曲の紹介「True Colors トゥルー・カラーズ」
インフォメーション
- 曲名:True Colors(トゥルー・カラーズ)
- アーティスト:Cyndi Lauper(シンディ・ローパー )
- 作詞・作曲:
- Billy Steinberg(ビリー・スタインバーグ)
- Tom Kelly(トム・ケリー)
- Cyndi Lauper(シンディ・ローパー )
- リリース:1986年9月リリースの2枚目のアルバム「True Colors”(トゥルー・カラーズ)」に収録され、1986年7月25日 シングルが先行リリースされた。
- サマリー:
- 全米のヒットチャートBillboard Hot 100で2週間1位をキープし、彼女の代表曲の1つとなった。
- 曲は題名や歌詞のイメージから、LGBTQの人権運動のテーマ曲に用いられるようになった。
- 記事参照元:
- True Colors (Cyndi Lauper song)-Wikipedia
- Cyndi Lauper-Wikipedia
- 原詞引用元:Cyndi Lauper-True Colors Lyrics-Genius
曲について
「トゥルー・カラーズ」はソングライターのビリー・スタインバーグが、自分の母親について書いたもので、作曲パートナーのトム・ケリーも手を加えて完成させました。
最初は女性歌手の「アン・マーレイ」に提案しましたが断られ、シンディ・ローパーへ提案してレコーディングされました。
原曲は、サイモン&ガーファンクルの「明日にかける橋」のようなピアノ曲のバラードでしたが、シンディの手によって大幅なアレンジと、歌詞が加えられ変更されました。
シンディの歌詞には、シンディの長年の友人がHIV(エイズ)で亡くなり、その彼への想いが込められました。
歌詞は、困難な時でも自分の本当の色(個性や信念)を大切にすること、そして互いを尊重し支え合うことの重要性を歌っています。特に、「あなたの本当のカラー(色)を見せて」というフレーズは、自分らしく生きることへの肯定と、他者への受容を象徴しており、多くの人々の心を打ちました。
「True Colors」は、特にLGBTQ+コミュニティの支持を受け、自己表現と受容の象徴として広く認知されています。シンディ自身も、LGBTQ+の権利擁護活動に積極的に関わっており、この曲はその活動の象徴とも言えます。
また、「トゥルー・カラーズ・ユナイテッド」という慈善団体を設立し、LGBTQ+の若者の支援を行っています。
「True Colors」は、シンディ・ローパーの音楽キャリアにおける重要な楽曲であると同時に、多くの人々に勇気と希望を与え続ける、時代を超えた名曲です。そのメッセージは、現代においても色褪せることなく、私たちに大切なことを教えてくれます。
曲の動画
動画は以下をアップしています。
- 2009年 シンディ・ローパー – トゥルー・カラーズ (公式 HD ビデオ)
- アメリカの振付師のパトリシア・バーチが監督した公式のミュージック・ビデオで、シンディが演じています。彼女がこの曲に込めた想いが、このMVに描かれています。
- 2019年 Cyndi Lauper – True Colors (from Live…At Last)のミュージックビデオ
歌詞の和訳「True Colors トゥルー・カラーズ」
(原詞:太文字)
True Colors
You with the sad eyes
悲しい目をしてるあなた
Don’t be discouraged
落ち込まないで
Oh, I realize
ああ、私は気づいてる
It’s hard to take courage
勇気を出すのは難しい
In a world full of people
人でいっぱいの世界で
You can lose sight of it all *1
すべてのものを見失うことがあるし
And the darkness inside you
あなたの中の暗闇が
Can make you feel so small
とても小さく感じさせてしまう
But I see your true colors *2
だけど私にはあなたの本当のカラーが見える
Shining through *3
輝いて見える
I see your true colors
私にはあなたの本当のカラーが見える
And that’s why I love you
だからあなたを愛してる
So don’t be afraid to let them show
だから見せることを怖がらないで
Your true colors
あなたの本当のカラーを
True colors
本当のカラーは
Are beautiful like a rainbow
虹のように美しい
2)
Show me a smile then
笑顔を見せて、そして
Don’t be unhappy
不幸にならないで
Can’t remember when
いつだったか思い出せない
I last saw you laughing *4
あなたが最後に笑ったのは
If this world makes you crazy
もし、この世界があなたをおかしくして
And you’ve taken all you can bear
耐えられるすべてが一杯になったら
You call me up *5
私に電話をかけて
Because you know I’ll be there
私がそこにいると気付くから
And I’ll see your true colors
私にはあなたの本当のカラーが見える
Shining through
輝いて見える
I see your true colors
あなたの本当のカラーが見える
And that’s why I love you
だからあなたを愛してる
So don’t be afraid to let them show
だから見せることを怖がらないで
Your true colors
あなたの本当のカラーを
Your true colors
あなたの本当のカラーは
Are beautiful like a rainbow
虹のように美しい
Words)
Can’t remember when I last saw you laugh
あなたが最後に笑ったのはいつだったか思い出せない
Refrain)
If this world makes you crazy
もし、この世界があなたをおかしくして
You’ve taken all you can bear
耐えられるすべてが一杯になったら
You call me up
私に電話をかけて
Because you know I’ll be there
私がそこにいると気付くから
And I’ll see your true colors
私にはあなたの本当のカラーが見える
Shining through
輝いて見える
I see your true colors
あなたの本当のカラーが見える
And that’s why I love you
だからあなたを愛してる
So don’t be afraid to let them show
だから見せることを怖がらないで
true colors
本当のカラーを
True colors are shining through
本当のカラーは輝いて見える
I see your true colors
あなたの本当のカラーが見える
And that’s why I love you
だからあなたを愛してる
So don’t be afraid to let them show
だから見せることを怖がらないで
Your true colors
あなたの本当のカラーを
True colors
本当のカラーは
Are beautiful like a rainbow
虹のように美しい
キーワード
- *1.
- lose sight of:「~を見失う」
- it all:「すべてのもの(こと)」
- *2. colors:(個々の)性格という意味を込めて「カラー」としました。
- *3. Shining through:「光が差す」「輝いて見える」
- *4. I last saw you laughing:「私があなたが最後に笑うのを見た」ですが、文脈から「あなたが笑ったのは」としました。
- *5. call me up:「電話をかける」「呼び出す」
アーティストの紹介(Cyndi Lauper シンディ・ローパー )
インフォメーション
- 名前:Cyndi Lauper(シンディ・ローパー )
- 出生名:Cynthia Ann Stephanie Lauper(シンシア・アン・ステファニー・ローパー)
- 誕生日:1953年6月22日
- 出身地:アメリカ ニューヨーク市ブルックリン
- サマリー:
- シンディ・ローパーは、アメリカを代表するシンガーソングライター、女優、そして社会活動家。
- 1980年代に「Girls Just Want to Have Fun」や「Time After Time」などのヒット曲で一躍ポップアイコンとなった。
- 公式サイト:
アーテイストの軌跡
シンディ・ローパーは、ニューヨーク市ブルックリン区で生まれ、5歳の時に両親が離婚して家族でオゾン・パークへ移住しました。
12歳の時にギターを始め、17歳の時に高校を退学して家出し、様々な職に就きながらアートスクールに通い、バンドに参加して歌手として活動しました。
1977年に声帯に損傷を受け、1年間音楽活動を休止して歌声を取り戻しました。
1980年にバンドブルー・エンジェル Blue Angelでデビューしましたが商業的成功を収められず、バンドは解散し、彼女は自己破産を申請して小売店で働きながら、音楽活動を続けました。
その後、後にマネージャーで恋人になるデビッド・ウルフと出会い、彼の紹介でポートレート・レコードと契約しました。
1983年にリリースしたアルバム「シーズ・ソー・アンユージュアル She’s So Unusual」からシングルカットした「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン Girls Just Want to Have Fun 」が全米第2位、「タイム・アフター・タイム Time after Time」は第1位、「シー・バップ She Bop」は第3位、「オール・スルー・ザ・ナイト All Through the Night」が第5位と大ヒットとなり、デビュー間もなく80年代を代表するシンガーとなりました。
第12回アメリカン・ミュージック・アワードの最優秀女性ポップ・ロック・ヴォーカル賞やグラミー賞の最優秀新人賞と最優秀アルバム・パッケージ賞を受賞しました。
1986年には、2枚目のオリジナルアルバム『トゥルー・カラーズ TRUE COLORS』をリリースし、シングルカットしたタイトル曲「トゥルー・カラーズ」は全米第1位を2週連続で獲得しました。
その後、ローパーは音楽活動を続けながらも、俳優としての活動を展開するようになりましたが、彼女の音楽は80年代を代表するものとして、今も多くの人々に愛され続けています。
シンディ・ローパーは、LGBTQ+の権利擁護活動に熱心で、特に若者のホームレス問題に取り組む「True Colors United」を設立しました。彼女の代表曲「True Colors」は、LGBTQ+コミュニティのアンセムとして広く愛されています。女性の権利擁護、HIV/AIDSの問題に対する支援活動にも積極的に取り組んでいます。
2019年には国連が彼女の活動に「ハイ・ノート・グローバル賞」を授与しています。
追記:2011年3月11日に起きた東日本大震災時に、シンディーは日本公演のために来日しました。多くの海外アーティストたちが、災難を逃れるために予定変更して日本を離れたのと対照的に、何か自分にできることはないかと考え、ライブを慣行し会場で日本の有志達と共に募金活動に参加してくれました。
そして、CNNのインタビューを通じて世界へ災害の悲惨さなどを訴えてくれました。彼女自身、このことがきっかけで日本を愛してくれるようになりました。
シンディ・ローパーは、慈悲深くやさしい心をもった方だと、あらためて思います。
アルバムの紹介
1983年 シーズ・ソー・アンユージュアル / She’s So Unusual
1986年 トゥルー・カラーズ / True Colors
1994年 Twelve Deadly Cyns…and Then Some
2003年 ザ・エッセンシャル / The Essential Cyndi Lauper
2008年 ザ・エッセンシャル / The Essential Cyndi Lauper(Japanese edition)
2019年 ジャパニーズ・シングル・コレクション-グレイテスト・ヒッツ-