもう一度すべてをかけて人生に挑戦していくというものです。
比喩的な、「ハイウェイへ戻り、限界まで走り抜けていく」というくだりは、まるでトム・ウェイツの「Ol”55」を連想させて、人生最後まで走り抜けたいという想いを感じさせて、私のようなシニアにとっては泣けてきます。
そんな派手な曲でもなく、むしろ地味な曲ですが、改めて歌詞が分かって聴くと涙が止まりません。
ほんとうに魂を揺さぶる名曲だと、改めて思いました。
(ランディ・マイズナーさんは、残念ながら2023年7月26日に病により77歳で亡くなられています。)
曲の動画
以下の動画をアップしています。
- Take It to the Limit (2013 Remaster) by Eagles 公式アーティストチャンネル
- Eagles – Take It To The Limit (Live 1977) (Official Video) [4K] by Eagles 公式アーティストチャンネル
- Take It to the Limit (Live at Universal Amphitheater, Los Angeles, CA – 1975) by Dave Mason 公式アーティストチャンネル
- Take It To The Limit by Willie Nelson 公式アーティストチャンネル
歌詞の和訳「Take It to The Limit テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」
(原詞:太文字)
Take It to The Limit
All alone at the end of the evening *1
夕暮れ時にただ一人
When the bright lights have faded to blue
明るい陽が青に薄れていくころ
I was thinking ‘bout a woman who might have
俺はある女性のことを考えていて、おそらく彼女は
Loved me and I never knew
愛してくれていて、俺は気づかなかった
You know I’ve always been a dreamer
俺はいつも夢ばかり追ってたんだ
(Spent my life running ‘round)
(人生を空回りさせ無駄にしてる)
And it’s so hard to change
変えることはとても無理だった
(Can’t seem to settle down)
(落ち着くなんて出来そうもない)
But the dreams I’ve seen lately
だが近頃見てる夢は
Keep on turning out and burning out *2
現れては燃え尽きるのを繰り返しながら
And turning out the same
同じことを示している
So put me on a highway
だから、俺をハイウェイへ連れて行き
And show me a sign
標識を見せてくれ
And take it to the limit one more time
そして限界まで走らせてくれ、もう一度
2)
You can spend all your time making money *3
金儲けにすべての時間を費やすことができるし
You can spend all your love making time *4
愛のすべてに時間を費やすこともできる
If it all fell to pieces tomorrow
明日、すべてが粉々になっても
Would you still be mine?
君はまだ俺のものでいてくれるかい?
And when you’re looking for your freedom
そして君が自由を求めている時
(Nobody seems to care)
(誰も気にかけてくれないで)
And you can’t find the door
そして扉が見つけられなくて
(Can’t find it anywhere)
(どこにも見当たらずに)
When there’s nothing to believe in
信じるものが何もない時には
Still you’re coming back, you’re running back
まだ戻ってる、駆け戻ってるんだ
You’re coming back for more *5
君はまた戻ってるんだ
So put me on a highway
だから、俺をハイウェイに連れて行き
And show me a sign
標識を見せてくれ
And take it to the limit one more time
そして限界まで走らせてくれ、もう一度
Take it to the limit
限界まで走らせてくれ
Take it to the limit
限界まで走らせてくれ
Take it to the limit one more time
限界まで走らせてくれ、もう一度
Repeat)
キーワード
- *1. the end of the evening:直訳では「夕方の終わり」ですが、「夕暮れ時」としました。
- *2. turning out:”turn out”は、「結果として~になる」「判明する」「現れる」
- *3. You:この”you”は、「一般的な事象を表す主語」として訳しました。
- *4. spend all your love making time: 直訳では、「時間を作るために愛をすべて費やす」ですが、文脈から「愛のすべてに時間を費やす」としました。
- *5. for more:「より以上」ですが、文脈から「また」としました。
アーティストの紹介「イーグルス Eagles」
インフォメーション
- 名前:イーグルス(Eagles )
- 初期メンバー:(名前・担当パート・加入年)
- ドン・ヘンリー(Don Henley) Vo. Ds 1971年 –
- グレン・フライ(Glenn Frey) Vo.Gt.Key 1971年 – 2016年
- ランディ・マイズナー(Randy Meisner)Vo.Bs. 1971年-1978年
- バーニー・レドン(Bernie Leadon) Vo.Gt. 1971年-1975年
- ドン・フェルダー(Don Felder) Gt.Vo. 1973年 -2000年
- ジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)Vo.Gt 1975年-
- 結成:1971年 – 1980年 /1994年 – 2016年 /2017年 –
- 結成地:アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス
- サマリー:
- 1971年リンダ・ロンシュタットのバックバンドが編成され、そのメンバー中の、グレン・フライ、ドン・ヘンリー、ランディ・マイズナー、バーニー・レドンの4人がイーグルスとして「アサイラム・レコード(ロンシュタットの所属レーベル)」からデビューした。
アーティストの軌跡
イーグルスは、1971年にアメリカのロサンゼルスで結成されたロックバンドで、特にカントリーロックの分野で多大な影響を与えた存在です。
彼らの音楽スタイルは、フォーク、カントリー、ポップス、ロックといったさまざまなジャンルが融合しているのが特徴で、特に西海岸の音楽シーンを象徴する存在とされています。
「イーグルス」が、1972年リリースしたデビューシングル曲の「Take It Easy(テイク・イット・イージー)」は、当時メンバーのグレン・フライが住んでいたアパートにジャクソン・ブラウンも住んでいて、二人が共作しました。
「テイク・イット・イージー」は、1972年ビルボードホット100で12位のヒットとなり、続く「魔女のささやき(Witchy Woman)」も全米ヒットとなりました。
2ndアルバム「ならず者(Desperado)」、3rdアルバム「オン・ザ・ボーダー」を経て、1975年にリリースしたアルバム「呪われた夜(One Of These Nights)」が大ヒットとなりました。
また、同年リリースした初のベストアルバム「グレイテスト・ヒッツ 1971-1975」は全米歴代で最も売れたアルバムとなりました。
このころバンド内の軋轢によりバーニー・レドンが脱退し、代わりのギタリストとしてジョー・ウォルシュが加入しました。
1976年のアルバム「ホテル・カリフォルニア(Hotel California)」は、彼らの代表作となり、ロック史に名を刻む名盤となりました。
1979年にアルバム「ロング・ラン(The Long Run)」を発表しましたが、その後バンド内の不仲や曲作りの難航などにより1982年に解散しました。
その後、1994年に再結成、解散を経て現在に至っており、音楽界における彼らの影響力、独創性、そして持続可能性の象徴として、今なお注目を集めています。
イーグルスは、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第75位。そして、ウォール・ストリート・ジャーナルの「史上最も人気のある100のロックバンド」に選ばれており、今もなおアメリカの音楽シーンにおいて重要な位置を占めています。
ディスコグラフィ
- オリジナル・アルバム
- 『イーグルス・ファースト』 – Eagles(1972年)※全米22位
- 『ならず者』 – Desperado(1973年)※全米41位
- 『オン・ザ・ボーダー』 – On The Border(1974年)※全米17位
- 『呪われた夜』 – One Of These Nights(1975年)※全米1位
- 『ホテル・カリフォルニア』 – Hotel California(1976年)※全米1位
- 『ロング・ラン』 – The Long Run(1979年)※全米1位
- 『ロング・ロード・アウト・オブ・エデン』 – Long Road Out Of Eden(2007年)※全米1位
- ライブ・アルバム
- 『イーグルス・ライヴ』 – Eagles Live(1980年)※全米6位
- 『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』 – Hell Freezes Over(1994年)※全米1位
- 『ライヴ・フロム・ザ・フォーラム 2018』 – ‘Live From The Forum MMXVIII(2020年)
- コンピレーション・アルバム
- 『グレイテスト・ヒッツ 1971-1975』 – Their Greatest Hits 1971-1975(1976年)※全米1位
- 『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』 – Greatest Hits Volume 2(1982年)※全米52位
- 『ベスト・オブ・イーグルス』 – The Best Of Eagles(1985年)
- 『ヴェリー・ベスト・オブ・イーグルス』 – The Very Best Of The Eagles(1994年)
- 『イーグルス・ヒストリーBOX 1972~1999』 – Selected Works 1972-1999(2000年)※全米109位、未発表およびライブ音源含む
- 『ベスト・コレクション』 – The Complete Greatest Hits(2003年)※全米3位、
- 『トゥ・ザ・リミット:エッセンシャル・コレクション』 – To The Limit: The Essential Collection(2024年)
- シングル
- 「テイク・イット・イージー」 – “Take It Easy”(1972年)※全米12位
- 「魔女のささやき」 – “Witchy Woman”(1972年)※全米9位
- 「愛のやすらぎ」 – “Peaceful Easy Feeling”(1972年)※全米22位
- 「テキーラ・サンライズ」 – “Tequila Sunrise”(1973年)※全米64位
- 「アウトロー・マン」 – “Outlaw Man”(1973年)※全米59位
- 「誓いの青空」 – “Already Gone”(1974年)※全米32位
- 「ジェームス・ディーン」 – “James Dean”(1974年)※全米77位
- “The Best Of My Love”(1974年)※全米1位
- 「呪われた夜」 – “One Of These Nights”(1975年)※全米1位
- 「いつわりの瞳」 – “Lyin’ Eyes”(1975年)※全米2位
- 「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」 – “Take It To The Limit”(1975年)※全米4位
- 「ニュー・キッド・イン・タウン」 – “New Kid In Town”(1976年)※全米1位
- 「ホテル・カリフォルニア」 – “Hotel California”(1977年)※全米1位
- 「駆け足の人生」 – “Life In The Fast Lane”(1977年)※全米11位
- 「二人だけのクリスマス」 – “Please Come Home For Christmas”(1978年)※全米18位
- 「ハートエイク・トゥナイト」 – “Heartache Tonight”(1979年)※全米1位
- “The Long Run”(1979年)※全米8位
- 「言いだせなくて」 – “I Can’t Tell You Why”(1980年)※全米8位
- “Seven Bridges Road”(1980年)※全米21位
- “Get Over It”(1994年)※全米31位
- “Hole In The World”(2003年)※全米69位
- “How Long”(2007年)※全米101位
- “Busy Being Fabulous”(2008年)
- “What Do I Do With My Heart”(2008年)
引用:イーグルス-Wikipedia
1972年 イーグルス・ファースト / Eagles
1973年 ならず者 / Desperado
1974年 オン・ザ・ボーダー / On the Border
1975年 呪われた夜 / One of These Nights
1976年 イーグルス・グレイテスト・ヒッツ 1971-1975 / Their Greatest Hits 1971-1975
1976年 ホテル・カリフォルニア / Hotel California
19791年 ロング・ラン / The Long Run
2003年 イーグルス・ベスト・コレクション / The Very Best of the Eagles