曲の紹介「Yesterday Once More イエスタデイ・ワンス・モア」

インフォメーション
- 曲名:Yesterday Once More(イエスタデイ・ワンス・モア)
- アーティスト:Carpenters(カーペンターズ )
- 作詞・作曲:Richard Carpenter, John Betts(リチャード・カーペンター、ジョン・ベティス )
- サマリー:
- 1973年にリリースされたアルバム”Now & Then”に収録され、シングルカットされました。
- 米国ではBillboard Hot 100で2位となり、日本では100万枚以上のセールスとなり、彼らの代表曲となりました。
- 記事参照元:
- イエスタデイ・ワンス・モア-Wikipedia
- The Carpenters-Wikipedia
- 歌詞参照元: Yesterday Once More-Genius
曲について
「Yesterday Once More」は、カーペンターズが1973年にリリースしたアルバム「Now & Then」に収録された名曲です。
このアルバム自体が「昔のオールディーズを懐かしむ」というコンセプトで作られており、この曲はそのテーマを完璧に体現しています。
リチャード・カーペンターとジョン・ベティスによって作られたこの楽曲は、そのコンセプトに合わせて特別に制作されました。
この曲は、過去のラジオから流れてきた思い出の曲への愛と懐かしさを表現しています。時代は変わり、音楽シーンも変化していく中で、昔聴いた愛の歌が持つ特別な魅力を歌っています。
カレン・カーペンターの温かく心に響く歌声が、過去の思い出を「まるで昨日のように」鮮明に蘇らせるという曲のメッセージを完璧に伝えています。
「Yesterday Once More」の素晴らしさは、そのテーマを表現する歌詞と、ノスタルジックな感情を引き立てるメロディの見事な調和にあります。
シンプルながらも心に残るメロディラインと、カレンの透明感のある歌声が相まって、聴く人の心に深く届く作品となっています。
この曲の特別な魅力は、歌詞が語る「昔の音楽が思い出を呼び起こす力」を、曲自体が実際に体現していることです。
ぜひ、この名曲を改めて聴いてみてください。歌詞とメロディが織りなす物語に、心を動かされることでしょう。
特に歌詞を読みながら歌を聴くと、忘れかけてた青春が蘇るようです。
歌詞の和訳「Yesterday Once More イエスタデイ・ワンス・モア」
(原詞:太文字)
Yesterday Once More
When I was young, I’d listen to the radio
若い頃、よくラジオを聴いていた
Waitin’ for my favorite songs
お気に入りの曲を待ちながら
When they played, I’d sing along
曲が流れると、一緒に歌ってた
It made me smile
それで笑顔になれた
Those were such happy times
とても幸せな時を過ごした
And not so long ago
そんな前ではないのに
How I wondered where they’d gone
あの曲たちはどこへ行ったのだろう
But they’re back again
でも、蘇ってきたの
Just like a long-lost friend
まるで疎遠だった友人みたいに
All the songs I loved so well
大好きだったすべての曲が
Every sha-la-la-la
どれもシャ、ラ、ラ、ラ
Every wo-wo still shines
どれもウー、ウーまだ輝いている
Every shing-a-ling-a-ling
どれもシング、ア、リング、ア、リング
That they’re starting to sing so fine
とても素敵に歌い出してる
When they get to the part
その章にさしかかると
Where he’s breaking her heart *1
そこは、彼が彼女を振るくだり
It can really make me cry
ほんとうに泣けてしまう
Just like before,
あの頃のように、
It’s yesterday once more
それは昨日との再会 *2
2)
Lookin’ back on how it was in years gone by
振り返えるとどれだけあったか、過ぎ去った年月や
And the good times that I had
過ごした楽しかった日々の中に
Makes today seem rather sad
今日がむしろ悲しく思える
So much has changed
多くが、変わってしまった
It was songs of love
愛の歌だった
That I would sing to then
当時は、合わせて歌おうとした
And I’d memorize each word
すべての歌詞を覚えようとした
Those old melodies
あの懐かしいメロディたち
Still sound so good to me
今も、私には心地よく響く
As they melt the years away
年月を溶かしていくように
Every sha-la-la-la
どれもシャ、ラ、ラ、ラ
Every wo-wo still shines
どれもウー、ウー、まだ輝いている
Every shing-a-ling-a-ling
どれもシング、ア、リング、ア、リング
That they’re starting to sing so fine
とても素敵に歌い出してる
All my best memories
最高の思い出すべてが
Come back clearly to me
鮮明に蘇ってくる
Some can even make me cry *3
ある曲は泣かせてさえくれる
Just like before,
あの頃のように、
It’s yesterday once more
それは昨日との再会
Every sha-la-la-la
どれもシャ、ラ、ラ、ラ
Every wo-wo still shines
どれもウー、ウー、まだ輝いている
Every shing-a-ling-a-ling
どれもシング、ア、リング、ア、リング
That they’re starting to sing so fine
歌い出してる、とても素敵に
Every sha-la-la-la
どれもシャ、ラ、ラ、ラ
Every wo-wo still shines
どれもウー、ウー、まだ輝いている
Every shing-a-ling-a-ling
どれもシング、ア、リング、ア、リング
キーワード
- *1 breaking her heart: “break heart”「失望させる」「傷心させる」から、「振る」としました。
- *2 It’s yesterday once more: 直訳では「それは、もう一度の昨日」ですが、昨日ともう一度を両方とも強調したくて「それは昨日との再会」としました。
- *3 Some can even make me cry: 直訳では「あるもの(曲)は、私を泣かせることもできる」から、「ある曲は、泣かせてさえくれる」としました。
アーティストの紹介「Carpenters カーペンターズ 」
インフォメーション
- 名前:Carpenters(カーペンターズ )
- メンバー:
- カレン・カーペンター(ボーカル・ドラム(初期))
- リチャード・カーペンター(ピアノ・作曲アレンジ)
- 活動期間:1969-1983年
- 結成地:アメリカカリフォルニア州ロサンゼルス
- サマリー:兄のリチャード・カーペンターと妹のカレン・カーペンターの兄妹で結成されたグループで、1970年代を中心にアメリカの音楽シーンだけでなく、世界的に大成功を収めた。
アーティストの軌跡
兄妹はコネチカット州ニューヘイブンで生まれましたが、1963年にカリフォルニア州ダウニーに移住しました。
リチャードは幼少期からピアノを学び、クラシックからジャズまで幅広い音楽に親しみました。一方、カレンは高校時代にドラムに魅了され、複雑なジャズ曲も演奏できるほどの技術を身につけました。
1965年に初めて兄妹として公の場で演奏を行った後、リチャード・カーペンター・トリオを結成。その後、彼らはスペクトラムというバンドを経て、最終的に「カーペンターズ」としてデュオの形に落ち着きました。
1969年にA&Mレコードと契約し、翌1970年に「(They Long to Be) Close to You」と「We’ve Only Just Begun」で大ブレイクを果たしました。
世界的な成功
14年間のキャリアで、カーペンターズは10枚のスタジオアルバムと数多くのシングルをリリースしました。ビルボードHot 100で3曲の1位、5曲の2位を獲得し、アダルト・コンテンポラリーチャートでは15曲もの1位ヒットを生み出しました。彼らの柔らかく親しみやすいポップスタイルは、ソフトロックやイージーリスニング、アダルト・コンテンポラリーといったジャンルの先駆けとなりました。
オリコンチャートブックの集計によれば、1970年から1989年までの日本における海外アーティスト別アルバム売上枚数で、ビートルズに次いで第2位に位置し、シングル売上枚数では第1位を記録しました。世界的には1億枚以上のレコードを売り上げ、音楽史上最も成功したアーティストの一つとして認められています。
音楽的特徴
カーペンターズの音楽は、感情豊かでメロディアスな点が特徴です。特にカレン・カーペンターの透明感のある深みのあるコントラルト声は、彼らの音楽の中心的な要素として、多くのリスナーに感動と共感をもたらしました。リチャードの巧みな編曲と複数の声を重ねる技術も、彼らの特徴的なサウンドの重要な要素でした。
代表曲には「Close to You」「We’ve Only Just Begun」「Top of the World」「Yesterday Once More」などがあり、これらの楽曲は時代を超えて今もなお愛され続けています。彼らの音楽は、単なるポップスというカテゴリーを超え、普遍的な魅力を持ち続けています。
グループの終焉
1970年代を通じて精力的にツアーを続けた彼らでしたが、次第にその負担が重くのしかかるようになりました。リチャードは1979年に薬物依存症のため1年間の休養を余儀なくされ、一方カレンは深刻な神経性無食欲症と闘っていました。
1983年2月4日、32歳のカレンが神経性無食欲症の合併症による心不全で亡くなり、カーペンターズは活動を終えました。彼女の死は摂食障害に対する社会的関心と研究を促すきっかけとなりました。
カーペンターズの音楽は、カレンの死後も批評家からの高い評価と商業的成功を続けており、彼らが残した楽曲は音楽の歴史に永遠に刻まれています。
ディスコグラフィ
代表曲
- “(They Long to Be) Close to You” (1970)*遥かなる影
- “We’ve Only Just Begun” (1970)*愛のプレリュード
- “Superstar” (1971)
- “For All We Know” (1971)
- “Rainy Days and Mondays” (1971)
- “Hurting Each Other” (1972)
- “Top of the World” (1973)
- “Yesterday Once More” (1973)
- “Sing” (1973)
- “Please Mr. Postman” (1974)
アルバム
1970年 Close to You(遥かなる影)
1971年 Carpenters(カーペンターズ)
1972年 A song for you(ア・ソング・フォー・ユー)
1973年 Now & Then(ナウ・アンド・ゼン)
1975年 Horizon(緑の地平線~ホライゾン)
1976年 A kind of Hush(見つめあう恋)
1977年 Passage(パッセージ)
1995年 青春の輝き~ヴェリー・ベスト・オブ・カーペンターズ(国内編集版)